蚯蚓            245-1/21


     啓蟄や太った蚯蚓晴れた朝

 きょう公園に行ったら、すごく太い蚯蚓が土から這い出ようとしているところであった。啓蟄も過ぎたし、蚯蚓も穴から出てきたのだなと思って作った。ところがこの蚯蚓は、なんと夏の季語だという。びっくり。なんで。

 七十二候の第二十候に「蚯蚓出」がある。今年は5月10日だそうで、お天気.comによると、次のとおりである。

冬眠していたミミズが土の中から出てくる頃。他の生き物は「啓蟄」の頃に出てきますが、ミミズは遅めに活動を始め、畑土を肥やしてくれる大切な存在です。

 蚯蚓は虫とは違う。蚯蚓は、「貧毛綱の環形動物の総称」ということで、動物なのであった。これは盲点であった。土の中にいる芋虫となんとなく一緒にしていた。違うと言われればそうだよなという感じである。

 それにしても、芋虫でさえまだ土の中にいるのに、蚯蚓はどうしてもう出てきてしまったのか。まあいい。蚯蚓に矛先を向けるのは見当違いだろう。この句は企画倒れである。

 なるほど5月10日は立夏(今年は5月5日)を過ぎているから確かに夏の季語となる。

 そうだ、こういうのを季違いというのだった。これはなかなか良い「悪い例」とも言える。蚯蚓のおかげでいい勉強になった。

 よく見たら蚯蚓、どっちも虫偏だ。


手直ししてみた。

    晴れた朝太った蚯蚓飛行雲 

 きょうの空に飛行機雲も見ることができた。



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