2019-12-29 きみとぼくと立体

砂ベントカレンダー30日目。

子ら二人がインフルエンザに罹患し、看病しながらご飯を作ったり色々。特に大変というわけでもなく、あまり外に出ない年末は自分としては嬉しくもある。一足早く回復した6歳児男子はそろそろ限界が近いが。

まだまだ風花雪月。黒鷲の生徒たちと仲良くなっていく。名簿の嫌いなもの欄に色々情報が詰め込まれているのに気がつく。今作はキャラの立体的な描写が良い。

キャラとはリアクションの集合体であり、光を当てた時に生まれる影の集合体である。性格というものは多面的であるので、光を当てる方向を変えれば影の形も変化するが、大事なのは、その形でいかに驚きを与えられるか、また、その変化を納得できるだけの立体的なロジックがいかに構築されているかである。

鬼滅の刃に登場する胡蝶しのぶというキャラは常に笑顔を湛えた女性である。登場時、鬼と仲良くしたいと言いながら苛烈な贖罪を求め、状況によっっては冷酷に殺す。その時点では少年漫画に頻出するサイコパス的な破綻者に映るが、頻出する典型的なパターンでは、内面を説明するロジックが不足していることが多い。ところが胡蝶しのぶの生い立ちと来歴が明かされると、かけ離れた二つの面が見事に接続され、その二面にギシギシと引っ張られる胡蝶しのぶの破綻寸前の内面が提示される。笑顔の理由と怒りの理由。そしてその二つを併せ持ってしまっている理由が、胡蝶しのぶというキャラを立体的に描写する。

風花雪月は出てくるキャラ出てくるキャラが軒並み立体的に描写されていてウヒョーとなる。ただ今のところフェルディナントだけはどうしようもない。あいつどうにかなんのかな。まだ黒鷲序盤だからな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?