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もうやめますという前に

コミュニケーション

昔々、無料会員で定期購読をしていたサイトが「昨今の経済環境の変化にどうにも追いつけず」配信を終える、という連絡がきて「いきなりか!」と、困惑したことがあった。
これには月500円の購読料を払って読む有料会員と、読める記事内容に制限のある無料会員があって、確かにいつも「有料会員のお誘い」はあったが、まあいいか、と自分は無料会員のままでいたのだ。
資金繰りに困って配信そのものをやめてしまうくらいなら有料会員になるんだった、と悔やんだのだがもう遅い。そんなに困っているのなら、有料会員になるという人が少なからずいたはずだ、と思う。

とはいうモノの
自分事でも似たようなことがあった。

子ども向けにボランティアのお話会を立ち上げてお話会をやっていたが
それぞれが個人的に忙しくなってきたのと
新メンバーが入ってこなくなったので解散する事になった。
お話会には子どもだけでなく保護者もたくさん来ていたので
会の終わりには
みなさんも一緒にやりませんか?と呼びかけてはいたのだが
最後の3年くらい新メンバーが入らない状態で
まだやればやれたのだが、「無理はしない」ことにした。
終わらせるのにも結構手間ヒマかかるので。

最後の会の終わったところでもう解散することを発表した所
会場からは「えー」というざわめきが。
後から一人の保護者が来て
「これからやってみようかなー、って思っていた」と。
ありがとうございます
でも、新人が一人だけでは無理なんですよ
と、どちらも残念な気持ちで会場を後にしたが
このままでは続けられなくなるという「状況」も伝えるべきだったんだな。

あ、もうひとつあった。
毎年小学校では子ども主体の「学校まつり」をやっていて
PTAの役員が子ども達のために「お化け屋敷」や「工作コーナー」を設けて
これは毎年大人気だった
のだが
常にお手伝いの人が足りなくて
というよりお手伝いの人がほとんど来なくて・PTAの役員だけが忙しくて
自分の子どもと色々回って楽しむことができなかった。
毎年お手伝い募集のお手紙は出していたのに。
自分がいる「工作コーナー」の前を通って行く大勢の人波を眺めながら
こんなに大勢来ているのにどうして手伝う人がいないのだろうと
情けなくも・とても不思議に思っていた。
あるとき役員じゃない人にそのことをもらすと
「あ、そういうお手紙は見たけど」
「そんなに困っていると思わなかった」
という衝撃の言葉ががが!!
肝心なところがぜーんぜん伝わっていなかったのだ。
1時間でも30分でも参加できるように
時間帯での参加申し込みシート付きでお手紙を作成したりはしていたが
役員以外のお手伝いが必要な事とともに
毎年お手伝いの人がいないことで
役員が自分の子どもと学校まつりを過ごせない現状を記せばよかったんだな
と、今ならワカル。
(ちなみに、この企画を「やってほしい」という人はたくさんいた)

振り返ると
PTA活動はずいぶんコミュニケーションの勉強になっていた、と思う。
そもそも活動自体がコミュニケーションだと言っても過言ではない。
その活動の中では「ナンで伝わらないかなー」ということが少なくなく
このことが後年コミュニケーションについて勉強する大きな動機になった。
しつこく・繰り返し伝えることは必須だ。
それとともに
こちらが伝えたいことを伝わるように伝えないと伝わらない
ということも。
これは「難しいことを易しく」というだけではなく
伝えた相手が反応して・変化して・動くように、ということだ。
伝える、伝わる、とはそういうことだ。

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