アッカド神話『サルゴンの誕生伝説』

『サルゴンの誕生伝説』

成立時期:1200~700 BC
言語:アッカド語
発掘地:ニネベ


私はサルゴン、偉大な王、アッカドの王である。

私の母は神官だった。
 私の父を私は知らない。
  私の一族は高地に住んでいる。

私の都はユーフラテス川のほとりにあるアズピラヌであった。

神官である母は私を孕み、ひそかに私を産んだ。
 彼女は私を束ねた葦の籠に入れ、蓋を瀝青で封印した。
  彼女は私を川に降ろしたが、私はそこから上がれなかった。

しかし、川は私を引き上げ、私を灌漑人アッキのところに運んだ。

灌漑人アッキは、彼の手桶を浸して私を引き上げた。
 灌漑人アッキは、彼の養子として私を育てた。
  灌漑人アッキは私を育て、彼の園丁に任じた。

私が園丁であった間、イシュタル女神は私を愛するようになり、私は〔五十(?)〕四年間、王として君臨した。

私は黒頭の民を支配し、統治した。

私は青銅のつるはしで強大な山々を打ち砕いた。
 私は上方の山々を登った。
  私は下方の山々を越えた。

私は三度、海の地を攻囲した。
 ディルムンを…

〔残りは断片的〕

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