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理科離れだの本離れだの

以前、お話会のメンバーだった。
月に一度公民館等の会場を借りてお話会を開催していた。
絵本や児童書を読むだけでなく
たまに「おもしろ科学実験」もやっていた。
備長炭やレモンで電池を作ったり
空気砲を作って煙の輪を発射したり
カレーの染みに石けん水をかけて変色させたり
バケツとスーパーボールで遠心力の実演をしたり
スタミナドリンクのビンにかぶせた風船を何も加えずに

仕込み

実験1

実験2

膨らませて見せたりと
身近なものを使って
面白い・目に見える・不思議な現象を子ども達と体験した。
子ども達は夢中で喰いついてきて
(どこが理科離れだよ!)と思ったものだ。
(子ども達、理科実験大好きじゃないか!)
「どうしてこうなるかは高学年や中学校で習います」
「だからその時は今日の実験を思い出して、しっかり勉強してね ♪」
と言ってその日の会を閉じるのだが
習うまでに勉強や学校が苦手になっていなければいいな、と。

また
以前、小学生や中学生に大きな図書館で調べ学習をさせてみる
というプロジェクトを手伝ったことがある。
対象は、都心部から離れた地域の小中学生。
図書室で資料を探し出して、別の大部屋に持ち込んで
資料を読み込んでまとめて、最後は班毎に発表する、というもの。

お弁当の時間をはさんで
午前午後と長い時間にわたって図書館で本と向き合って
子ども達はかなり充実していたように感じた。

小さな学校図書館しか知らなかった子ども達。
普段たくさんの本と向き合うことが無かった子ども達が
大きな図書館の大量の本を初めて目の前にして
圧倒されながらも本に触れ
引っ張り出して読みふけって
次のことをやる時間だよ、と声をかけるのがかわいそうになった。
もう、課題なんてどうでもいいから
好きなだけ本に触らせて、読ませてやりたかった。

マチナカから離れたところに住んでいる子ども達だったので
この大きな図書館に来るには大人が連れてきてやらなくてはならないが
またここに来て、好きなだけ本を読めるのだろうか。

本離れって、ホントだろうか?
大人が子どもに本を与えていないだけではないだろうか。
本を読める環境は本当に整っているのだろうか。

子どもに本を選んでやるのは大人の仕事だ。
大人には子どもにふさわしい本を選び
読める環境を用意してやる責任がある。


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