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遊戯王復帰勢のための「VFDジャンド」説明書(於マスターデュエル)

こんにちは。りっとと申します。ボードゲームと遊戯王が好きです。5D'sからARC-Vあたりまで紙で遊戯王をやっていました。
遊ぶ機会が減ったため隠居していたけどマスターデュエルのリリースをきっかけに電子で遊び始めた標準的な復帰勢です。

復帰後初めてのランクデュエルをプラチナ1まで戦った【VFDジャンド】について、備忘録も兼ねてまとめておこうと思います。詳しいデッキガイドではなく、あくまで説明書です。ご容赦ください。

どんなデッキなの?

【VFDジャンド】は、ほぼ2枚初動から連続でシンクロを行い、最終的に《真竜皇V.F.D》の着地を狙うデッキです。先攻展開にだいぶ命を懸けていますが、後攻を取らされた場合でも展開中に複数回除去を挟めるので盤面に触りながら戦う力が強いです。エクストラのカードはだいぶ一度に吐き出しますが、2ターン目以降の経戦性能も一定以上にあり扱いやすいです。
妨害札が妨害のみでなく展開に関わることも(一応)できるので初動も安定しやすいですが、墓地除外をはじめとする各妨害は全部きっちり喰らいます。有り余る展開力で妨害を踏み越えて行くのが楽しい。

デッキ内容と採用理由

リミットオーバー・アクセル

これが今回使った40枚です。オリジナルの部分は殆ど無く、基本的にはジャンド使いたいなー今どんななのかなーと思いながら探していてTwitterで見つけたkai.さんのデッキレシピを参考にさせて貰っています(とてつもない敬意)。この人マジですごいんだ……

デッキの中身は主に二つの役割に分けられます。
1枚ずつ、簡単に見て行きます。

・展開用のカードたち

展開用のカードたち

○《ジャンク・コンバーター》
○《ジャンク・シンクロン》

ジャンクセット

初動札。ジャンク・コンバーターの効果でジャンク・シンクロンをサーチして、《ガーデン・ローズ・メイデン》をシンクロ召喚するところからこのデッキは始まります。

○《ブンボーグ001》
○《幻獣機オライオン》

持ってくるチューナー

展開札。《水晶機巧-ハリファイバー》及び《幻獣機アウローラドン》の効果でデッキまたは手札から特殊召喚されます。
あらゆる展開に於いてほぼ必ず使う生命線であり、「ハリラドン出張セット」としていろんなところで見かけるモンスターです。

○《リ・バイブル》
○《ジェット・シンクロン》

1チューナー

墓地から蘇生可能な1チューナーです。
リ・バイブルとジェットはドッペルのトリガーになることができ、ジェットはさらにアウローラドンの素材になることもできます。
基本的には001が展開の要で、バイブルとジェットは宇宙を目指すときのブースターという位置付けです。一応なくてもギリギリ回るとは思いますが、あった方が良いです。

○《ドッペル・ウォリアー》
○《クイック・シンクロン》
○《Dr.フランゲ》

展開補助

展開の補助を担うカードたち。《ドッペル・ウォリアー》は主に《真竜皇V.F.D》が出た後に盤面をさらに強固にする宇宙ルートを目指す時に出てきます。2ターン目以降に《ジャンク・シンクロン》から釣り上げる動きも勿論色褪せず強力。
《クイック・シンクロン》自身の能力で特殊召喚が可能なチューナーとして、《コンバーター》+《ジャンク・シンクロン》の初動が取れない時に活躍する1枚です。彼がいることで《V.F.D》にアクセスできずターンを回す事態がだいぶ減ることになっています。
《Dr.フランゲ》は参考にしたレシピにない言わばオリジナル枠で、無くても回る潤滑剤的な起用です。《緊急テレポート》の効果で特殊召喚できる非チューナーモンスターで、先取り1ドローによりチャンスを掴みに行けます。

○調律
○ブラック・ガーデン
○緊急テレポート

魔法

《調律》《緊急テレポート》は言わずもがな。調律のサーチ対象は概ね《ジェット・シンクロン》ですが、場合に応じてクイックやジャンクを持って来る事もあるので使う前に手札を一度確認する癖をつけましょう(2敗)。《ブラック・ガーデン》《ガーデン・ローズ・メイデン》の効果でサーチできるフィールド魔法です。なかなかに特殊な挙動をするカードですが、このデッキでの役割は限定されているので大丈夫。うっかり場に残しちゃって大変なことにならないよう気をつけましょう(1敗)。

その他、《サンダー・ボルト》《ハーピィの羽根箒》《死者蘇生》《増援》《ライトニング・ストーム》《墓穴の指名者》《抹殺の指名者》は汎用的なカードなので一度割愛します。手札誘発系に関しては復帰勢の難しい所だと思うので、後ほどしっかり解説します。

・妨害用のカードたち

妨害用のカードたち

標準的な妨害カードたちが採用されています。先に展開ルートや盤面について解説するのでこれらの内容は後に送りますが、以下2種のカードだけはちょっとだけ用途が通常と異なる(ことがある)ため見ておきます。

○《増殖するG》
○《灰流うらら》

誘発(コスト)

《増殖するG》は、手札に《ジャンク・シンクロン》とこのカードがある時に先攻1ターン目からでもG投げ→《ジャンク・シンクロン》召喚から無理矢理展開ルートに乗せることができます。
《灰流うらら》はチューナーモンスターなので、《ジャンク・コンバーター》の手札コストになることができます。

・エクストラデッキ

エクストラ

ほぼすべてのカードに出番と役割があるエクストラです。素敵。
唯一《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》はこの構築だと出す場面が無かった(そもそも出ない?)ため、《リンクリボー》に差し替えるとさらに安定度が増すと思いますがお守りとしてずっと入ってました。《コズミック》特化のジャンドはたくさん型が存在するので、今回は《VFD》と心中しよう。
大体ルートで姿を見せるので、まずは展開例を見てください。

1/31追記:めっちゃ自然な流れでコズミック出せました。
展開ルートの部分に追記しておきます。

展開ルート

展開ルートは大きく分けてAルート(標準)、A’ルート(宇宙)、Bルート(手心)の3つです。判断方法は非常に簡単です。勝手にそう呼んでるだけです。

手札に《ジャンク・コンバーター》(《増援》も含む)とチューナーモンスターがある→標準ルート
・《ジャンク・コンバーター》+チューナー以外に、墓地に蘇生可能なレベル1、手札に《ドッペル・ウォリアー》を用意できる→宇宙ルート

上記動画の手順⑮までが標準ルートで、そっから先は宇宙です。

追記:手順⑳の《虹光の宣告者》の素材を《シューティング・ライザー・ドラゴン》+《ドッペルトークン》にすることで、《TG ハイパー・ライブラリアン(☆5)》+《虹光の宣告者(☆4)》+《武力の軍奏(☆3)》《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》が成立します。

先攻展開がMAXで出来る場合は、《真竜皇V.F.D》に加えて
①《ヴァレルロード・S・ドラゴン》(or月華)+《虹光の宣告者》
②《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》

のどちらかを選べることになります。


《ジャンク・コンバーター》はないが、どうにか場にチューナー含む2体を揃えられる→手心ルート

こちらのルートの場合も、展開後にジェットドッペルセットがあれば《虹光の宣告者》+《シラユキ》と《ライザー》の月華セットを追加することが可能です。

上記のどちらにも該当しない場合、残念ながらそのターンはパスの可能性が高いです。

テキストにすると長いので、もし需要があるようならテキストベースのまとめを別で作ろうかなと思っています。

・TIPS

取り留めなく、気づいたことを書いておきます。適当に追記予定。

・《ハリファイバー》はチューナー2体でも出せる
・《ハリファイバー》を出す前に《ガーデン》を貼ること
・《アウローラドン》を出す前に《ガーデン》を起動すること(1敗)
・《コンバーター》の効果で《001》を切った場合、《ハリファイバー》のリクルート先は《ジェット・シンクロン》にする(機械でないとアウローラドンが出せないため)(1敗)
・《真竜皇V.F.D》のエクシーズ素材は先に《電脳堺狐-仙々》を切る。相手ターンに切っておかないと自分ターンで蘇生ができない(2敗)
・後攻の場合は《V.F.D》を出す前に《アーケティス》と《仙々》で殴った方がダメージ取れる場合が多い
・《仙々》の効果で《メイデン》を墓地に戻せば、また《湖乃龍》が出る
・《湖乃龍》の破壊効果を使い忘れずに詰める。名称指定が無いので、一度使ってから《メイデン》で墓地から引っ張るとまた破壊できる

エクストラのこと

上記展開例の通り、ほとんどのカードは《真竜皇V.F.D》にアクセスするための過程で出てきます。2ターン目以降に需要のあるカードはだいたい3種。

○氷結界の龍 トリシューラ
○ヴァレルロード・S・ドラゴン
○月華竜 ブラック・ローズ

しんくろ

《氷結界の龍 トリシューラ》は言わずと知れたシンクロ召喚モンスターの筆頭です。《ジャンク・シンクロン》+《ドッペル・ウォリアー》+《妖精伝姫-シラユキ》でよく出る。大方の耐性をすり抜けつつ墓地と手札のリソースも奪う。凶悪の一言に尽きるこいつがずっとずっと大好き。

《ヴァレルロード・S・ドラゴン》《幻獣機アウローラドン》を装備して3回無効にできるATK4050として君臨します。こいつを除く打点のMAXが《V.F.D》の3000と比較的低めなので、攻撃力で上回る必要のある場面で呼びます。無効効果を最大限に活用したい場合は武力を絡めて1ターン目に

《月華竜 ブラック・ローズ》は、《シューティング・ライザー・ドラゴン》の効果で《妖精伝姫-シラユキ》を落とすことで出せるようになるバウンス効果持ちのレベル7シンクロです。基本的には帰ってきたターンで《トリシュ》や《ブラック・ローズ》の効果を使って場を開け、ショットキルを狙う形になります。

手札誘発の事

誘発のはなし

復帰勢的に一番扱いが難しかったのは手札誘発周りの事だったので、ある程度分かりやすくまとめてみようと思います。というか大体《抹殺の指名者》の話

言い過ぎかもしれませんが、僕の認識としてはジャンドに手札誘発を入れるのは《抹殺》の餌にして相手の誘発を弾くため(+後攻取らされたとき用)です。

現代遊戯王では、「先攻取ったら勝ち」を防ぐために相手のターンでも手札から(大体は捨てて)使える「手札誘発」のカードが多く存在します(それでも先攻が強い)。よく見かけるのはこの辺り。

○増殖するG(ターン中、相手が特殊召喚に成功するたび1ドロー
○灰流うらら(デッキからサーチ・リクルート・墓地送りさせない
○原始生命態ニビル(5回以上召喚行動すると全部ぶっ壊される
○無限泡影(モンスター効果を無効にする)

他にもありますが、採用率が特に高いのはこれらのカードだと思います。ジャンドは残念ながらどれを喰らっても吐くほど辛いので(うららと無限はハリに撃たれて機能停止、特殊召喚多用テーマなのでGニビルも致命)、これを貰わずになんとか楽しく先攻展開をしたいわけです。

そこで活躍するのが「指名者」セット。

指名者セット

《抹殺の指名者》は相手が使ったカードと同じカードを自分のデッキから除外すればその効果を無効に。《墓穴の指名者》は相手の墓地のモンスターを除外してそのモンスターの効果を無効にします。これらのカードで手札誘発を弾き、何としてでも《ジャンク・コンバーター》を通したいわけですね。

Gに投げられるうららを含めれば誘発対策は3種類。それぞれに対応範囲が違うので、使用の優先度を決めておかないと裏目を見ることがあります。
具体的には全部持っているなら《うらら》→《墓穴》→《抹殺》の順で使うべき。

○対応範囲

《灰流うらら》→《増殖するG》ピンポイント
《墓穴の指名者》→《増殖するG》、《灰流うらら》、《ドロール&ロックバード》、《エフェクト・ヴェーラー》など捨て発動効果全般
《抹殺の指名者》→《増殖するG》、《灰流うらら》、《原始生命態ニビル》、《無限泡影》(捨てないモンスターや魔法・罠に対応可能)

以上のような状況のため、Gに抹殺投げたからニビル止まらなかったというミスが起きないように、慣れない間は一度深呼吸してから対策カードを使うとよいでしょう(2敗)。
また、ミラー戦対策や《ライトニング・ストーム》系の汎用カード対策相手の墓地発動を封じる使い方も勿論可能なので、ターンを渡す際は忘れずにセットするようにしたいですね(1敗)。
後攻の時は都合よく誘発引けるように祈りましょう

おわりに

以上が簡単な【V.F.Dジャンド】の説明書になります。同じデッキタイプでも使用者によって細かいチューンが違うと思うので、是非先人の蓄積をさらに調べたり自分だけの形を追及したりしてみてください。

これ書きながら知りましたが、OCGでは《V.F.D》は禁止で《抹殺》は制限なんですね。そりゃまあそうか……

引退期間が長めだったので、現代遊戯王を教えてくれる人がもしいらっしゃいましたら是非コンタクト取ってください。デッキごとの対策とかもっと詳しい話とか、いずれ書けたらいいなあ。

(追記)ということでより詳しい解説がこちら。


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