【セルフライナーノーツ】sailing
アルバムの収録曲のセルフライナーノーツなので、違う話のように聞こえるかも知れませんが、自分、サナダヒデトは面倒くさがりです。
音楽制作のためならば我慢できることはたくさんあります。
でも制作のため、楽曲のためという前提から外れると音楽活動でさえも面倒に感じてしまう時があります。
今はすっかりフリーランスで活動するのに慣れてしまいましたが、昔はいわゆる音楽事務所みたいなところに所属して世話をしてくれる人がいたり、芸能の業界の方との繋がりも多少はありました。
でもいつからかその人たちとやりとりをしてる時間あるなら自分でやった方が早くね?みたいに考えるようになりました。
そもそも事務所に所属して人手を必要とする大きいことをやりたいとかいう願望もそもそもないし、お金の面も困ってないし、なんか一人がいいかも、みたいな。
億劫がる性分が幸いしてなのか、音楽活動に携わる事務仕事みたいなことはめちゃくちゃ要領を得て素早いです。(面倒だからこそ早く終わらせたい)
なんでも一人で出来ます。
(絶対にやらないけど、そもそも俺がマネージャーやったら一番いいよなと思うくらい出来ます。)
テレビに出たいと思ったこともなければラジオに出たいとも思わないし、有名人に会いたいとかもないし、なにか映像作品のためや誰かのために曲を書いて欲しいとかの依頼も受けたことは一度もありません。
当時は一緒に働いてる仲間がいるから言えなかったけど、自分は自分のために音楽を作って演奏する機会がほどほどにあって困らない程度のお金があればそれでいいと思ってました。
なので今ではすっかり自由気ままなフリーのロックシンガーですが、楽しくやらせてもらってます。
そんで!
やっと曲の話に入ります。(前フリ長くてすみません。)
ある日、ライブイベントの対バン相手がライブのMCで「アニメのワンピースの主題歌になったらいいなと思って次に歌う曲を作りました。」みたいなことを言ってる人がいて。
驚きました。
そんな面倒くさそうなことを自ら志願する人がいるのかって。
そんなことを考えたことはなかったけど、確かに世の中にはアニメの主題歌みたいなものが溢れていて、どの程度かは知らないけど、みんなそれなりにアニメのコンセプトを意識して創作したりしてるんだよなって思いました。
面倒ではあるけれど、それはものを作る人間としてポジティブなストレスかもしれないなと思ったりしました。
自分にない引き出しを開けてもらってるわけだから。
なので「もしワンピースの主題歌を書くことになったら?」のたらればで作ったのがsailingという曲です。
途中でワンピースっぽくない描写が出てきたりするけど、それはそれです。
実際には別に関係ないわけだからw
あとこの曲を書いたのは何年前か忘れたけど、とっても昔なのでワンピースは空島編とかのあたりですw
世界観が今とは少し違うような気もします。
実際にこういった他の小説だとか物語にインスピレーションを得て曲を書くという作り方はその後に何度もつかうことになります。
他の作品に刺激をうけるのは言葉は悪いけどラクチンだし、良いものになることが多いから。
音楽の話をするとそんなに凝ったところはなくて、シンプルに素直な良い曲にしようと思って作りました。
今でこそアニメの主題歌で突飛な曲とかもたくさんあるけど、当時でいえばアニメの主題歌ってシンプルに良い歌が多かったですから。
(あくまでたらればで当時イメージしながら作っていたという話です。)
ギターを弾いてくれたハシグチカナデリヤくんがこの曲はめっちゃサナダ節が効いてると言うけれど自分とすれば何がサナダ節かはわかりませんw
でも自分からすればシンプルなものが他の人からすれば個性的であるならば、それは積み重ねてきた経験がしみ出てきてるわけだから喜んでもいいのかもしれないですね。
作った当時は最後にサビを歌って曲はエンディングでしたが、今回のレコーディングにあたって最後のサビの後に「物語は続く」的なメロディを足しました。
なんかその方が漫画チックかなと思って。
これも曲を作った時期とはアルバムに収録するタイミングは大きく離れてましたが、希望に満ちた歌を歌いたいタイミングだったのでアルバムに収録しました。
希望に満ちた歌ならば、そんな物語は続いた方がいいと思いませんか?
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