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ポインセチアに秋を伝える
実用
秋になり、毎朝・毎夕二つの部屋を行ったり来たり
ポインセチアの鉢を運んでいる。
ポインセチアを赤く色づかせるためだ。
ポインセチアの一見花のように見える部分は
実は花を取り囲む苞(ホウ)という部分が紅葉したもので
![](https://assets.st-note.com/img/1664839127754-2dCJ4uZvFH.jpg)
これは12時間以上の暗闇が無いと紅葉しないらしい。
では、秋になって日が短くなると
放っておいても紅葉するのかというと
そうはならない。
人がいる部屋では。
それは
人がいる部屋では夜、灯りをつけるから。
とはいえ、外に置いても
街灯が一晩中あたりを照らしているので
夜暗くなる場所をわざわざ作らなくてはならない。
仕方なく夕方になると鉢を持って
夜は使わない部屋に運び
窓からの街灯の光は遮光カーテンでさえぎって
朝になったら元の明るい部屋に戻す。
これを短日処理といい、1ヶ月ほど続けなくてはならない。
ポインセチアもそのうち紅葉してくるだろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1664839191053-XzfCrSLxOh.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1664839222138-6MF4riUgM8.jpg)
それにしても人間が一年中普通にやっている
毎日が夏至のような、昼間を18時間続けてしまう生活は
本当はものすごく不自然で不経済なのだと思う。
夜更かしするから明るくして
明るくできるから夜更かしするのだ。
短日処理をして鉢植えの花を秋だと勘違いさせる…
って、実はホントに秋なのだけど。
だけど人間の生活に季節が無いから
人間と一緒に季節を勘違いしている鉢植えに
季節感を人工的に作って勘違いの勘違い…
じゃなくて人工的な光をさえぎって、元々の環境に戻してやる
というややこしいことに!
自然のままに暮らすしかなかった時代は
日が暮れれば暗くなり
冬になれば寒くなり
雨が降ればぬれてしまう…
それらのたくさんの制約の中で
何とか折り合いをつけながら暮らしてきたわけで
それらの制約=不便を克服してきたのが人間の歴史だと。
それでまた、制約が克服されてくるということは
人間にとって快適なのと同時に刺激も無くなるということで
わざわざアウトドアをやって不便を楽しみたくなるのは
大昔の制約を克服してきた経験が
「うずうず」してくるからなのかも。
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