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押し入れで絵本を

問答無用の子育て時代
あれもこれも一度にやらないとならないことが降ってくる
理不尽で不条理で終わりなき日常に疲れ果てていたある日
押し入れに上がって絵本を読んだことがあった。

上の子が絵本を読んでと持ってくるが
下の子は自分の方をかまえと割り込んでくる。
まだ小さい子ども同士の「あるある」である。
これはまあ一種の生存競争で生き物の本能なので
しようのないことではあるが
どの子もちゃんとかまってやりたいのに思うようにできない
という親のストレスも半端ない。
やむなく上の子に絵本を読んでやるのに
下の子が上がってこられない押し入れの上段に上の子と二人で上がって
下の子が足元で大騒ぎしている中絵本を読んでやったことがあった。
上の子は親と自分だけで静かに絵本を読みたかったのだから
足元で何とか割り込もうという下の子の大騒ぎを憎んでいたには違いないが
それでも
私が上の子のために何とかしてやろうとしていることは感じてくれたと思う。

わかっていてもどうしようもないことはあるけど
どうにかしようとしている気持ちは子どもに伝わるのではないか
親は自分のためにどうにかしようとしてくれている
とだけ伝われば
そうしたら、とりあえずそれでいいのではないか。


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