R5司法試験_再現答案構成_民法

第1 設問1
 1 (1)
(1)請求1は、共有持分権(民法(以下略)249条)に基づく返還請求権①Bが甲の共有持分権、②Dが甲を占有  
②OK
①Bは、Aの甲の4分の1の共有持分権あり
(2)また、請求2は、使用対価の償還請求(249条2項)
(3)Dは、②の占有権原として、配偶者居住権(1028条1項)反論。しかし、同項1号、2号×
(4)次に、配偶者短期居住権(1037条1項)→OK
 もっとも、Dは、従前の用法に従い、甲を使用する善管注意義務がある(1038条1項)。A死亡後、Dは、B、Cの同意なく甲を改築→同義務に反する。よって、Bは、Dへの意思表示により同権利を消滅(同3項)。
(5)よって、かかる意思表示後の請求2は、甲の賃料相当額である月20万円の4分の1というDの持分の範囲内なので、拒めない。
 一方、請求1は、Dが共有持分を有するので、拒める(1040条1項本文)。
2 (2)
(1)そこで、上記請求2につき、「別段の合意」(249条2項)があったと反論する。
(2)黙示の合意の規範
(3)あてはめ
(4)よって、Dは、請求1、2を拒める。

第2 設問2
 1 (1)
(1)㋐の主張は、催告解除(541条本文)を根拠
(2)取立債務において、債務者が493条の行為をしたのに、債権者が何ら同行為をしないときは、催告解除が認められる。
 あてはめ
(3)よって、上記主張は正当である。
2 (2)
(1)契約①は解除されたから、EはFに対し損害賠償請求(415条2項3号)。
(2)本件コイの価格は、契約①時点では1万円だったが、解除時点では7000円。そして、Fは、認識あり。差額30万円は損害賠償請求できる。
(3)また、釣堀の損害について、EはFに、上記催告時に、乙を同年11月条中に釣り堀として使用することを説明。そのため、この10万円も損害賠償請求できる。

第3 設問3
 1 抵当権者は、転貸人を賃貸人と同視できる場合を除き、転貸料に対し、物上代位権を行使することができない。
 2 実質的に、転貸人Lは賃貸人Gと同視できるから、同物上代位権の行使は原則として認められる。
 3 もっとも、αの弁済期が5月末日であるところ、5月分の賃料は5月末払。αの不履行時、5月分賃料に物上代位権を行使できず、6月分以降の賃料債権のみ行使できる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?