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金髪美女とジープとヘリ。ファイナルソードのHUP Gamesの謎の新作、カジュアルファイトのこと。

インターネットよ、このゲームとの向き合い方を教えてくれ。

15年前の私なら、そんなことを無意識下で考えながらSNSでキャッキャと騒いでいたのだと思います。しかし青い鳥は黒いアルファベットへと改造されその肉体を崩壊させながらプロフ見てと繰り返し、クソゲーオブザイヤーのスレは落ち、インターネットの弊害と限界は私たちの前に露わになりました。私たちはインターネットの有象無象の流体の一部としてではなく、私自身としてゲームと向き合うべきです。

ファイナルソードを開発したHUP Gamesが突然発表した謎の新作、カジュアルファイトをプレイしました。

カジュアルファイトは金髪美女が駆るジープを操作して、遠くへ飛び去るヘリを追いかけるゲームです。美女が何者なのか?なぜヘリを負っているのか?理由は何も明かされません。このゲームはタイトル画面にプロローグと銘打たれており、今のところヘリを追いかけるパートである第一話だけがプレイできるのです。

金髪美女

何も説明されずに放り出される初回プレイでは、ほとんどのプレイヤーがジープを操作することもできずに数秒でゲームオーバーになることでしょう。右側に表示される「相互作用」というボタンを長押しするのが正解です。

ジープに乗らずに自分の足で追いかけることもできますが意味はありません

このゲームはジープで飛び去るヘリに追いつけばクリアなのですが、ジープの操作性はかなり劣悪。フィールドの起伏と配置されているサボテンによって簡単に横転してしまいます。ヘリとの距離が離れてしまえばすぐにゲームオーバーです。

しかもある程度追いつくと、ヘリからロケット砲が放たれるようになり、劣悪な操作性、フィールドの起伏、ロケット砲の三つの敵と同時に戦うことを求められます。

こいつらなんなの

言ってしまえばこのゲームは理不尽に思える難易度です。しかしゲームの本質はインタラクションとその遅延表現ですから、プレイヤーが介入できる範囲で可能な限り試行錯誤を繰り返すことがプレイヤーの矜持でしょう。

まず中央やや右寄りのルートは比較的起伏が少なくサボテンも少ないので、基本的にはそのルートを通ります。またよくある横転パターンはジープが起伏でジャンプした際に空中でサボテンにあたるケースです。なのでなるべくジャンプしないようなコース取りを意識します。

ロケット砲はヘリに向かってまっすぐ進んでいるとちょうど当たってしまう位置に着弾するので、ヘリがロケット砲を撃ち始めたら、やや斜めに突っ切りながら接近します。ロケット砲に当たれば高確率でゲームオーバーなので、後半は斜めに突っ切るために左側のルートを取ることもあるでしょう。またロケット砲を撃ち始めて8分ほど耐えていると、弾切れなのかバグなのか、それ以上撃ってこなくなります。その状態になればかなり楽になるので、まずは耐え抜くことを意識しましょう。

私は、ゲームにおいて最初絶対無理だと思っていた課題が解決可能な姿に変わる瞬間がとても好きです。いつの間にか、暴れ馬だったジープは私の手足のようになっています。

クリアしました。

このゲームをクソゲーだと評することはあまりにも簡単です。しかし前作のファイナルソードもこのカジュアルファイトも、製作者の何かを表現したいという気持ちがビシビシ伝わって来ます。ファイナルソードをクソゲーだと笑った人の何人がファイナルソードを完成させて販売までこぎつける精神力を持っているでしょうか?ゲームをクソゲーだと笑っていいのはそのゲームを作った人だけです。

まあ確かにカジュアルファイトのどこがカジュアルでどこがファイトなのかはまださっぱり分かりませんが、金髪美女の駆るジープでヘリを追いかけられるのはこのゲームだけです。リリース日にFallguysにも同じ名前のゲームモードが追加されて検索結果がグチャグチャになってるのも含めて楽しむと良いです。やりましょう。

終わり。

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