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私が見た平成ノブシコブシもランジャタイだった

今日は私が中学生の頃から大好きな憧れの芸人『平成ノブシコブシ』についてお話しさせていただく。


そもそも、私が芸人を目指したキッカケとなったのは、他でもない『平成ノブシコブシ』である。
中学生の頃からお笑いが好きだった。
芸人を志したいという気持ちもあったが、一方で、親のことを考えたら普通に就職した方が良いのでは?と悩んでいた。
そんな中学生の私の悩みを吹き飛ばしたのは、当時フジテレビで放送されていた『世界衝撃映像社』という番組内のノブコブさんのロケ企画だった。
たまたま見た時に、ノブコブさんが出ていた。(その時はまだテレビに出始めたぐらいの頃だった)
放送内容は、エチオピアの戦闘部族と吉村さんが戦う、という今じゃ考えられないようなとんでもない破天荒企画だった。
戦っているだけでもただでさえすごいのだが、この後吉村さんがなんと、エチオピアの戦闘部族に勝利していた!!!
このロケを見た時に、脳天にアイスピックを刺されたような衝撃を受け、悩みは瞬く間に吹き飛び、“芸人になろう!”と心に決めたのだった。(私は中学を卒業してからNSCに通っている)
中学生の私を鼓舞し、勇気をもらったこの企画は今でも忘れない。
今でも吉村さんは私の心の師匠だ。


私が憧れているのは、テレビのノブシコブシだけではない。
漫才のネタにおいても私は彼らに衝撃を受けていた。
当時無限大ホールで『AGE AGE LIVE』という吉本若手芸人たちによるバトルライブが行われていた。
ライブのシステムは至って簡単。
お客さんの投票でランキングが決まり、上位の組は上のライブに、下位の組は下のライブに、というよくある形式だ。
ノブコブさんは1番上のライブに出ていた。
ネタ時間は4分で、1秒オーバーするごとに減点されるという方式だった。
バトルライブでよく、ネタ時間30秒過ぎると強制暗転みたいなのもあるが、そうすると芸人たちは「暗転するまではネタができるな?」と考えてネタ時間を守らなくなる。
このライブの“1秒ごとに減点システム”は、非常によくできたシステムで、これをやると全芸人がネタ時間をキッチリ守るようになるのだ。
みんなキッチリ時間を守ってネタをやる中、ノブシコブシは違った。
三八マイクの前に立つなり、吉村さんが「漫才なんかやってられねえ!」と言い放ち、裏からホワイトボードを持ってくる。
そこからは弾丸アドリブ漫才になる。吉村さんがホワイトボードにめちゃめちゃ書きながらまくし立てて、時々「徳井、どう思う?」と言って徳井さんがボソッと面白いことを言う。
吉村さんがブワーッと喋って笑いを取って、徳井さんがボソッと喋って笑いを取って。
これを平気で15分以上やっていた。
バトルライブの結果はもちろんダントツで最下位。
1番先輩なのに、だ。
時間を守ってネタをやる、以外に脳がなかった私は、こんな大喜利の仕方あるんだ?!!と衝撃を受けた。
笑いを取る方法って何も一つじゃないんだ!と。



そう、やってることは今のランジャタイと変わらない。
そんな角度であなたたちは大喜利するんですか?!
という、大喜利の大枠の部分から他の芸人とは違う角度でやってくるかんじ。
そんな笑いの取り方もあったのね?まぁお笑いのルール上アリだよね!っていう。

いきなりアドリブで15分以上喋り続けて笑いを取り続けることができる芸人なんてそういない。
こりゃあ売れるわ、と中学生の頃にいっちょ前に思った。
だっておもろいんだもん。
中には芸人で、「平成ノブシコブシはキングオブコントでも決勝いってないし、M-1でも決勝いってないのになんで売れてるかわかんない」
なんて言う輩もいたが、平成ノブシコブシが売れた理由がわかんねえやつは一生売れねえよ?と思ってた。
じゃあお前は15分アドリブで客前で喋り続けて笑いとれんのかよ?と思っていた。


最後に、私が吉村さんの1番すごいと思っているところを発表しよう。

これは東京03の飯塚さんの受け売りなのだが、まさにそう、と言い得て妙なことをおっしゃる。さすが飯塚さんだ。

『あなたのすごいところは、すごいと思わせないところだよ』

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