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【クレセント・シリーズ 最終章 #25】


ティグリリウムはパラサキスの苦しみを背負うと言ってのけた。


だが心の中には、未だ燻るものがあった。モータルを助けながらでも、一人で苦しみを抱え続ける彼女に対し、内心複雑な思いで向き合っていた。


マッポーの闇は深く、深い。


赤子を見つめる度に思う。モータルは苦しむために生まれてきたのかもしれないと。


ティグリリウム(((全ては私の見てきたとおり。全ての外は分からない)))


ズバ


ティグリリウムはアンブッシュ刃に貫かれ、絶命。


「たやすかったなー」


歯が欠けた少年ニンジャはニタリと笑っていた。


【#25 終わり #26 につづけ。】

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