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【CL2022京都7-2】祈祷ルカメタザシアン&ザマゼンタ~デッキ選択の過程と大会を振り返って【無料】

 どうも、こんにちは、祈祷師ばびです。

 CL2022京都お疲れさまでした。このご時世の中、無事開催されたことに関係者の方々にはとても感謝しております。ありがとうございました。

 さて、今回CL2022京都マスター部門にて7勝2敗で85位という成績で終えることができました。
 またしてもオポ落ちTOP128で終わるという何とも言えない結果ですが、初めて配信卓にも出ることができたので、悔しさの方が多いですがまた違った思い出になりました。
 完走したその先の景色をなかなか見れなくて悔しいです。

 今回も大会の振り返りと環境考察を中心に、なぜこの大会でミュウVMAXがしっかり勝ち上がり、その中で白馬バドレックスというデッキが勝ち上がれたのか、なぜ自分がルカリオ&メルメタルというデッキを選んだのかなど、自分のこの大会に対してどのように考えていたかを備忘録的な意味で記事を書かせていただきたいと思います。

 構築記事ではないので、ルカメタの動かし方などは過去に上手い選手たちが素晴らしい記事を書いてくださっているので、そちらを読むことをお勧めします。

 今回は環境考察の部分にはかなり自信があり、当日のシェア率や上位進出したデッキも想定通りだったので、自分自身の結果もそれに応じて付いてきたと思います。
 もともと一部から要望があった、自分が大会に対して毎回考えているデッキ選択までの思考についてもいい機会なので書きますので、何か参考になればうれしいです。

 余談ですが、自分がルカメタを使用して出場した公式大会の戦績は

・2020シティリーグS1 
 ベスト8(ルカメタLO)
・2021シティリーグS3
 ベスト8(ルカメタザシアン)
・CL2022京都
 7-2 TOP128(ルカメタザシアン)

 使用した公式大会ではすべて上位には食い込めています。
 他の大会でも候補デッキにしていたり普段の練習やトレリでは積極的に使っていたので練度は高い方だと思っております。
 同じくコントロール系のデッキも同様によく使っていました。

 それでは本文に移りたいと思います。

※カード名など一部略称を使用させていただきますがご了承ください
(ルカリオ&メルメタルGX→ルカメタ等)


◇CL京都の環境考察

 まず初めに誰もが一番大事になるのがこの部分になると思います。
今大会の環境は個人的には今までで一番難しかった印象です。

 PJCSまで続いた超闘悪の三すくみ環境に圧倒的デッキパワーを持つミュウVMAXの登場、そして発売日からCLまで大会があまり存在しなかったことでミュウVMAXの完成された構築が世に出回らないことで、世間の真の評価がわからない点。またそれによって対策やメタデッキの登場なども、同様に世に出回らなく、ほとんどのプレイヤーは苦戦したと思われます。

 よく大会前になるとSNSやYouTubeで必ずTier表というものが出回り、そこからメタゲームを予想したりすると思います。
 もちろん自分も有名どころの多数のプレイヤーの目に入るものはしっかりチェックしています。

 世間的な評判と自分の中の評価を照らし合わせて予想したCL京都の環境は以下のようになります。

Tier1 
・ミュウVMAX
Tier1.5
・白馬バドレックス・三神(悪軸)・ゲンガーVMAX
Tier2
・ムゲンダイナVMAX・連撃テンタクル・スイクンV・連撃ウーラオス
Tier3
・こくばバドレックス・レックウザVMAX(炎軸)
・悪連撃(ニンフィア含む)・ルカメタ
Tier4
・その他

 おそらくほとんどの人が同じ思考だったのかとは思います。

 これを踏まえてデッキ選択へと向かいました。


◇デッキ選択と構築の前提


 まず自分がデッキを選ぶにあたって、いくつか重要だと考えていることがあり、これらを掛け合わせたものを自分は構築力と考えているので記載します。
 これを見てから自分のデッキ選択経緯を読むと、私の考え方がなんとなくわかってくれるかなと思います。
 あくまで個人の意見ですので、興味がない人は飛ばしていただければと思います。


 自分は大型大会においてはデッキ選択の正解が必ずあると考えています。
 

ここで言う正解とはいわゆる勝ち組デッキのことで、
 

2021シーズンで言えば

横浜→セキタンザン、ルカメタ
愛知→ミュウツー&ミュウ系統(炎・悪)、インテレオン
PJCS→三神ザシアン

 これらを自分の中ではメタデッキ、勝ち組と呼んでいます。
 ※あくまで個人の感想です。
 優勝デッキとは違うが上位進出率の高さや母数と同じくらいの数が完走ラインにしっかり入ったデッキです。
 CL愛知のように優勝デッキも勝ち組である場合はもちろんありますし、なんなら勝ちです。
 このデッキ選択をできるかどうか、このデッキの練度を上げることができるかどうか、このデッキに勝てるかどうかで大型大会で最低限完走するには必要な部分だと考えています。
 この部分がいわゆる環境読みとなるでしょう。


 2つ目は「大会最強のデッキを決める」ことです。

 実はこれがかなり大事なことで、圧倒的Tier1デッキと他のデッキをスパーさせたり、使用候補のデッキを環境デッキとぶつけると思いますが、どれがどれに強いなどを把握するのはもちろん大事なのですが、1番数が多いであろう最強デッキに勝てない母数の少ないデッキなどまで意識してしまい、構築が歪んでしまい、安定感を失って本来意識しなければならない相手に勝てなくなってしまうなんてことはよくあります。自分もそうなってしまうことは多々あるので、その都度一度戻って調整をやり直すようにしています。

 直近の過去の圧倒的な最強デッキといえば

・レシラム&リザードンGX(CL2019京都~CL2020東京)
・三神ザシアン(CL2020愛知/2021愛知)
・ムゲンダイナVMAX(CL2021横浜)
・ビクティニVMAX(CL2021愛知)

 人によって考え方によってはかわりますが、上記のデッキあたりが大体の人があげられると思います。

 そして、このような最強デッキを使うか、使わないかも大きな選択になります。
 しかし、みんな優勝目指すわけですから、当日使うデッキが最強のデッキであるのは間違いないのですが、その最強と、ここの最強は別と考えてください(笑)

この位置づけを失敗してしまうと取り返しのつかないことになりますが、ある程度ポケモンカードをしている人であれば間違えることはそうそうないと思います。


 3つ目は「環境のメタカードを把握する」

 どんなデッキが多いかも大事ですが、どんなメタカードがほとんどのデッキに採用されるかも把握しないとならないと自分は考えています。
 例えば、ミュウツー&ミュウ系統が多い環境であれば、無人発電所やシャドーボックスのミミッキュを採用する人が多くなります。連撃ウーラオスがいればベンチバリアのミュウが入ってきます。
 闘タイプ環境であれば同時に超タイプも増えますので、例外もありますが、環境トップではない闘タイプを持ち込むのは少し勇気の行動になります。
 「そのメタカードに自分のデッキが巻き込まれるかどうか」
 これも頭に入れておくことが非常に大事です。例えば、連撃ウーラオス意識でベンチバリアのミュウがどのデッキにも入ってくるのに、連撃ウーラオスではない、ベンチ狙撃が主体のデッキを持って行ってしまうと、勝手に相手が対策をしてきたことになってしまい、連撃のようにデッキパワーが高ければそれを超えることができるのですが、そうでない場合は簡単に負けてしまう可能性も大いにあります。
 このようなメタカードに巻き込まれないようにするか、逆に自分もそのカードを採用するかなど、デッキを選んだり作る際には意識しないといけないと自分は考えています。

 これら3つを自分はここ近年は特に意識し、デッキ選択と調整をし大会に向けてデッキを作り上げるようにしています。


◇デッキ選択までの経緯

まず自分はCL京都における最強のデッキは何か考えました。
「この環境の最強デッキは何か?」

「ミュウVMAX+ゲノセクトV」

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理由:先攻時の圧倒的速度とパワーに加え、終盤のリセットスタンプへの耐性が構築単位で存在しており、要求エネルギーが無色ということでウィークガードエネルギーなどで弱点ケアもでき、その他のエネルギーの選択肢が豊富であるので構築の幅が広い。

 間違いなく、今大会のトップシェアになると予想できるこのミュウVMAXを意識しないといけないのは明確でした。
 もはや強さレベルはかつての「ルガルガンゾロアーク」
 また、発売してから大きな公式大会や自主大会が存在しないため、完成された構築が出回らず、また今大会は優先枠での出場者が多いため完成形を持ち込むプレイヤーが一定数いるのは大いに予想がつきました。

では、このデッキが最強だということが決まりました。



「このデッキを自分が使用するか、対策するか」

「使用する」

理由:多少の対策や弱点をぶつけてもミュウはそれを超えるスペックがある

 先攻を取ってしまえば、たとえ弱点だとしても2-2-2でサイドを取りきって勝つことができ、弱点を突いてくる悪タイプに対して、ウィークガードエネルギーを貼ってしまえば有利不利が逆転できる。そんな印象でした。

 

・ミュウVMAX+ゲノセクトVの使用感

 ミュウVMAXを組んでみて、いろんなデッキとスパーしてみた感想としては、基本的には非常に安定しているデッキで、テンポが遅いデッキに準備時間や遅れを与える暇のない速度とパワーが前評判通りありました。
 しかし、ミュウはエネルギー加速手段が基本的には手張り主体であり、カミツレのきらめきなどを使わない限りは0エネのミュウがいきなり起動することはなく、またその場合ほぼベンチを呼べないので、バトル場が高HPの場合サイドを上手く取ることができないシーンがありました。逆にエネ供給さえ順調にできていれば、ボスの指令などを駆使して効率よくサイドを進められます。
 また、このデッキの最大の強みでもあるが、ドローのエンジンをゲノセクトに頼っているため、特性を止められたり、ベンチが並ばなかったり、手札消費ができないと止まる印象でした。またパワータブレットという打点補助があるものの210~270は簡単に出るが、それ以上は少し要求が高い印象でした。
 ルールを持たない非GXやVポケモンと戦う時は少しやりづらさは感じました。それでもちょっとした対策では止まらないパワーがありました。


 ・ミュウVMAX+ゲノセクトVを対策するためには

・強力な悪タイプで倒す→弱点はケアできるがそれでも厳しい
・エネルギーを破壊する→攻撃ができなくなる
・ゲノセクトの特性を止める→デッキの回転が悪くなる
・耐久しながら戦う→パワータブレット依存のため終盤息切れする
・サイドを弱く取らせる→非VGXのポケモンなどで戦うことでサイドレースで有利が取れる

これにより環境に増えそうなポケモン及びトレーナーズは何か考えました。

◎悪タイプで倒す
 ・ムゲンダイナVMAX
 ・ゲンガーVMAX
 ・ガラルファイヤーV
 (悪三神、悪連撃、悪ニンフィア)
◎エネルギーを破壊する
 ・クラッシュハンマー
 ・うねりの扇
 ・アスナ
 ・エール団のしたっぱ
 ・インテレオンVMAX(ハイドロスナイプ)
 ・ザマゼンタV(アサルトタックル)
 ・ルカリオ&メルメタルGX(フルメタルウォールGX)
◎ゲノセクトの特性を止める
 ・頂への雪道
 ・ガラルマタドガス(かがくへんかガス)
◎耐久しながら戦う
 ・モミ
 ・マオ&スイレン
◎サイドを弱く取らせる
 ・非GX、Vデッキ
 ・GX、Vのシステムポケモンに頼らない
 ・サイドをずらせるデッキ

 この中で、汎用性がありどのデッキも採用できそうなカードは何か

 ・うねりの扇

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・この特殊エネ環境なので刺さらない相手は少ない。
・グッズなのでサポ権を使用せず相手を妨害できる。
・どのデッキにも採用しやすい。


・頂への雪道

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・特性依存のデッキを止められる(デデンネ、クロバット、ゲノセクト他)
・ミラー意識のミュウも採用ができる
・リセットスタンプと合わせると逆転の可能性が一気に上がる
・ザマゼンタV、ジュラルドンVMAXを突破できる


 これらのメタカードやポケモンを無理なく採用でき、ミュウに対して強く出れる、なおかつ他のデッキとも戦えるデッキパワーがあるデッキは何か。


◎ゲンガーVMAX

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理由
・ミュウに対して悪タイプで弱点を付ける
・一撃エネルギーによって弱点以外でもワンパンが可能
・同じ悪タイプ軸のムゲンダイナに有利
・頂への雪道が採用可能
※苦手な連撃ウーラオスの減少で動きやすい
※たまにある一撃事故が不安材料

◎白馬バドレックス+スイクンV

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理由
・システムがうらこうさくラインのため2-2-2の負け筋が少ない
・頂への雪道で止まることがほぼない
・うねりの扇などメタカードをジメレオンで確定サーチできる
・基本エネルギが軸のため、うねりの扇でエネをロスしない
・サイド1のインテレオンがアタッカーになる
※大きく不利を取るデッキが少ない(鋼軸くらい)
※大きく有利を取るデッキがあるわけでもない

◎三神ガラルファイヤー

3神柄ファイ

理由
・ガラルファイヤーで弱点を突くことが可能
・オルタージェネシスのおかげでミュウ以外のポケモンでサイドを取りゲームを終わらせられる。
・三神特有の安定感が大型大会に向いている
※大きく不利を取るデッキが少ない
※GXワザ宣言前に三神が飛ぶときつい

この3つがミュウの次に多いデッキだと判断しました。


では、このデッキ同士の相性を考えるとどうなのか?

総合的に見て白馬バドレックスが頭一つ抜けている印象。

理由
・うねりの扇で一撃エネやオーロラエネを剥がせる
・相手のうねりの扇を無駄カードにできる
・頂への雪道でとまらない
・先2で相手のVやTagを一撃で倒せる性能がある


上記の理由やデッキを回してみた上で出した結論は

今回大会の最強デッキ→ミュウVMAX
今大会の勝ち組デッキ→白馬バドレックス


「ミュウVS白馬はどうなのか?」


結論から言うと、
「お互いの練度や、どのくらいお互いが対策を理解しているか」
正直言うとそれだけでした。
ミュウ側が扇や雪道のケアを、白馬側がサイドを簡単に進められないように盤面を作りメタカードを駆使し戦うそんな戦いでした。

明確なプランなどはおそらく既に上手いプレイヤー達が各々ミュウ及び白馬の記事を出しているのでそちらを読むべきです。


ここまで考えた結果、両方のデッキを回したりスパーさせたうえで、初見性能も考えて自分はミュウVMAXを使用することに決め調整をはじめました。


◇逃げデッキの選択と経緯(ルカメタを握った経緯)


 ミュウと白馬という2つが特に数多く、なおかつ上に行けばさらに多く当たると考えた自分はミュウと白馬にある程度戦えるデッキの模索しました。

 ミュウと白馬に対して五分以上で戦え、安定感があり、それ以外のデッキにも負けないパワーがある都合のいいデッキはないか模索しました。

 しかし、これに関してはノータイムで決まりました。


◎ルカリオ&メルメタル+ザシアン+ザマゼンタ

ルカメタザシアン

理由:(総合)
・たねポケモン軸で安定する
・苦手な黒馬や悪ミュウミュウの減少
・弱点メインの中打点環境なので耐久で戦える
・雪道がないデッキにはザマゼンタが強い
・ミュウ対策のメタカードの影響が少ない
・5枚サイドを取らせてからの捲り性能
・ネットの評価で警戒が若干薄れている
理由:(VS白馬)
・鋼タイプで白馬に対して弱点を突くことができる
・スイクンVをザシアンでワンパンできる
・ベンチを絞るのでスイクンの性能を否定
理由:(VSミュウ)
・ルカメタが超抵抗を持ちミュウに突破されづらい
 (タブレット2+ハチマキorタブレット3)
・マント付きザシアンザマゼンタも同様に要求が高い
 (一発で倒すには雪道+タブレットなど要求枚数が多い)
・序盤にリソースを使わせれば、耐久しながら戦える
・ザマゼンタVやルカメタでエネ破壊が可能

 雪道ゲンガーと三神系統が少し厳しかったが、練習してない人ならプレイミスから勝てそうと判断。また白馬が強いので、上手い人はそこに弱いゲンガーや三神といったデッキは握らないと判断し、序盤当たらなければ白馬とミュウに潰されて、中盤戦以降は当たらないと割り切れました。
 ミュウや白馬もしっかりこちらの動きを練習している人には苦戦はするが、決して不利なわけではないので戦えると判断しました。
 不利対面である、黒馬バドレックスなどが数を減らすのは予想できていたので追い風ではないが向かい風でもない立ち位置でした。
 また何より以前から使っていたデッキなので、新デッキ以外の立ち回りは事前に練習済みなので、練習時間をスキップできる点も、時間が限られている社会人プレイヤー的にはミュウVMAXの考察などに時間を使えるので、候補としてはベストな選択肢でした。

 ここから本命のミュウVMAXを調整に時間を費やしながら、ルカメタの微調整を繰り返しました。

 ミラー戦含め環境にいるデッキにある程度勝てる構築になってきたので京都へ向かうことに。

 しかし前日の最終調整にて悩んだ結果、

ミュウVMAXの使用を断念しました

理由:序盤も終盤もミラー戦が多い可能性が高く、周りの対策を全て超えて、9回戦完走できる自信が急になくなった。たまに起きる下振れが怖かった。

 大会直前に勝てなくなって自信がなくなるということは、当日も不安になり消極的なプレイをしてしまうのは過去の経験からもなんとなくわかりました。
 最低目標の7-2ラインに行く為には、消極的な姿勢では厳しいと思い、急遽ですが夜にデッキを変更。

 しかし、やはりここで逃げのデッキが練度も問題ないルカメタであったことが功を奏し、直前のイレギュラーが起きても不安はなく、微調整だけし、ある程度の自信を持ち当日を迎えられました。

 このような流れでルカメタを使用することになりました。


◇当日使用したレシピ

 今回使用したルカメタザシアンザマゼンタのレシピは以下となります。

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 デッキコード: nLQHLn-BiK9mT-LHgngn

 採用カードの大半は一般的なルカメタデッキのため、一部カードのみ解説させていただきます。


・リセットスタンプ 2枚

 1枚採用のレシピが多いが、このカードが2枚ある事で逆転の可能性を一気に上げると自分は思っている為、また大型大会ということもあり「このカードあれば勝てたかもしれない」という負け方はしたくなかったため、サイド落ちのケア、そして何より、環境デッキが非常に速度が速いデッキばかりなので、2回打ちたいことが多いので自分は必ず2枚で考えていました。
後述するセイボリーとの兼ね合いもあり2枚目が必要でした。

・リーリエのピッピ人形 2枚

 これは3枚採用したかったカードです。先ほどのリセットスタンプ2枚目の枠のために、どうしよもなく2枚で挑みました。
高速環境のため、ゆっくり盤面を作るこのデッキに置いてなるべく回復札を使わないで自分のターンを遂行したいので、ブレイブキャリバーの連打や、メタルソーサーの兼ね合いで使用する用だけでなく、雑に壁にする用も必要だったため3枚目が欲しかったです。しかしその点はプレイングやザマゼンタVを上手く使ってごまかすことにし、何とか戦い抜くことができました。

・朽ちた盾 1枚

 今までは隠密フードや3枚目のタフネスマントの枠でしたが、今大会の環境においてはこのカードが必要でした。
意外と簡単にタフネスマント付きザマゼンタVを1回の攻撃で超えてくる、ミュウVMAX、ゲンガーVMAX、白馬バドレックスVMAXに対して、ザマゼンタVの耐久を300~330にすることで、突破する要求を底上げしてくれました。
 必要札を全て抱えられればもちろん突破されますが、そのような戦い方はすぐ動きを見ればわかるので、こちらの妨害札を上手く使いながら盾の付いたザマゼンタを押し付けると、かなり強かったです。
 ツールジャマーやスクラッパーで破綻はしますが、先に場に見えればこちらが剥がすこともできますし、そこにリソースを使わせることで、2匹目のザマゼンタやザシアンが自由に動けることもあるので、存在が強いカードでした。
 必要札を揃えに行って揃わなかった場合のアドバンテージは非常に大きいです。

 ちなみに前日採用を決めたので、急いで京都のカドショで購入しました。


・セイボリー 1枚

 配信卓でも話題になった問題のカード。
 必要か不要かと言われると、自分は必要でした。

 理由はたった一つです。
 あると楽に勝てる試合があるからです。

 大型大会という長期戦を考えると、多少の上振れも時には必要です。
 このカードが強い最大の部分は

相手がセイボリーというカードを対戦相手にプレイされた経験が少ない

 意外とこの事実が大事で、
 今何を捨てていいのか正解が瞬時に判断できないという事が多く、それによって相手がプレイミスをし逆転できたり、勝つためのプランが変わったり、勝つプランがなくなるシーンがあります。

 配信卓の先攻2ターン目が特にそうで、お相手の方のレシピを知らないので一概には言えませんが、一見正しいトラッシュにも見えましたが、2匹目の一撃ウーラオスを失ったことで、最後ザシアンの突破が困難になり、こちらが勝利できました。
 実際あのトラッシュ選択は間違っていないですし、事実、後攻2ターン目にこちらのルカメタを倒すことができていましたし、エネさえ間に合っていればザシアンを突破することができたので、お相手も上手で、こちら視点最後まで負ける可能性があってとてもいい試合でした。

 打ちたい対面は主にデデンネGXやクロバットVで展開しないデッキです。
 序盤は盤面形成の妨害、中盤~終盤はプラン崩壊とリセットスタンプと合わせて相手の次のターンの要求を上げる、このような使い方が多いです。

ルカメタ側が意外ときついと思っていたデッキに対して特に刺さりました。

ミュウVMAX(フュージョン系統)
・ゲノセクトのドローが減る
・テクノバスター後のセカンドアタッカーを失う
白馬バドレックス+スイクンV(他うらこうさく型デッキ)
・スイクンの打点が下がる
・メッソン、ジメレオンラインを失いサポに触れない
・クイックシューターの数が足りなくなる
ムゲンダイナVMAX
・苦手なガラルファイヤーやブラッキーをトラッシュしてくれる
・ムゲンダイナの打点が出なくなりザシアンVで戦えるようになる
連撃テンタクル
・システムポケモンか次のマーイーカを排除でき、次の攻撃の要求が上がる

 つまり、なくても勝てるが、あると勝ちを一気に近づけてくれるカードという認識です。

 こちらの勝ち筋のベンチポケモンをトラッシュさせてしまう場合もあるので、刺さらない相手には非常に弱いので難しいカードでもあります。
 またドローの枚数はシロナ&カトレアと同じなので最低限の事故回避にも一応なります。
 初見殺しカードでもあるので、少し話題になってからは弱いカードなのでタイミングを見計らって採用することをお勧めします。

 余談ですが、前回のシティリーグではセイボリー2枚採用していました。


 ・採用を検討したカード

 ・サナ
 LOプランを取る試合が意外と多いのでこちら側だけ山を回復できるカードが欲しいなと思うシーンがありました。しかしそれ以外で使う5枚ドローは正直弱くシロナだったらエリカのおもてなしと選択で採用していたかなと思います。

 ・アスナ
 ・うねりの扇

 今大会のメタカードであったが、エネ割はルカメタとザマゼンタが対応している点。セイボリーがメタカードで採用したため採用しませんでした。

 ・コーティング鋼エネルギ1枚→基本鋼エネルギー1枚

 これはハッキリ言います。
 コーティング鋼エネルギーを1枚基本エネにしてください。
実はデッキ登録が終わった後、会場へ移動している時に1枚変えるのを忘れていることに気づきました。この構築の最大の欠陥です。
 もう戻れなかったのでそのまま出ましたが、ほんとにきつかったです。
 理由は明確で、今大会は炎デッキと戦う可能性以上に、どのデッキからもうねりの扇が飛んでくることは事前にわかっていました。なのでグズマ&ハラで触れる用の1枚以外はすべて基本エネルギーにする必要がありました。自分からメタに巻き込まれる事になったので、前日の夜に急遽デッキを変えたとはいえ、朽ちた盾には気づいたのにここを忘れたのは反省しています。

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◇当日のマッチアップ

R1:後攻 負 ミュウVMAX
R2:先攻 勝 ゲンガーVMAX
R3:先攻 勝 ムゲンダイナVMAX
R4:先攻 勝 連撃テンタクル
R5:先攻 勝 白馬バドレックス
R6:後攻 勝 白馬バドレックス
R7:先攻 勝 ムゲンダイナVMAX
R8:先攻 勝 一撃ウーラオス(配信卓)
R9:先攻 負 クワガノン

結果:7勝2敗 順位85位

 全9戦中、8回戦と9回戦以外は想定通りのマッチでしっかり勝つことができました。

 ほとんどの対戦相手が「ルカメタは切っていました」と言っていたので、デッキは正しかったと確信しました。

 配信卓での試合はこの卓で当たるデッキとは思っていなかったので、少し不安でしたが、なんとか上手く捲ることができ勝利できたので良かったです。

 初戦の敗因は、グズマハラを後攻1ターン目に使ったらキャプチャーエネルギーが2枚サイドに落ちており、ポケモンもサポートもなく数ターン遅れてしまい、相手が序盤に走っていたのでリソースがほぼ切れていたので最後LOプランに切り替えたが、入替えとボスを引かれてしまい敗北。

 最終戦は、配信卓から戻ったら既にマッチが発表済みで、急いで準備をしたらデッキカットが不十分だったのかマリガンを大量にしてしまい、おまけに手札があまりよくなく、お相手はあのクワガノンで苦戦をし、最後ボスの指令が1枚引ければ相手を縛ってLOできたのですが、たどりつけずサイドを取り切られて負けてしまいました。

 それ以外は練習通りのプレイができてしっかり勝つことができました。


◇CL京都を終えて

 結果はとても悔しいですが、まず最低目標であった予選完走ができたことはプラスにとらえています。
 そして、デッキ選択や環境読みは正しかったと思います。
 大会全体のデッキ分布や上位分布も想定通りで、どちらのデッキを選択していたとしても、後悔はなかったと言えるでしょう。

 勝利者インタビューでも言った通り、自分は過去のCLで何度もあと1勝が遠かった苦い思い出があります。今回の大会も同じ事になってしまいました。あと1勝していれば決勝トーナメント進出の可能性もあり、確定でPJCSやCL福岡の優先出場権利、そしてスリーブやプロモカード。最後の試合の結果で、私のお土産は5勝以上でもらえるビクティニVだけになってしまいました。本当に悔しかったです。
 しかし、いつまでも落ち込んでいても結果は変わらないので、最後まで勝ち切れる強さを身につけられるように、これからも練習を頑張っていきたいと思います。

追記:結果を見てミュウを除いて私が思う今大会の勝ち組デッキは

・白馬バドレックス+スイクン
(優勝&予想通り上手い人が上に多く残った。私は倒した。)
・連撃テンタクル
(上位にはかなり残っていた。私は倒した。)
・ルカメタザシアンザマゼンタ
(母数は少数だが私を含め上に残れていた)
・雪道インテレオン
(VMAX+非ルールポケモンで耐久するデッキはやはり環境の立ち位置が良かったです。雪道が多投できる点も良い。私はたぶん負けていた。)


◇あとがき

 最後まで読んでいただきありがとうございました。
一部層から早く書いてほしいとずっと言われていた、部分も文字に起こすことができたので、参考になるかはわかりませんが何かの役に立てばいいなと思います。

 今回一緒に練習を付き合ってくれたツバキさん、一撃一派の方々には感謝しています。
 そして応援してくれた静岡勢をはじめ、知り合いの方々ありがとうございました。配信卓に出てた時の皆さんのツイートを後から見ましたが、とても盛り上がっていて嬉しかったです。

 2019CL京都から忘れ続けている忘れ物を、次の大型大会では持ち帰れるようにします。

それでは、また。

※何か質問等、気になる点ありましたら私のTwitterなどにご連絡ください。

※おまけとして有料部分に使用候補だったミュウVMAXのデッキレシピを貼っておきます。
ほとんど同じレシピで知り合いが京都で使用し一応勝ち越しはできています。

投銭程度で興味がある方は覗いてみてください。


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