【クレセント・シリーズ 最終章 #26】
【ツキモリ・ストリート】
ツキモリ内に緊急避難場としてオベント・モチを開き、モータルを匿いながら、ミカンは未だイクサから距離を取っていた。
マッドオカマからエスケープしたという呪いは己の中から消えない。
ガルムはちっぽけな勇気を振り絞りながらマッドオカマに挑み絶命したと、彼女を世話していたゴチナカから聞いた。
バニッシュナイトはグラップラーとのイクサから生還したものの、その後はオシマイと共に行方知れず。
スズネはまだ見つからない。ハルナの死を知って欲しくないし、今はそれで良い。
そこに歯の欠けたニンジャが一人。
「ドーモ、ミイラボウイです」
「…オベント一つ、欲しい?」
「欲しいのはオベントじゃなくてあんたの首だよっ」ドス・ダガーを突きつける。
「…ヌウッ」指をカラテ姿勢とし、ドスダガーと火花を散らす。
「……そんなにリアルニンジャが珍しいの?なんでなれたかもまだ分かってないのに。」
「この辺りの強者コロシタイ」
「ツキモリには強い子、沢山いるし」
「これも」
オニめいたツノを投げた。
ヒイラギ・ミカンは怒った。
【#26 終わり #27 につづけ。】
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