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【クレセント・シリーズ 第二部 #37】


(これまでのあらすじ)

ミナヅキはミカヅキ・オベント・ギルドの医療施設に直接侵入。エルダーフェニックスの幼い故に未熟なフェニックスキリングフィールド・ジツから難なく脱出し無力化。警護を任されていたスパークボルツとサムライハートも蹴飛ばされ無力化されるが、そこにレッドコードを名乗るニンジャが出現する。

【レッド・リヴァイブ】


ミカン「ウソよ…」


ミカン「赤毛野郎は…レッドコードは確かに死んだのに…遺体も確認したのに…」


レッドコード?「さて、な」


ミカンの目からは自然と涙が溢れ出てくる。


彼女にとってはそれほどの存在であった。


一方、ミナヅキは冷静。


ミナヅキ「貴様を見ているとヘソ下あたりがムズ痒くなってくる」



ミナヅキ「頭を開け、エルダーノウサイボウかもしれぬ」



レッドコード「…嫌だと言ったら?」


ミナヅキ「打ち合おうぞ」


ミナヅキはレッドコードに向けて握りしめた拳を振り下ろし、叩き潰そうとするが、レッドコードはカトン・ジャンプで対応、だがそこにヤリが飛来!カトンで撃墜。


ミナヅキ「強くなっておるな…やはりエルダーノウサイボウか」


レッドコード「話す必要がどこにある?」


ミカン「…夢でも見てるの…?」


ミカンは自らの正気を疑った。


目の前にレッドコードがいるからだ。


レッドコード「ヌウーッ!手を貸してくれんか!」ミナヅキの腹へのパンチで吹き飛ばされるレッドコード!言われなくても、ミカンは手を貸す。ムーンエンハンスは病床でも使えるのだ。


ミカン「そういえば、共闘は二回目かしら!」レッドコード「そのくらいだったかな」ミナヅキ「…手は抜かぬぞ、ミカヅキ」


ミカンはミカヅキ化を敢行。引けぬ場面だ。ベッドが超高速で浮遊し始める。ヤリとヤリがぶつかり合いながらレッドコードのストレートとミナヅキのカラテストレートが火花を散らす!


ミナヅキ「正体を話せレッドコード!」


レッドコード「まだ話さぬ!」


レッドコード「だが…」


レッドコード「ミカンには誰にも手は出させん」

ミナヅキ「自己満足也!」

ヤリ!高速旋回するムーンエンハンススリケンと激突していく!

レッドコード「…だとしてもだ。」


ミナヅキにカラテ応戦!カラテストレート!カラテストレート!ミナヅキの破壊的威力のムーンサルトキック!クロス腕でガード!


そこに


「ドーモ、エウカレストです!」


「ドーモ、アイスバーンです」


アイスバーンはオジギ終了直後にコリ・コロス・ボムを投擲するが、ミナヅキのヤリと相殺される。エウカレストはレッドコードの援護に加わるが未だミナヅキの優位は揺らがない。だがこの数の戦力を前に、ミナヅキは冷静であった。


ミナヅキ「…潮時か」


「単騎での突撃は少々無茶があった…」


「また来ぬとは、言わぬが。」


「オタッシャデー!」


レッドコード「…待て、ミナヅキ!…」


「ミカン、もうお前の人生は穏やかなものにはならぬだろうが…応援しているよ。」消えた。カトン・ジャンプだ。ミナヅキを追いかけるため。ミカンを狙わせぬため。そうミカンには見えた。


ヒナミ「…レッドコード=サン…生きてたの…?」


シグレ「分からない。」


エルダーフェニックス「アバーッ…」顔面を殴られながら壁に埋まっている。


ギン「警戒不足…ウカツでござりました。」メイド服に泥が着いた。


ヒイラギ・サツキ「イテテーッ!…ハァーッ…ハァーッ…アイツ誰だミカン」


ミカン「…とってもとっても大事な人。



軽率に信頼するべき存在ではないのはミカンにも分かっていた。


そもそも何故蘇ったのかもミカンには分からなかった。


だが、ミカヅキ化の代償で血涙を流しながら、ヒイラギ・ミカン…彼女はこう言い放った。


ありがとう、レッドコード=サン


【#37 終わり #38 に続く】

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