宛然サカナ

REISAIというユニットでボカロPをしています。イラストを描くことが好きです。

宛然サカナ

REISAIというユニットでボカロPをしています。イラストを描くことが好きです。

最近の記事

『いざ修羅へ』(三苗・鯀・羽明蘭明過去5編)

この小説を読む前に、REISAIキャラクターサイト、『失楽園ダイブ』MV,『うっかりしんじゃった』MVをご覧ください。 ▷失楽園ダイブ ▷うっかりしんじゃった 第一章「羽明と蘭明」 羽明と蘭明は西国に住んでいる鼻の高い大柄な兄弟で、官僚の息子である。 弟の蘭明は頭がいい。まだ齢10歳ながらにして明るく優しく力持ちで、人を引き寄せる魅力に溢れていた。周りの人も蘭明を天才だと呼び、一身に期待と愛情を注いでいた。 兄の羽明も人柄のよい青年であったが、蘭明に比べると引っ込み思案

    • 邂逅

      赤い葉が風に揺れる、穏やかな秋の日。 宮殿は温かな陽射しに包まれていた。 その光が窓ガラスを通して差し込み、室内にやわらかな輝きをもたらしていた。この日は、女王陛下が7ヶ月ぶりに民衆の前に姿を現す日に相応しい陽気だった。 宮殿の中庭には、華やかな花が咲き誇り、優雅な風景が広がっていた。 女王陛下は、淡い色のドレスに身を包み、その美しい微笑みで民衆を迎え入れていた。彼女の周りには、期待と歓喜に満ちた視線が集まり、心地よいざわめきが漂っていた。 乳白色の騎士服に身を包んだ

    『いざ修羅へ』(三苗・鯀・羽明蘭明過去5編)