春の雪とクロッカス 241-1/21
朝起きて屋根にうっすら春の雪
青空に悠々過ぎゆく春の雲
青い空斑雪(まだれ)残りし木陰かな
色あるを忘れたころにクロッカス
きょうはすらすらと四句できたなあ。太陰暦ではきょうから三月。朔日である。きょうの印象的だったことは、朝起きたら雪が積もっていたこととクロッカスである。雪は久々であり、まだ降るのという感じであった。積もっているのを見たときには雪はやんでいた。屋根も庭も一面真っ白であった。間もなく日が差してきて、雪が斑になったとき、この状態を待っていたと思った。「斑雪」という季語を一度使ってみたかった。念願がかなった。クロッカスは、手紙を出しに行ったとき、よその家の花壇に咲いているのを見つけた。鮮やかな紫色がとてもきれいで、色の少なかった冬がいよいよ終わるのだなという実感がして心が弾むのであった。