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「曲に音楽の楽しさを散りばめて」S&D Project樹原孝之介さんインタビュー

今回はS&D Projectで作曲を担当してくださっている 樹原孝之介さん にお話を伺ってきました。

「ひとりぼっちの夜」の楽曲についてもたくさん語っていただきましたよ!


樹原孝之介
作曲家。早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科卒業。PSP『俺の屍を越えてゆけR』(2011)編曲、PS Vita『俺の屍を越えてゆけ2』(2014)作編曲、Nintendo Switch『桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜』(2020)作編曲。連弾曲集『ふたりで弾こう!ピアノびっくり箱』シリーズ著。2017年オペラ『笛姫』を初演。バンド “くりーむぱんだ” として、熊本復興支援CD『虹』を多くのアーティストの参加を得てリリース、合唱曲として出版され(音楽之友社)、全国に広がっている。S&D Project『ひとりぼっちの夜』を2019年、『ひみつの箱には、』を2021年に初演。

S&D Projectに関わるようになったきっかけを教えてください!

代表の星潤さんが、もともと大学のジャズダンスサークルの先輩でした。在学中の接点は多くありませんでしたが、潤さんがミュージカルサークルS&Dで「オリジナルミュージカルを作りたい!」となったときに、「そういえば作曲できる後輩がいたな」と思い出して声をかけてくださったという経緯です。

最初の打ち合わせでひらたあやさんの髪を見て「もしや、この人たち同族…?」と親しみを覚え、創りたいもののビジョンも噛み合って意気投合しました。インスピレーションを刺激しあいつつ居心地もよく、素晴らしいチームで作れているなと感じます。

楽曲を作る上での「こだわり」はありますか?

曲の中でどの瞬間も「ここが好き〜!」って思って聴いてくれる人が一人でもいるように、全部に良さが散りばめられるようにと考えながら作編曲をしています。

それと同じように、「どのパートも音楽の楽しさがきちんとあるように」と意識して書いているので、たとえば歌がハモったり絡み合う部分も出演者の皆さんに味わって歌ってもらえたらなと思っています。

ミュージカルでは他のシーンとの関わりによってフレーズや言葉遣いがさらに活かせるチャンスも多く、そのあたりも作る上での醍醐味ですね。

「ひとりぼっちの夜」楽曲制作時のエピソードについて聞かせてください!

最初にメインテーマを作曲したのですが、最初にそれをクリエイティブチームに聴いてもらった時にはすっごく緊張しました。そのままオリジナルミュージカル作りが進むのか、「やっぱ駄目では?」となるかの分かれ道だと個人的に思っていたので…。

作り進んでいく中で、いくつかの曲ではまるちゃん(ひらたあや)と「この音はどうしても開いた響きの言葉を乗せたい、何とかなる?」みたいなやり取りを重ねて、譜割りを工夫したり歌詞をちょこっと直したりと、チームでの制作ならではの結構大変だけど楽しい工程がありました。

「ひとりぼっちの夜」の楽曲の中で、とくに思い出深いナンバーは?

『さかさのまじない』では、実は最初に書いていた「さあ唱えて」のフレーズが少しパワーが弱く、シーンに相応しいものができるまで少しお待たせしてしまっていました。それを初演メンバーに歌入れして、イメージを超えるものが聴こえてきたときは、感動もひとしおでしたね。

2019年のトライアウト公演には無かった『橋』などの追加ナンバーも、初演の舞台で目の当たりにしたこの世界のイメージのまま迷いなく書くことができ、自分の思い入れが体現されているように思います。音楽だけを一人で作っていたならば生まれることのなかった曲ばかりで、どれもとても大切です。

「ひとりぼっちの夜」リーディング公演に関して、コメントをお願いいたします!

今回は一般公募も含めて、さかさまの街の世界が5種類も生まれることがとっても楽しみです。それぞれの取り組み方で、今後のS&D Projectにとっても新たな展望を見せてもらえるのではと思っています。

ダンスのある公演よりも耳で楽しむ比重が大きくなる上演形態なので、各ナンバーがお客様それぞれの想像力をいっそう刺激することができたらと願っています。本番どうぞお楽しみに!

樹原孝之介さん、ありがとうございました!


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