「我、寝ます」はダメよ/本の読める店 fuzkue
だって仕方がない
今日は先週に引き続き病院で検査の日。採血や心電図を診てくださる方たちが、細やかに気を使ってくれたり、やさしく触れるあたたかな手が嬉しい(*´ `*)
昨日は雨だったけれど、今日は晴れて道中も穏やかでした。実は病院のあとに行くところがあり、少しドキドキしていました。医師にそのことを話すと、「それはドキドキしますね」「はい、ドキドキです(⑉• •⑉)」…なんてやりとりも嬉しいのです。
病院が終わり、初台へ。歩いたことのない街に新鮮さを感じながら、予定の時間まで気になっていたパン屋でサンドイッチとコーヒーをいただいてすごそう…
の、つもりでしたが他にもに気になっていた「本が読める店 fuzkue」の前を通ると惹かれる気持ちが強まってしまってしまったのです。
あとね、私はめんどうくさがり屋でのんびり屋です。そのパン屋さんは少しだけ遠いから、このあと行く場所まで行き来がちょびっと大変です。何より、仕方がないですよね。惹かれてしまったのですもの。
占星術では魅力を表す金星には「hooked」の意味がありますが、フック船長の鉤爪みたいなやつですね。あれで引っかけられるみたいに、フックされてしまったのですから。
「まるで誘蛾灯に群がる蛾のようだわ」と思いながら、灯り(fuzkueさん)のもとへ…
読書好きの居場所
ホクホクとした楽しい読書の時間が、より豊かに満ち足りたものになりますように…
fuzkueさんは読書が好きな人たちのために居場所を作ってくださっています。空間、音楽、飲み物や軽食…細やかな心遣いは痒いところに手が届く孫の手のような「あ、そこそこ~」感です。
薄いカーテンでやわらかくなった昼の陽射しが、いかに目に心地よく本を照らすことでしょう。
ながら食いにうってつけ
フードは「しっとり作った鶏ハムを使ったサンドイッチ」をいただきました。
胸肉の淡白さが読書にまた心地よいのです。ジューシーな肉もおいしいのですが、肉汁が垂れてしまうと指や本が汚れてしまいますし、手元が気になって読書に集中できません。
だからといってパサパサしては食感に違和感を感じてしまう人もいます。淡白で、淡い味わいが何層にも重ねられた簡単に指でつまめるサンドイッチ。
普通はよくないとされる「ながら食い」ですが、私はカフェで誰を気にすることもなく、のびのびとながら食いの読書が好きです。
もちろん味もおいしい!ピクルスの爽やかな味わいも嬉しい。だけど絶品ではなくて、そこがよいのです。だってリッチな味すぎてはそちらに気がいってしまいます。両手を使う料理や指が汚れる料理は、ながら食いには向いていないのです。
積極的な現実逃避をしよう
ブレンドコーヒーには、そのお店の創造性や、どのようなお客さんに来て欲しいかが表れています。
fuzkueブレンドは深みと酸味がおいしい深煎りのコーヒー。しっかりと苦味を舌の上で踊らせつつも、何杯も飲めるさっぱり感。
ゆっくりした読書には、1杯で終わるなんてことあまりありませんものね。そして時間とともに冷めゆくものですが、時間経過とともに味の変化も楽しめる、半径30cmの幸せな読書空間をより嬉しいものにしてくれるコーヒーです。
温かい方が、冷たい方が、というのではなく、いづれも味わい深い。若い頃も熟年の頃も幸せなパートナーのよう?同じ本だって、年齢ごとに感じ方が違いますものね。
騒がしい俗世からほんの少し抜け出して、さあfuzkueさんで積極的な現実逃避をしよう。
そこにはひとりぼっちの私たちに、寄り添ってくれるやさしいパートナーがいるのだから。。
読書好き≠真面目
fuzkueさんがお客さまに食べて欲しいもの、訪れる人たちが何より食べたいもの、それは「約束された静かな時間」…
オリジナルのカフェ説明書には、すごし方やメニューなどが書かれていました。もちろん静かさを守るために守ってね、というメッセージが大切なのですが、書き方がユーモアがあっておもしろいのです。
「おしゃべり禁止」「電話禁止」「○○はご遠慮願います」といった言葉のオンパレードではなくて、ついクスクス笑っちゃう、「わかってるぅ」と言いたくなっちゃう、そんな書き方なんです。
読みながらウトウト…はよいのですが、「我、寝ます」みたいにがっつり寝るのは控えてね、とのことです…笑
寝たらスタッフさんが起こしにいくそうですが、少し起こしてみてもらいたいと思ってしまった私です。
本を読まない人ほど、読書好きは真面目だと思うものですが、いえ、むしろ読書好きほど世のため人のためより美意識に忠実だったり、世間一般の人格者のカテゴリーには当てはまらない人たちだったりします(偏見です。真面目な人もいます)
つまり、オモロい人
たくさんいるんですよ(*´ ˘ `*)♪
ほら、太宰治のね、『トカトントン』『ダス・ゲマイネ』とか読むと、この人は駄洒落が好きなんだなって思うし、想像の中ではあんなに豊かなものがたくさんあるのに私生活はボロボロだったり、魂の衝動に肉体が追いついてないとか、愛おしい。
(私は三島由紀夫が駄洒落を言っても気づけないと思う。シュールすぎて)
今日はあまりゆっくりできなかったけれど、今度はfuzkueさんで心ゆくまで読書をしよう。
コーヒーを2杯…
そのあとはウィスキー
ウィスキーもあるのです♡
(わかってるぅ!)
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