名称変更後初開催となるネイルオブザイヤー2023の受賞者とは?
NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が主催するアワードの一つが「ネイルオブザイヤー(旧ネイルクイーン)」です。
1996年から続く歴史あるもので、毎年注目を集めています。
2023年は誰が選ばれたのでしょうか?
また、長年親しまれてきた名称を変更した理由についても解説します。
■ネイルオブザイヤー2023に選ばれたのは?
ネイルをこよなく愛し、ネイルのすばらしさを伝える著名人を表彰する「ネイルオブザイヤー」、2023年の受賞者は次の3名に決定しました。
◎安藤優子さん(キャスター・ジャーナリスト)
◎ゆうちゃみさん(egg専属モデル)
◎GYUTAEさん(美容クリエイター・メイクアップアーティスト)
毎年多くの注目を集めるこのアワードですが、2023年は多方面での活躍が目立つ3名の受賞となりました。
ゆうちゃみさんは2年連続での受賞となります。
・安藤優子さんとは?
1958年生まれの安藤優子さんは上智大学比較文化学部比較文化学科卒(現:国際教養学部)、上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科グローバル社会専攻修士課程修了、博士号を取得しています。
多くの報道番組で現地潜入ルポや取材レポート、キャスターを担当してきました。
2023年からは椙山女子学園客員教授に就任しています。
・ゆうちゃみさんとは?
2001年生まれのゆうちゃみさんはモデル・タレントとして活躍する新世代ギャル。
2022年にはブレイクタレント女性部門第1位にも選ばれています。
明るい雰囲気と関西弁が人気を集め、SNS総フォロワー数は140万人を超えるそう。
大阪・東大阪市生まれであることから「東大阪市魅力PR大使」に就任。
カラコンや化粧水ミストなどのプロデュースも手掛けるなど、多岐にわたって活躍しています。
・GYUTAEさんとは?
広島出身で韓国人の両親を持つGYUTAEさんはSNSを中心に活動する美容クリエイター・メイクアップアーティストです。
髪やまつげなどの全身の毛が生えないという全身脱毛症を患いながらもメイクをすることでコンプレックスと上手に付き合っていく生き方を発信し、その前向きな姿勢が多くの共感を得ています。
国籍や性別、ジャンルにこだわらないメイクは常に話題に。
AbemaTVのメイクバトル番組「韓コス・メイクアップショー”Qosmetic 8“」で優勝経験もあります。
■ネイルクイーンからネイルオブザイヤーに名称変更
1996年から続く歴史あるアワードだった「ネイルクイーン」から、「ネイルオブザイヤー」へ改称して開催となった2023年。
変更点はそれだけではありません。
・ノミネート部門の廃止
これまでのネイルクイーンではタレント・アーティスト・女優・メンズ・アスリートといったノミネート部門がありました。
それ以外では協会特別賞や協会功労賞といった名称の受賞となることが多いものの、あくまでも部門ありきのアワードというのがネイルクイーンの選定方法でした。
しかし、2023年はそれらの部門を廃止し、より個人にフォーカスした選定となっています。
過去にはネイルは自己表現の一種だと語る受賞者もいました。
多様化が進み、人をカテゴライズすることは好ましくないという時代の流れに沿った変化といえるでしょう。
・2022年からは一般投票も
候補者の選出方法でも新たな試みが始まっています。
2022年からは、NPO法人日本ネイルスト協会(JNA)認定講師のプロネイリストによる投票に加えて一般投票もスタート。
プロと一般の両方の投票結果を踏まえて受賞者が決まります。
参加型のイベントとすることで、よりネイルを身近に感じられるようになりました。
初の一般投票が実施された2022年のネイルクイーンには、次の4名が選ばれています。
◎渡辺直美さん
◎ゆちゃみさん
◎村上佳菜子さん
◎Novel Coreさん
受賞者の顔ぶれを見てもわかる通り、一般投票が加わったことでより世論を反映した結果となりました。
もちろん2023年も一般投票は行われ、3,000件もの票が集まったそうです。
これは2022年開催よりも多いとのこと。
今後も投票数は増えていくことでしょう。
■特別功労賞に倖田來未さん
ネイルオブザイヤー2023にて特別功労賞を受賞したのが倖田來未さんです。
これまでの功績を称えられ、受賞となりました。
・倖田來未さんとは?
授賞式ではネイルに対する思いや苦労を語り、さらにネイルのすばらしさを呼びかける一幕も。
倖田來未さんは2006年から3年連続でネイルクイーンを受賞し、殿堂入りを果たしていました。
倖田來未さんといえば2000年に全米デビューを果たし、全米ビルボードダンスチャートで最高位となる18位にランクイン。
セカンドシングルでは総合チャートで19位を記録し、日本人7人目となる快挙を遂げた実力派アーティストです。
2010年にはファッション誌「ViVi」の誌面にてレディ・ガガとのコラボ対談も行っています。
・アーティスト活動以外にも活躍
ネイルクイーンでは殿堂入りをしている倖田來未さんは、他にもベストジーニスト賞を4年連続(2006~2009年)で受賞するなど、ファッションでも存在感のある人物。
ネイルオブザイヤーの授賞式でも華やかなネイルを披露していました。
その類まれなるセンスを活かしてカラコン・フレグランス・つけまつげ・アイライナーなどの商品プロデュースも手掛けています。
■授賞式は東京ネイルエキスポにて行われる
ネイルオブザイヤーの授賞式は、同じく日本ネイル協会が主催する「東京ネイルエキスポ」にて行われます。
・東京ネイルエキスポとは?
世界最大級のネイルイベントとして知られる東京ネイルエキスポは1999年から毎年開催されてきました。
場所は東京ビッグサイトで、2日間に渡って開催されます。
人気ネイリストによるデモンストレーションや無料セミナーが行われるなど、業界関係者はもちろん、一般の人でも楽しめる場となっています。
また、ここは全日本ネイリスト選手権と世界ネイリスト選手権の会場でもあり、さらにネイルオブザイヤーの授賞式も行われるなど、まさしくネイルの最新事情が丸ごとわかるイベントといえるでしょう。
・入場するには事前登録が必要
ネイル好きであればぜひ参加したいイベントである東京ネイルエキスポですが、入場するには公式サイトから事前登録をしなければなりません。
当日チケットなどは存在しないため注意が必要です。
公式サイトではイベントスケジュールやコンテスト参加作品などが見られるほか、アーカイブ視聴も可能です。
・授賞式の様子はライブ配信で見られる
ネイルオブザイヤーの授賞式に関しては、ライブ配信も行っています。
もしも事前登録に間に合わなかった場合は、公式のYouTubeチャンネルをチェックしてみましょう。
公式チャンネルでは東京ネイルエキスポだけでなく、アジアネイルフェスティバルや東京ネイルフォーラムといったイベントの様子もアップされています。
■NPO法人日本ネイリスト協会とは?
ネイルオブザイヤーを主宰するNPO法人日本ネイリスト協会(JNA)とはどのような組織なのでしょうか?
・設立は1985年
健全なネイル産業の発展を目的に1985年に設立されたのが、日本ネイリスト協会です。
NPO法人化したのは、およそ20年後の2006年でした。
ネイルの技能研修や資格認定を行うことでネイルの普及はもちろん、ネイリストの技能向上に寄与してきました。
ネイルマーケットの拡大とともに広く社会から信頼される組織として、より確かな技術と製品の開発を進めるとしています。
また、ネイリストの育成や社会的地位の向上、消費者の保護も協会の目的の一つであり、美容やエステ業界といった関連分野との連携、海外との交流など積極的に取り組むとのこと。
・活動の目的と種類
日本ネイリスト協会は、ネイルの普及とネイリストの技術向上を活動目的としています。
そのために技能講習や資格認定などを行ってきました。
日本ネイリスト協会の活動は主に次の3つです。
◎ネイリストとしての能力の開発および雇用の機会を拡充するための支援
◎ネイリストの教育の推進を図る活動
◎消費者の保護を図る活動
また、ネイルをより身近に感じ、楽しめる環境づくりにも注力。
積極的に情報を発信してネイルビューティービジネスの健全な発展と、消費者の保護に努めています。
・活動内容
日本ネイリスト協会の活動内容は多岐にわたります。
一部をピックアップしたのでみていきましょう。
◎認定システム
ネイル技術とスキルの信頼性の指標となる認定システムを設けています。
認定するのは「認定講師」「認定校」「認定ネイルサロン」の3つ。
認定講師は毎年実施する試験に合格することで受けられます。
イベント実行委員や検定試験の試験官、コンテストの審査員やセミナー活動が可能に。
◎セミナー
基礎から応用までの技術、最新トレンド、検定試験対策など、ネイルに関する技術や知識を広めるセミナーと講習会を各地で行っています。
トップネイリストのテクニックを間近で見ることができるライブや、サロン経営者向けの経営力アップセミナーなども開催。
◎検定試験
日本ネイリスト協会では、ジェルネイル技能検定やネイリスト技能検定など、様々な検定試験を実施しています。
技術と知識の向上、キャリアアップ、サロンの技術水準の維持や向上などを目的としています。
◎イベント・フォーラム
ネイル産業の発展を目的とし、積極的にイベントを開催しています。
ネイルオブザイヤーもその一つ。
そのほかにも世界最大級のネイルイベントである「ネイルエキスポ」や西日本最大級の「アジアネイルフェスティバル」などを主催・後援しています。
◎コンペティション
ネイリストの技術向上やモチベーションアップを図るため、技術力はもちろん、創造性なども競える形式を取ったコンペティションの開催・後援を行っています。
恒例となった「全日本ネイリスト選手権」は、毎年多くのネイリストが参加し、熱戦を繰り広げています。
・組織概要
◎組織名:NPO法人日本ネイリスト協会
◎所在地:〒100-0014東京都千代田区永田町2-13-10 プルデンシャルタワー7F
◎TEL:03-3500-1580
◎FAX:03-3500-1608
◎URL:https://www.nail.or.jp/
◎名誉会長:山東昭子
◎理事長:仲宗根幸子
◎設立:1985年6月24日
1996年から続く伝統的ともいえるアワード「ネイルオブザイヤー(旧ネイルクイーン)」は、時代の流れとともにその在り方を変化させています。
名称変更後初開催となったネイルオブザイヤー2023では、それを象徴するように、様々な分野で活躍する人物が受賞となりました。
授賞式が行われた東京ネイルエキスポも年々規模が大きくなり、内容も充実していることから、ネイル業界の発展はまだまだ続きそうです。