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ミュゼプラチナムがフェイシャルエステに本格参入を決定

「通い放題プランなのに時間制限されるようになった」「予約自体が取りにくくなっている」といった不満の声がSNSで見られるようになった矢先に倒産したのは、人気の脱毛サロンでした。
連鎖反応のようにいくつものサロンが倒産を発表したため、当時話題になりました。
そんななかで新たな戦略を打ち出してきたのが、業界最大手の「ミュゼプラチナム」です。
どのような試みなのかみていきましょう。

■ミュゼプラチナムがフェイシャルエステを展開

累計顧客数400万人以上を誇る脱毛サロン「ミュゼプラチナム」が、ついにフェイシャルエステに本格参入することとなりました。

・脱毛サロン業界の苦しい現状

一昔前の脱毛サロンといえば敷居が高いイメージが強いものでしたが、近ごろは通いやすい雰囲気を前面に押し出したり、人気タレントを起用したCMを展開したりして、手軽さをアピールするサロンが増えていました。
なかでも低料金・長時間施術といったプランを展開するサロンは人気が高く、ニーズに応える形で店舗数を拡大していきます。
ところが、新型コロナウイルスにより状況は一変。
自粛期間中は休業せざるを得なくなり、多くのサロンで経営状況が悪化します。
一度途絶えた客足の戻りは鈍く、倒産するサロンが相次ぎました。
海外にも店舗展開をしていた「銀座カラー」や、顧客満足度上位の常連だった「シースリー」、男性専用脱毛サロン「ウルフクリニック」なども倒産に追い込まれています。

・倒産した脱毛サロンの共通点とは

業界に大きな打撃を与えたコロナ禍でしたが、持ちこたえたサロンももちろんあります。
明暗を分けたのはやはり経営方針でしょう。
使い放題プランといった低料金をウリにする場合、通いやすさもセットでなければなりません。
そのため、稼働率を維持するために店舗数が多い傾向があります。
店舗が多ければコストも増え、そこにコロナ禍が重なったことで急激に経営状況が悪化したと推測できます。

・ミュゼプラチナムの新たな試みとは

業界大手のミュゼプラチナムもコロナ禍の影響を受けました。
そこで2023年7月にスタートさせたのが、フェイシャルエステメニューです。
美肌エステ「フォトホワイトトリートメント」は美白・肌荒れ対策・保湿の3つを同時にケアすることでハリとツヤのある美肌へ導くというもの。
肌のくすみやシミ、そばかすをケアできるだけでなく、肌質の改善や透明感などが気になる人に向けた新しい試みです。
肌質や年齢を問わずに美肌ケアができることから好評を博しました。

・ついに本格フェイシャルエステを導入

フォトホワイトトリートメントの反響を受け、ミュゼプラチナムは本格フェイシャルエステ「MUSEE FACIAL Lab.(ミュゼフェイシャルラボ)」を立ち上げます。
現在は次の3つのコースを提供中です。

◎トーンアップ 美白フォトホワイト
◎大口貴弘監修 小顔印象シェイプリフト
◎毛穴集中 美肌ハイドラフェイシャル

各コースで使用される美容液の多くは独自に研究開発されたもので、しっかりと効果が実証されたものばかり。
また、使用する機器にもこだわっています。
NPO法人日本美容皮膚研究会(JADS)による安全試験に合格したものであるのはもちろん、医師によるエビデンスも取得済み。
エステサロンと遜色ないサービスを提供するとしています。

■本格フェイシャルエステシリーズとは?

では本格フェイシャルエステシリーズそれぞれの特徴や詳細をみていきましょう。

・トーンアップ美白フォトホワイト

肌悩みに直接アプローチして内側から輝くような美白体験ができるのが「トーンアップ美白フォトホワイト」です。

◎肌のくすみやシミ・そばかすが気になる
◎シワやたるみが気になる
◎詩文の肌に自信が持てない

このような肌悩みには、角質層まで浸透させる幹細胞マスクとジェル、ミュゼオリジナルの美白美容液による施術で肌のキメを整えながらハリとツヤを与え、明るい美肌へ導きます。
専用のジェルには6種類の美容成分が配合され、ライトを当てることで肌の奥までしっかりと届けるのがポイントです。

・大口貴弘監修 小顔印象シェイプリフト

海外セレブを多数担当していることで知られる大口貴弘氏による監修のコース。
即効性と持続性の両立を実現した「大口貴弘監修 小顔印象シェイプリフト」です。

◎小顔効果を得たい
◎たるみやむくみが気になる
◎ほうれい線が気になる
◎たるみ毛穴が気になる
◎フェイスラインをスッキリさせたい
◎肌のハリやツヤがほしい

こういった肌悩みにリフトケアや筋膜ケアといったアプローチを行います。
5つの美容成分を含むジェルを収束超音波で浸透させるので、速効性も期待できるでしょう。
使用する機器はJADSによる安全試験に合格し、医師のエビデンスも取得した安全なものばかりなので安心です。

・毛穴集中 美肌ハイドラフェイシャル

毎日の洗顔だけでは落としきれないメイク汚れや古い角質、毛穴の黒ずみなどを除去しつつ、美容成分を肌へ浸透させて美肌に導くのが「毛穴集中 美肌ハイドラフェイシャル」コースです。

◎肌のくすみが気になる
◎毛穴の開きや黒ずみが気になる
◎ニキビなどの肌荒れが気になる
◎角栓の詰まりが気になる

このようなセルフケアだけでは解決しづらい肌悩みに対し、丁寧に洗浄とピーリングを施し、美容液を浸透させることで毛穴の目立ちにくいクリアな肌へ導きます。
洗浄には水素水を使い、渦巻き水流でディープクレンジングとピーリング。
これにより毛穴の汚れや余分な皮脂、古い角質をしっかり洗い流すとともに肌を柔らかくします。
高濃度水素を使用することで血流がアップし、くすみの解消や肌のハリも期待できるとのこと。
その後はガルバニック導入により角質層の奥まで美容成分が行き渡ります。

■ミュゼプラチナムってどんな会社なの?

ミュゼプラチナムの会社情報をみていきます。

【会社概要】

◎社名:株式会社ミュゼプラチナム
◎所在地:〒135-0091東京都港区台場2-3-5台場ガーデンシティビル11階
◎TEL:03-6628-2080
◎URL:https://musee-pla.com/
◎代表取締役:上田智一 / 柏木俊之
◎設立:2012年12月
◎資本金:1,000万円

【事業内容】

・美容サロン経営
女性専用美容脱毛サロン「ミュゼプラチナム」と、男性向け「メンズミュゼプラチナム」の運営。
信頼できるサービスを提供するため、質の高い技術とおもてなしの心を持ったスタッフの育成にも注力しています。

・化粧品、美容商材企画・開発
スキンケアを中心としたブランド「ミュゼコスメ」やサプリメントなどを展開する「ミュゼコレクション」、オーラルアイテムを展開する「ミュゼホワイトニング」といった女性の美に関する商品の企画開発を行っています。

・eコマース運営
ミュゼプラチナムが展開するブランドコスメなどの商品を扱う通販サイト「ミュゼショッピング」を会員向けに展開。
eコマース運営も自社で完結しています。

・メディア企画・開発
全国に180を超える店舗サロンと、自社アプリを活用しマーケティングサービスを展開。
サンプリングからWeb広告、リサーチといったBtoBマーケティングの提供が可能です。

・メディカルサービス事業
ミュゼプラチナムが培ってきたノウハウの提供やマーケティングによる支援により、医院経営のサポートを行っています。
ホワイトニング・歯列矯正・美容医療・ミュゼオンラインクリニックなどのサービスを展開中。

・飲食プロデュース事業
話題の「叩いて飲む。まるごとバナナジュース」のBanana×Bananaの運営をサポート。
ミュゼプラチナムの実績やノウハウを活かしてさらなる活動を行っていきます。

・保険代理事業
もしもの時のがんや入院時の保障などについてもミュゼプラチナムがサポート。
他にもフィナンシャルプランナーによる年金や将来設計など、お金に関するオンラインセミナーを開催。

■ミュゼプラチナムの経営理念と社是

ミュゼプラチナムは美容脱毛サロン以外にも様々な事業を展開しています。
その根幹となる経営理念と社是を確認していきましょう。

経営理念は「歓喜共感」

ミュゼプラチナムでは、一つひとつの事業を通じてお客様はもちろん、同僚や家族、取引先や地域社会など、すべての関与者と喜びを分かち合える企業を目指すとしています。
それを一言で表したのが「歓喜共感」です。
代表取締役である柏木俊之氏もトップメッセージとして「こころとからだに輝きを与え、感動を提供する企業」を目指すとしており、社会活動により喜びや感動といったものを生み出すことを大切にしていることがうかがえます。

・すべての人がすべての人に素直でありつづけられる会社

ミュゼプラチナムの社是は「すべての人がすべての人に素直でありつづけられる会社」です。
信頼できるサービスを提供するためには、質の高い技術とおもてなしの心を持ったスタッフの育成が重要であるというのがミュゼプラチナムの考えです。
スタッフが成長するには、お客様に対する素直な気持ちを持つことが欠かせず、それがあることで価値のあるサービスも生み出されるとのこと。
それはやがて会社全体の成長へもつながるため、素直であり続けられる会社を目指すとしています。

■ミュゼプラチナムの経営状態は?

ミュゼプラチナムは現在、船井電機ホールディングスの子会社です。
船井電機HDといえばテレビ事業が有名ですが、海外メーカの躍進により不振が続いていました。
2021年には書籍出版で知られる秀和システムホールディングスからの株式公開買い付け(TOB)により上場廃止に。
経営体制を一新し組織の活性化や効率化を目指していくとしています。
そんな船井電機HDでは美容機器も手掛けていました。
ミュゼプラチナムが展開する家庭用美顔器や脱毛機器などに活路を見出したことから買収に至ったとのこと。
今後はミュゼプラチナムと船井電機HDの共同開発による新商品が見られるかもしれません。
船井電機HDはミュゼプラチナムの全株式を取得している状態のため、完全子会社となっていますが、現時点でサロン店舗ブランドなどの変更は予定していないとのことです。

美容脱毛サロン業界最大手のミュゼプラチナムが本格的なフェイシャルエステに参入することになりました。
通いやすさや低料金を謳うサロンが登場したことで急激に市場拡大したものの、倒産数の多さが目立つサロン業界。
ミュゼプラチナムの戦略がどのような結果になるのか業界内外から注目が集まっています。

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