「義務感を持ってはいけない」という義務感

タイトルは本日も、パパとして1on1を受けた方の言葉。

父親としてどうありたいのかを考えたとき、「こうでなければならない」とか、「父親なんだからしっかりしなければ」という言葉が出てくる人が多いです。

ただ、この言葉を話しされた方は、父親でも弱さを出していきたい、一人の人間として、できるだけ素のままの自分で接していきたいと語りました。

素敵な考え方ですね。将来、娘さんとお酒を飲みながら語り合えるような関係性を作りたいとも語られました。

そして、お話をしていく中で、「父親として義務感を持たないように」と考えれば考えるほど、義務感を感じている自分に気づかれました。意識しないようにすればするほど、意識している。そんな矛盾に気づいたわけです。

自分に負い目があると余計なことを考えやすいものです。忙しくて家族との時間がとれない。親の事情で転勤が多く、子どもに負担をかけている。そういった「申し訳なさ」がどこかで義務を感じる原因になっているのかもしれません。

ただ、その意識はほとんど無意識ですね。普段の意識としては、子どもと過ごすときは楽しく過ごそうとポジティブに考えている場合が多いのではないでしょうか。

最初は、子どもが喜ぶこと、楽しむことを考えていても、気づかないうちに義務感から「自分がどれだけ相手を考えているか」「自分は親として考えなければならない」と主語か自分にシフトしていってしまいます。

そうすると、結果として子どもの立場ではなく、自分から見える子どもの立場を考えてしまい、うまくコミュニケーションがとれない状況に陥ってしまいます。それでも、自分はきちんと子どものことを考えていて、なんと子ども思いの良いパパなんだろう、って思ったりしています。なんも言えませんね。

じゃあ、どうするのか。

サナフミとその方は、「義務感を持っていることを認める」のが大切だろうと一旦の結論を出しました。例えば義務感が20あったとします。(MAXが100)その状況で、「私は義務感0です」というと、嘘をついている自分に嫌でも向き合う必要があります。すると結果的に「義務感50」くらいの値を感じることになります。

一方、「たしかに義務感20あるよね」と認めると、じゃあ10にするにはどうしようかと冷静に考えることができます。

二人の結論としては、後者を目指していきたいよね、と話していました。

ネガティブな側面は0にはならないからこそ、1減らせばOKと気楽に考えて向き合っていくことも必要かもしれませんね。



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