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ペルソナ3のテーマを語るために生まれたカレンダーシステムについて

ペルソナ3リロードで改めてペルソナ3という物語を体験してみて、3で初めて生まれたカレンダーシステムは、その物語を体験させるために生まれたシステムなのだろうなと感じました。

あれもこれもやりたいのにどれかを選ばなければならない葛藤や、やることないから部屋で勉強でもするかーとなる夜や、ひたすらわかつに通う日々。取りこぼして拾いきれなかった関わりや、少しずつ変わっていく人々や、何をどうしようが前にしか進まない日付。

「死に向かって進み続ける命」について語るペルソナ3においては、時の流れの中で人との関わりを育むカレンダーシステムと物語のテーマも密接に関わり合っていたように思います。

カレンダー(とコミュ)システム自体は、他者との関わりというペルソナシリーズの大テーマとも相性が良い非常に特徴的なシステムであり、また魅力的なキャラクターさえ用意できれば転用がしやすいものであるため、以降の4、5でも有効な働きをしていますが、語られているものとの親和性という意味では、やはりペルソナ3が最もその進化を発揮しています。

言ってしまえば、4や5はカレンダーシステムが無くても物語に支障はありません。(P5Sのカレンダーシステムは形だけでしたが、遊んでみると驚くほどペルソナ5です)
一方でペルソナ3はカレンダーシステムがあって始めて成立するゲームだと感じます。

終わり。

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