鮭さん
短編集です
ささくれは妖怪ささくれさんが植えています。きっとペンギンの2倍くらいで親指の形をした物体が滑るように道を進んでいくところを見たことがあるでしょう。それが妖怪ささくれさんです。妖怪ささくれさんは人々が寝ている間にささくれを親指にプレゼントしています。サンタさんみたいに。細い腕で自分のささくれをプチッと抜いて、にゃちゃっとプレゼントしています。 ある日、妖怪ささくれさんがいつものようにささくれを配りに出かけるとちょうどバスがやってきました。 プップップー!! 妖怪ささくれさんは
ホワイトマンさんの血は白いのでよく牛乳に間違われてしまう。スーパーで出血していると牛乳を買う人に持ってかれてしまう。 「私はホワイトマンです。」 ホワイトマンさんはいつもそう呟いているが、それでも出血していると牛乳を買う人に持ってかれてしまう。そのためスーパーの牛乳売り場は出禁になってしまった。 「私は可哀想なホワイトマン。可哀想なホワイトマン。」 ホワイトマンさんはそう言って涙を流しましたが、涙もホワイトなのです。そのため子牛が集まってきてホワイトマンさんの目を舐め始め
飲食店に入ったがここはご飯おかわり自由ではないらしいので出た。道路では車たちが踊り狂っており、正面衝突もしていたような気がする。ここはサバンナだ。人間たちのサバンナ。ちょっと細い路地に入るともう家からピアノの音が聞こえてくる。可愛い椅子が弾いているようなピアノの音なのだ。温泉に行きたい。この道をまっすぐ行ったところに温泉があったはずです。 ありましたね。温泉です。入ったら、受付に人が座っていたので会計を済ませた。醤油団子のようにのっぺりしていた。ふと休憩所の本棚に目をや
連続爆破犯は散歩中はウニのことを考えていました。 爆破で稼いだお金でウニ食べたいな。 バーンバーン 毎日頑張って爆破していましたが、ある日ミス爆破しました。 バーン あっ、ミスった。 それはウニでした。ウニ爆破しました。 爆破犯は悲しみました。 悲しいよー悲しいよー 連続爆破犯は飛び散ったウニの粒を集めてお墓を作ることにしましたが、ウニ粒は細かすぎて見つかりませんでした。悲しくなった連続爆破犯はウニなんて見なかったことにしました。 ウニなんて見なかったことにして爆破を続けま
ナポレオン ナポレオンはいつも馬と一緒に描かれているから馬と仲良しなんだろうな。 「いいえ、馬と仲良しではありません。」 ナポレオンは言いました。 「私は河童と仲良しだ。」 というと、河童が現れました。 ひょっこり 緑色の、よく絵の中で見るような河童です。肌がツルツルで光っています。 「私はナポレオンと仲良しの河童です。私たちは二人でよく川で泳ぎます。」 そういうと二人は川へ飛び込みました。ナポレオンは全裸でした。 ザブーン スイスイスイ、スイスイスイ
致命的な仕事のミスをしていると、上司が話しかけてきました。 「佐々木くん。最近仕事の調子はどうですか?」 「はい。今は致命的なミスをしています。」 「へえ。そうですか。」 上司はそういって頷くと、自分の机に戻っていきました。 致命的なミスは致命的なミスなので致命的でした。会社が倒産しそうです。 「会社が倒産しそうです。」 上司に連絡しました。 「へえ。そうですか。」 上司はびくともしませんでした。上司はお相撲さんだからです。上司はお相撲さんなのでびく
その日の太陽が僕に言いたいことは何もなかった。 僕は外に出たかったけど、空っぽの死体が布団の中に詰まってるみたいで気持ち悪くて動けなかった。 昨日はジョリンに会った。 久しぶりに会ったジョリンは戦争が始まったときペットの亀のダートゥーがヘルメット役として徴兵されてしまうのではないかと悩み苦しみながらリストカットをしていた。僕はその様子を鼻で笑っていたのだけど、そのとき僕らはマクドナルドでチーズバーガーを一緒に食べていたから流石に人目を気にするべきだなと思い始めたところ
駅のホームにゴリラがいます。 ウホウホウホウホ 大変だ。駅員さんを呼ばなきゃ。 「駅員さーん!!」 「はーい!!」 「ゴリラがホームにいますよー!!」 「はーい!!」 タタタタター!! 駅員さんはバナナを持ってやってきました。バナナを餌にゴリラを移動させるつもりなのでしょう。ゴリラの前でバナナを揺らしています。催眠術師のようです。 ゆらゆらゆらゆら、ゆらゆらゆらゆら 「はい。バナナが欲しいでしょ〜。こっちに来なさい〜。」 ゴリラは動きません。 「どうし
ヴォズがいました。 「ヴォズヴォズ。」 と言っていました。 「よお、ヴォズ。」 ヴォズ友が来ました。 「ヴォー!!!」 ヴォズは発狂しました。 「ヴォヴォズー!!」 ピザ職人になりたいと言っています。 「そうか!頑張れヴォズ!!」 友達も応援しました。 「ヴォズヴォズヴォズヴォズ。」 ヴォズはピザ職人になるため頑張り始めました。生地を燃やす時は、 「ヴォヴォヴォヴォヴォー」 と炎の真似をしました。 「ヴォヴォヴォヴォヴォー」
映画を見ようと映画館に行くと自分の席以外蝉人間が座っていました。 「ミーンミーンミーンミーン」 「ジジジジジジジジジ」 「ツクツクホーシツクツクホーシツクツクホーシ」 おいおいおい....うるさいぞ...。こんな環境で映画なんて観れるかな....。ここは森の中じゃないんだぞ....。 そろそろ始まるのに.... 「ミーンミーンミーンミーン」 「ジジジジジジジジジ」 「ツクツクホーシツクツクホーシツクツクホーシ」 プーッ!! しーーーん...
たかしくんが綺麗なお姉さんとエッチができずえちこんでいると、綺麗なお姉さん2が現れました。 「たかしくん。なにえちこんでいるのよ。私とえっちをしましょうよ。」 綺麗なお姉さん2の誘いを受け、たかしくんの顔は花が咲いたように明るくなりました。たかしくんはもう、えちこんでいません。えちこむのはやめて、えちすのです。たかしくんはお姉さんとホテルへ歩いて行きます。 「お姉さんと僕はこれからえちす。」 「そうよ。えちすのよ。」 お姉さんは言いました。 「僕はお姉さんと
たかしくんは単身赴任で田んぼに行きました。田んぼでカマキリの真似をする仕事につきました。 シャキンシャキーン、シャキンシャキーン 膝を曲げて腰を低くし、両手をカマキリのように振りかざします。 シャキンシャキーン、シャキンシャキーン 「へっへー!俺はカマキリだぜー!」 新しい仕事なのでたかしくんは張り切っていました。しかし、 「カマキリの手はな、もっと鋭い。もっと鋭いんだ、こーだ!!」 シャキンシャキーン、シャキンシャキーン 田んぼマスターもカマキ
シャワーヘッドが泣いていて、液が出てきていたので浴びました。 水じゃねーか!!つめてー!! どうして泣いているのだろう。 「どうして泣いているの?」 と聞くと 「俺は昔、龍だった。」 と言いました。 かわいそうに。 「かわいそウニ。」 と言いました。龍は、 「炎を吐いていたら、そんなことできるなら水も温められるでしょって言われてシャワーにされましたが、無理でガスを使っています。」 と言いました。私は 「かわいそウニ。」 と言いました
乳首にちくビルが建って、人々が住み始めました。どんどん人は集まりました。家賃で生活が潤いました。潤うと贅沢をしたくなりました。セクキャバに行きました。プレイ中ちくビルが折れました。ちくビルは崩壊しました。ちくビル人は泣き叫びました。そのうちの何人かは亡くなりました。セクキャバ嬢は業務上過失致死の疑いで逮捕されました。セクキャバ嬢は泣いていました。私も、いろんな人に対して申し訳なくなりました。気づくと泣いていました。生き残ったちくびる人も痛くて泣いていました。隣で男と女が楽し