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味覚とは

よく「年を取ると甘いものが好きになる」と言われる。
その一方で
年を取ると若い時より甘みを感じにくくなるようで。
高齢者が若い人と同じものを食べても
若い人が感じる程には甘さを感じなくなるようなのだ。
以前、バザーで「ぜんざい」を作って出したとき
若い世代(中年)の人たちは「ちょうどいい甘さでおいしい♪」
と言っていたが、一人だけ、お年寄りの男性が
「甘くもしょっぱくも、な~んも味がしなかった!」
と言い捨てて去って行ったことがあり…。

以前、ちょっと興味があって
「味覚・嗅覚」栗原堅三著 (株)化学同人 を読んだところ
ヒトが味を感じるのは舌の、味蕾(みらい)という部分なのだが
その数が70歳以上になると成人の半分以下になるという。
味蕾は外界に直接触れるので
強い刺激、例えば濃い味のモノや熱いモノで損傷してしまいがちなので
どんどん退化しては、新しい味蕾が作られる、と。
味蕾の細胞は250時間で入れ替わる・・・ってことは
10日あまりですっかり入れ替わるのかこれはスゴイ。
ってことは
年を取ってくると新しい味蕾を作るのが追いつかなくなる
ということだろうか。
というわけで
年を取ると甘いものが好きになるというよりは、かなり甘くないと若いときのように甘く感じないから、うんと甘いものを欲しがる
ということではないかしらん。
どちらにせよお年寄りは
本人は今まで通りの味だと感じているのだが・味が感じづらくなっていることで、甘いものに限らず、「しょっぱい」のも辛いのも
実は味が濃くなっている。
ところが、粘膜は弱くなっているので
辛い物や酸っぱいものを食べれば刺激でむせてしまうようになるので
残るは塩味と甘味になるのでは。
塩味と甘味が合わさった「あまじょっぱさ」
例えば砂糖醤油の「あまから」は、若い人にも人気だが
年を取るとさらに好むようになるような。
健康のためには濃い味じゃない方がいいのはもちろんだけど
ま、いい年だし・食べる楽しみも大事だし・・・
お年寄りは好きなモノ食べてればいいのじゃないの?
というのがヨメの結論。

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