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呼ばれた?感じがした田舎の移住

35歳の春頃、私は派遣先で3ヵ月働いて稼いだ70万円だけを持って田舎に移住することになる。ほぼ荷物はない。軽自動車一台に積めるだけの荷物だった。ほんと身一つで移住した感じです。物があんまりないって身軽なもんです。

何となく不安はなかった。むしろワクワクしていた。

物件は家賃15000円のボロいけど趣のある平屋古民家だった。でも至るところが改修しないといけない感じだったが、のんびり自分で直していこうと思っていた。それも結構楽しみの一つだった。

私は移住した初日に、とりあえず見知らぬ土地に入るという事で家の近所にある氏神様にご挨拶しようと神社をお参りすることに・・。その日はとても綺麗な青空の日でとても歓迎されている感じがした。その後、神社の周りを散策してどんな感じな街なのかを偵察していた。

神社を出たあたりで目の前に畑があってひとりの農家のおばあさんが農作業をしていた。田舎に来たら畑をやりたかった私は、

「畑・・・借りれないかな?」と思い

出会いがしらのそのおばあさんに

「あのすいません。この近くで畑を貸してくれるところありませんか?」と尋ねてみた。

すると、おばあさんは「あれ?あんたサっちゃん?」

と誰かと勘違いしたらしく、

私、「サっちゃんではありませんが、最近この近くに引っ越してきた者です。よろしくお願いします。」と伝えた。

おばあさん「あんたほんとサっちゃんかと思った~、そっくりだわ~!畑やりたいの?そこの使ってない畑好きに使っていいよ~」と言ってきてくれたのです。

なんだかんだで話が盛り上がり、初めての出会いなのになんだか妙な親近感を持たれておばあさんの持っている空いてる畑を貸してもらえることになったのです。なんとその畑は私の家の目の前にある畑だったのです!

この地区は住宅だらけで畑はあんまりなかったので、まさか、「ここ借りれたら最高だな~」と思っていた家の目の前の畑が借りれるとは思いも寄らなかったのです。

この土地に呼ばれた?と思った瞬間です。

温泉も目の前に・・

この物件はお風呂が改修しないと入れない状態だった。お風呂工事だけでも結構掛かってしまうので私は近くの温泉を探した。すると近所の方がこの街には共同浴場というものがあるということを教えてくれた。

町湯があるなんて知らなかったので驚いた。しかも家から徒歩2分という近さだった。

24時間入れる入ので、この温泉があるなら家のお風呂の改修はしなくてもいいかも?と思い始めていた。年間3万円ほどだったと思う。冬は寒い地域だったので温泉はとても助かる。

土地勘もなく、何にも知らないで来てしまったがかなり立地のいい場所に移住したことに後から気づかされたのであった。

畑の準備

とりあえず春だし、これから夏が始まるという事で畑をいろいろ開拓していくことにした。なんだか移住してからすべてが順風満帆だった。

農機具も買おうと思っていたら、おばあさんが「そこの納屋に入ってるのを全部好きに使っていいよ~」と言ってきてくれるのであった。納屋の中を見るとビニールシートや竹の支柱、鎌などなんでも揃っていた。

このおばあさんの旦那さんは7年前に他界したようでその旦那さんの使っていた畑を私に貸してくれたのです。

誰かに使ってもらった方が嬉しいと・・ありがたいです。このおばあさんには本当に感謝しかない。とてもご縁を感じました。

私はこの畑でまた一から自然農法というものを実践してみようと思った。

この時はなんだかすべてがうまくいく!と思い始めていた時です。

でも一つだけやっぱり不安が残る、それはこれからの仕事の問題です。このまま何もしないでいればお金も尽きる・・・何をしようかな?

そこでまた、パソコンで色々と仕事を検索することになる・・

次につづく・・・


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