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屋根裏の足音

小さな怪奇現象

以前テレビで、夜半に天井裏を歩き回る足音がして
調べてみたら「犯人」はハクビシンだった、というのを見た。
狭いすき間から天井裏まで入りこんでうろうろしていたらしい。

そこで自分の「恐怖体験」を思い出した。
中学生の時から自分の部屋は屋根裏部屋だった。
そしてあれは21、2歳のころ、午前2時か3時か目が覚めると
部屋の床の高さで人がゆっくりと歩くような音が
みしり…みしり…と聞こえてきた。
私の部屋は家の屋根裏を一部仕切って部屋にしたものだったので
壁の向うはそのまま天井裏になっていた。
足音(?)はそこから聞こえてくる。
「そいつ」は天井裏をゆっくりと時計回りに「歩いて」いる。
だんだんこちらに近づいてきて…またゆっくりと遠ざかっていく。
これが延々と続いた。
天井の低い部屋の壁には、屋根裏をのぞける小窓がついていたが
もちろん、そこを開けて見るどころか布団から出られない。
(いやああああ!!もうやめて!!いやああああ!!)
結局明け方までそれは続き
恐怖に疲れ果てた自分はいつの間にか眠ってしまっていた。

翌朝母に言うと、母も聞いたと言う。
母が寝ていた座敷は足音の真下である。

お父さんはいびきかいてるし怖くて怖くて布団の中で一生懸命なんみょーほーれんげきょーなんみょーほーれんげきょーってやってるうちに寝ちゃっただそうで。

足音の主は結構な重さがあるはずで、太ったネコくらいの身体のはず。
しかし、外から屋根裏に入れるようなすき間はない。
それから何日か後
私が親戚の家に泊まりに行って帰って来ると
母が、またこの前の足音が聞こえたのだと言った。
そのときは父が目を覚ましていて
「だれだっ!!」と一喝したら音は止んだのだそうだ。

以来その足音は聞こえず、実家も取り壊されて何十年か経った。

あれは一体なんだったのだろうか?

普通の怪談話ならここで終わるが
もしまたこんなことが起きたらどうするかは決まっている。

「警察に通報する」

不審な音には正しく対処しましょう。
怖がるだけでは解決しません。(キリッ)
(不審者が屋根裏に侵入して住み着いていたという事例が)

おそらくは床下から壁のすき間をネコが上がっていったのだと考えている。
ネズミは時々出ていたから
ネコは液体って言うし
ねえ


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