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イカ飯の如く

以前、ちょっとした集まりにはイカ飯を作って持って行った。
これは難しい料理じゃない割に喜ばれる料理なので。
一口ずつに切っていくから食べやすくて重宝されたし。
さてそこで・ある時
中国から来た二人の留学生に質問された。
「これはどのようにして作りますか?」
一緒に食べながらどうやって作ったのかと色々考えたのだという。
「私は、味をつけたイカの中にご飯を入れたのだと思います。」
「彼女は、イカの中にご飯を入れて煮たのだと考えます。」
「どちらですか?」
と、二人は興味津々の顔である。
私は答えた。
「生のイカの中に生のもち米を入れて、煮込んで味をつけました。」
「イカは縮みます。お米は膨らみます。だから、イカの半分くらいのお米を入れて煮ます。」
二人は驚いていた。
どうやってあんなにびっちりとイカにごはんを詰め込んだのだろうと
不思議に思っていたのだと。

出来上がった何かと何かを組合わせるのではなく
最初から“仕込んで”作るものは結構ある。
納豆は、容器の中に蒸した大豆と納豆菌を入れて発酵させる。
ヨーグルトは、容器の中にヨーグルトの種と牛乳を入れて発酵させる。
そういえば
ボトルシップというものがあって
瓶の中一杯に模型の船が入っているが
初めて見たとき
瓶一杯の船の模型をどうやって小さな口から入れたのだろうと。
聞くと、瓶の中で船を組み立てるのだという!
とはいえ、これもどうやって?と思ってしまうが。
というワケで
狭い瓶の口から大きな船を入れなければならないような
そんな問題が起こった時は
瓶の口から船の部品を入れて組み立てるとか
最初からイカの中にもち米を入れて炊くとか
ちょと当たり前じゃないやり方を考えたい。

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