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ありがとうメトロイドゼロミッション。こんな俺にクリアさせてくれて。

ゲームに関連する苦手なものをいくつか挙げると。

オープンワールド、探索、謎解き、パズル、ウォーリーを探せ、サンドボックス、クラフト、なぞなぞ、メトロイドヴァニア。

「何かを探す」「問題自体を探す」「自分の今の思考の先が本当にゴールに近づいているのかわからない」という状態がとても苦手です。弾幕シューも音ゲーも、向こうから勝手に問題と答えを押し付けてくるところが好きです。Outer Wildsは本当に辛かった。ラ・ムラーナは地獄だったのですぐに投げました。

先日Nintendo Switch OnlineでGBAのメトロイド ゼロミッションが遊べるようになったので遊んでみて、とても楽しくクリアできました。

先述したようにメトロイドヴァニアと呼ばれるジャンルのゲーム全てが苦手です。その源流の一つであるメトロイドシリーズも、過去何度かシリーズをプレイして、その度に途中で投げ出してきました。探索の途中で見つけた「今はまだ行けない場所」のことを覚えておいたり、新しい装備を手に入れた時にどこに行けそうかなってことを考えたり、隠し通路がないかを考えながら迷路のようなステージを進んでいくことが本当に辛い。それこそがメトロイドヴァニアの楽しみではないですか? 私もそうだと思います。なのになぜ毎回プレイするのか? わかりません。そこにあるのは後ろめたさかもしれない。

メトロイドゼロミッションは初代のメトロイドをGBAでリメイクした作品です。リメイクとは言っていますが、ステージの構造は大きくアレンジされており、初代ゆえに荒削りな点が多かった様々な点が遊びやすく調整されています。そのおかげで、プライム含めたメトロイドシリーズの中で初めてクリアできました。かれこれ30年越しです。私は感動しています。

この遊びやすさの調整はゼロミッションが発売された2004年基準ではなく、2024年の基準で見ても遊びやすさと不親切さのバランスが優れています。例えば一部の鳥人像に触れることで次の目的地がマップ上にポイントとして表示されますが、この鳥人像はゲームプレイ中満遍なく配置されているわけではなく、目的地が提示されていない時間も結構あります。また、目的地は場所だけ表示されるので、そこまでの経路はわからないことが大半です。そしてそこに辿り着くためには一旦別のエリアで装備を手に入れてこなければならないケースもあります。私のような探索嫌いのプレイヤーでもギリギリ投げ出さず、かつ探索感も味わえるギリギリの調整だと感じました。

そして操作感です。メトロイドゼロミッションのサムスは、それまでの2Dメトロイドシリーズと比べてかなりキビキビと動きます。(こちらは体験版しかプレイしていないのですが)メトロイドドレッドに繋がる操作感に仕上がっていて、2024年に遊んでも全然古くない気持ちよさです。

メトロイドゼロミッションはゲームプレイ全般に大きく手が加えられていますが、最も大きいのはゼロスーツサムスパートの追加でしょう。ゼロスーツサムスは本作で初登場です。

ゼロスーツサムスパートはゲーム終盤に配置されています。メトロイドヴァニアはプレイを通じて徐々にアクションが拡張されていくことが魅力の一つですが、最大級に拡張された状態からのドーンと負荷をかける展開。ゼロスーツサムスパートはその後のメトロイドドレッドのE.M.M.I.パートへの繋がりを感じさせるものになっています。そして未詳アイテムの扱い! そこからのカタルシス! ゼロスーツサムスで苦労させられた敵をズバズバーッと蹴散らせる爽快感から、一気にエンディングまで突っ走らせてくれました。

思えば、私はメトロイドに対していつも、正面から向き合うことをどこかで避けていたかもしれません。メトロイドゼロミッションは初代由来のシンプルさと洗練された快適さで、こんな私にもメトロイドをクリアさせてくれました。ありがとうメトロイドゼロミッション。こんな俺にクリアさせてくれて。

そういえば、アクションの難易度に関しては他のシリーズより低いと感じましたが、それでもちょこちょことやられてしまいました。Nintend Switch Onlineの巻き戻し機能、好きです。

終わり。

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