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三脚と四脚

勉強
実用

玄関灯が切れたので交換しようと脚立を出したときのこと。
脚立の4本の脚の1本がどうしても浮いてしまってガタガタしてしまう。
そこで自分の片足に体重をかけて、意図的に脚立の足1本は浮いた状態にして作業した。どうも外のでこぼこしたところでは椅子でも脚立でも4本足のものはガタガタしてしまうものだ。
さてそこで
写真を撮るときには普通三脚を使う。
脚が3本だと平らなところではもちろん、でこぼこした外の地面でもごつごつした山の上でもガタガタせずにきちんと立つ。脚の長さも変えられるし。
そういえば、植木屋さんの脚立は四脚じゃなくて三脚だ。
でこぼこの庭で立ててもガタガタしない。
で、ナンで
脚が3本だと安定して立てるのに4本だとガタガタするのだろか。
以前、大学の数学の先生とちょっとお話する機会があって
チャーンス♪とばかりに質問したが
「はー・・・考えたことなかったなー」
「二次元とか三次元とか、空間の関係ですよね」
とはなったものの、時間も無く、素人が納得するには至らなかった。

で、その後ご飯を食べながらちょっと考えていたところ
するすると何かが「降りてきた」。

空間の2点を最短距離で結ぶと直線になって(一次元)
その直線の延長上以外の場所に一つの点を置いて
これらの3点を最短距離で結ぶと面となる。(二次元)
この平面の延長上以外のところに一つの点を置いて
これらの4点を最短距離で結ぶと立体となる。(三次元)
つまり、任意の3点を結ぶと面となるが・3点で平面は確定するので
4点以上ある場合、任意の3点でできた平面上にある点以外は
その面に対して「高さ」を持つわけで
つまり「ガタつく」。
逆に「ガタつかない」ということは、すべての点が同一平面上にあるということだ。
きちんとした数学のハナシではないが
日常の感覚と実用上、腑に落ちた。

面白いことに
こういうときの「わかった」はやったー!!わかったー!!
と華々しくはなく
あたりがすうっと静まって、静かに胸に収まる感触がある。
離ればなれだったジグソーパズルのピースが音もなく集まってあるべきところに「納まる」感触。
そういえば中学一年の数学で初めて幾何学を習ったとき
最初の授業で点や直線の定義など習ったのだったが
あくまでも幾何学としての知識で、現実の問題としては捉えていなかった。

さてそこで
実は会議室の長テーブルなどの脚先には高さ調整器が付いている。
と思ったら、洗濯機にも付いていた♪

脚に調整器がついている


ただし、高さ調整器が付いているのは4つの脚の内一つだけ。

残り3本には調整器がついていない

なにコレ!一つしか付いてないじゃない!!
いやいやいやいや
この一つを調整して、他の3つの脚で作られた平面に合わせるワケで。
また、調整器の付いていない四脚でも
どの3本で平面を作れば残り1本のガタつきが少ないか、と考えると
何かを隙間に差し込んで調整するのでも、ずいぶん楽になると思う。
3本の脚は必ず床に着くので、テーブルをガタガタさせて一番床から浮き上がる高さが低い脚に何かをはさめばいいのだ。
昔々、公民館の古い長テーブルの脚の下にみんなで寄ってたかってそれぞれの脚の下に紙を折って差し込んでいたのは平面の理屈を理解していなかったのだなあw
と、このように
理屈だけわかっていても現実に対処できるとは限らないが、この部分さえ押さえておけばという「点」は何につけ知っておくと役立つと思う。
これが「ツボを押さえる」というヤツですな。

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