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セドナのブラックトルマリン その2

Touka

アメリカ有数のパワースポット セドナでのお話を続けます。

私たちのセドナ滞在は3日ほど。
その間に行ける限りのボルテックスを廻ったり、ダウンタウンで石屋を始めそれ以外にもお土産を探したりと歩き回り、いよいよツーソンへ向かう朝を迎えていた。

正直言って私はその頃すでに、心はツーソンへと飛んでいた。
早く、早く、石が見たい。石の買い付けを、早くやりたい。

気持ちだけはとても焦っていた。

セドナは確かにエネルギーの強い土地だとは思ったけれど、それ以上のことは特に無いと感じていた。

相性と言うものも、あるのだろう。
私にとってセドナを含むアリゾナの赤い大地は、喉が渇く土地なのだ。
気質的に私には、もう少し優しい緑や水が欲しい。
いくらパワースポットでも、好き嫌いはあるのだと思う。

そんな私だから、その日の朝はクリークのあるボルテックスに立ち寄ってからツーソンへと南下する予定だったのでちょっと期待していた。

ちょっと水辺に降りられたらいいなぁ。 なんて思いつつ、セドナを離れる旅支度を済ませて車に乗り込む。
セドナの街のメインストリートを真っすぐに突っ切って、道は少し郊外へと向かって行った。

住宅や建物が続く中で交差点に差し掛かる。
後部座席の右側に座っていた私の目には、セドナのツーリストセンターが留まった。
オプショナルツアーや旅行案内を企画する会社のオフィスだろう。
ぼんやりとそう思いつつ眺めつつ、車は左折して下り坂を降りて行く。

中学校か何かの脇を通り過ぎ、さらに下り坂は続いていた。
クリークへと降りて行く道だった。

途端、何事かが起きた。

パンッと言う破裂音と同時に、ガタガタと車体が大きく揺れる。
運転してくれていたCさんが慌ててハンドルを切ると、車は大きく路肩へ乗り上げて止まった。

え?????  何????!?!?? 

何が起こったの???!!????

3人で思いもよらない事態に取り敢えず車を降りて状況を確認すると、
車のタイヤが一つ、見事にパンクしている。

ええええええええ!!!!!パパパパパパパンク???!!?????
ここここここここでぇぇぇぇぇ???????

こんな田舎でパンクとか、あるの?!!!

フェニックスで借りたレンタカーがパンクして、
そしてここはセドナ。

これ、どうしたらいいの?????

取り敢えず、レンタカー屋に電話するしかない・・・よね。

Cさんが携帯電話から電話をかけてくれたのだが、まだ早朝なことと電波状況があまりよろしく無かったのか、相手に上手く状況が伝わらずに切られてしまった。

ビックリするやら、焦るやらの3人。

私はふと、さっき坂を下りて来る前の交差点で目に留まったツーリストセンターのことを思い出した。

あそこまで戻ってヘルプを求めてみるのは? 

他に妙案も無い私達は手荷物のみ取り出すと坂を上って戻り、ツーリストセンターへ助けを求めた。

するとまだ朝早く9時前だったのだが、既に出勤していたスタッフの女性がいて快く中へ入れてくれた上に、彼女はフェニックスのレンタカー屋へ電話もかけてくれてやりとりを済ませて代車の手配までしてくれたのだった。

天の助けとはこのこと!!!!! 
セドナの人は親切だ。

ぞくぞく出勤して来るツーリストセンターのスタッフ達は皆状況を理解すると、何か出来ることは無い?、コーヒー飲む?  何か要る?  と、とても親切に接してくれる。

私は心細さが消えて安堵していた。

しかし、フェニックスから代車が来るまでは2時間はかかる。
その間をどう過ごそう?  ここにいるだけでも勿体ない。

先の手配が整ったことで安心した私達は、徒歩でダウンタウン近くのクリスタルショップまで行くことにした。
Cさんが留守番で残ってくれるというので快く甘えさせてもらった。

ほとんど車しか通らない炎天下の道を歩いて戻る私と友人の二人。
街の外れにクリスタルショップがあったのはちゃんと記憶していたのだ。

歩きながら私は、この事態とは一体何なのか? 何に気づかなければならないのか?  と考えを巡らせ、ガイドとのチャネリングをしていた。

歩きながら降ろされた答えは、

「お前は何のためにセドナへ来たのか、その意味を良く考えろ。」

というものだった。

心はとっくにツーソンへと向かっていた私には痛い言葉だ。
セドナに足止めされる理由がそこにはちゃんとあったのだ。

そのまま1キロちょっと歩いてクリスタルショップへ到着する。
ガレージタイプの、これまただたっぴろい店内だった。

石があれば、元気になれる。
そんな石バカの私達はすっかり気持ちも晴れて、店内を物色し始めた。

何のためにここに来たのか?っつってもねぇ・・・
そう思いつつ歩き回っているうちに、店の一角がスペシャルな場所になっていることに気が付いた。

少しだけ、他とは違うスペースがある。
大きな石や存在的に他とはちょっと違うマスタークリスタルなどが集められた小さな部屋があったのだ。

ちょっとスペシャルな、特別室なんだけどオープンな場所。
勿論金額も凄いので、おぉ・・・と感心しつつひたすらに石達を眺めてその一角を去ろうとすると・・・

出口のところ、端の端、石の並びの末端にある一つのクリスタルに目が留まる。

それはクォーツクリスタルの大きなポイントだった。
若干スモーキーがかったその石には、柱面に面白い特徴がある。
トルマリン、ブラックトルマリンの柱状結晶が突出しているのだ。
まるででべそみたいに、何かの起動ボタン、スイッチみたいなトルマリンが付いたスモーキークリスタルだった。
なかなかの重さであり虹も出ていて、ファセットにはトライゴーニックがある。

なんか、これ、凄い???

セドナの初日にブラックトルマリンに助けられていた私には、このブラックトルマリンのボタンが付いたクリスタルが特別に見えていた。

友人に、「 ねぇ、これ、どうかなぁ?」  と持って行って見せると、

「  いいじゃない !  これレコードキーパーとトライゴーニックが両方出てますね! 買わないの?」  と勧められる。

金額もそこそこ。大きさ、重さもそこそこある。

まだセドナなんだけど・・・・ これからツーソンで買い付けするんじゃ・・・思考はそう考えるのだが、裏腹に私の手はその石をガッシリ抱えて離さない。
ついに腹をくくってお買い上げすることになった。

2キロはあるだろうか。
まるで赤子の様にずっしりと重みを感じる ”我が子” を抱えて
また徒歩でツーリストセンターまで戻ることにする。

歩きながら私はどんどんクラウンチャクラが開き、何かしらのエネルギーを受け取り始めていた。

何のためにここに足止めされたのか?  
って、この石に出会うためだったわけ???

腕の中のクリスタルは本当に赤子の様に、なにやら生きているかの様に見えていた。

そうこうしてツーリストセンターへ戻り着くと間もなくして、フェニックスからレッカー車と代車がやって来た。

つくづく、これが起きたのがセドナで良かった・・・。 
私達ではこの場所がどこなのか説明すら出来なかったワケで、
郊外の何にもないところでこの事態になっていたら・・・なんて、考えただけでも冷や汗ものだ。

そしてパンク寸前にツーリストセンターが目に留まったこと。
思えばこれだって、ちゃんとサポートされていたということなのだろう。

ツーリストセンターのスタッフさん達に精一杯の感謝の言葉を伝え、私達はセドナを発ってツーソンへと向かうことにする。
セドナで足止めをくらって数時間遅れたけれど、夜までにはツーソンへ着けるだろうと思われた。

そして後部座席の私の腕には、
セドナからの最大のギフトが抱えられていた。


いよいよ次回はツーソン入りです。

橙香
https://aseedofsanctuary.com/

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