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暗闇を漂う薄緑の光

小さな怪奇現象

もともとよく眠れる方ではない。
困ったことに、静かな夜でも快眠を妨げているものが。
とろとろと眠りに落ちようとすると
目の前を明るい蛍のような光がふわふわと動き回って
ひえっ!と驚いて目が覚めてしまうのだ。
それは実は
天井についている火災報知器の小さな薄緑のランプなのだ。
私が寝ている足元の方の天井にそれはあって
だから布団に入ると自然に目に入る。
いや、目をつぶったら見えないはずなのだが
すぐに火災報知機の光だとわかるのだが
それがナンでふわふわ飛び回るのかというと
自分の目玉の方がふわふわ動いているからで
報知器の方じゃないことを信じたい。

眠っているときの眼球の動きについては
レム睡眠とかノンレム睡眠とかで知られているが
眠りかけの目玉の動きは聞いたことがないなあと思って調べると
眠りかけに「振子様の滑らかな動きを示す緩徐眼球運動」が
見られることが古くから知られていたのだそうで。
へええ。
あ、それって「まどろむ」という感じかも。
もちろん寝るときには目を閉じるのだが
私は力が抜けると少し目が開いてしまうようだ。
薄目を開けて
ゆっくりと揺れるように動く目玉って…
ナンかコワイ。
寝るときにははっきりしたモノが見えないようにした方がいいと思う。
そうしないと、ソイツがふわふわ動き回るから。
いや、違うんだけど。


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