下ネタ芸人と家族
今私が毎週欠かさず見ている番組といえば、テレビ朝日のバラバラ大作戦の「耳の穴かっぽじって聞け!」である。
なかなか好きな番組でも“毎週欠かさず見る”ということができなかったりするのだが、
この番組は毎週オンエアが楽しみで必ず録画しており、今まで一度も見逃したことがない。
Spotifyでスピンオフ的に「耳の穴ラジオ」という音声のみのコンテンツも配信されているが、番組のオンエアを見た後、まだまだ余韻に浸りたくて、耳の穴ラジオまでしっかり聞いているファンっぷりである。
先日、この番組は面白い!と芸人の友だちに薦めてしまったぐらいである。
知らない方のために。どういう番組かというと、出演者はとろサーモンの久保田さんと、ウエストランドの井口さん。
言わずと知れたM-1チャンピオンのお二方だ。
ワタクシはM-1大好きっ子ちゃんでもあるので、この座組は堪らない。
おもろいに決まってるやん、見るっきゃない!ってなわけで、初回のオンエアを見た。
第1回目の放送内容は、解散した芸人の本音、というテーマだった。
ゲストは元ゾフィーの上田さんで、ゾフィーが解散した時の状況、心境などを赤裸々に綴った文章が公開された。
これが結構エグかった。
それに対して久保田さんと井口さんが色々感想を言っていくのだが、これがバカおもろかった。
このように、毎回誰かしらの本音を文章化したものをお二人が聞き、それに対して意見を述べていく、というのが『耳の穴かっぽじって聞け!』
お笑いファンの方は、絶対におもろいので、本当に見てほしい。
先日放送されていた回が、「下ネタをやる私とその家族」というテーマで、ゲストが紺野ぶるまさんだった。
紺野ぶるまさんは「ち◯こなぞかけ」というネタで売れた方である。
私も下ネタをやっているので、紺野ぶるまさんの文章には共感する部分が非常に多かった。
おおっぴらに下ネタを言っていたらコイツモテる気ないな、って思われるだろう、とか、
おじさんが鼻の下伸ばしてるだけなのに、ウケてるって勘違いしてるイタい芸人にはなりたくない、とか、とにかくめっちゃそれな!ってなってた。
私はセフレがいるのだが、セフレにこんなことを言われたことがある。
「将来子どもが生まれた時に今の芸風を見せられるの?」
紺野ぶるまさんは子どもがいらっしゃるが、同じようなことを聞かれたことがあるらしい。
「周りにやいのやいの言われても、自分がやりたいことを貫け」と我が子に対して思う一方、複雑でもある、というのが本音らしい。
実際紺野ぶるまさんのご両親は、下ネタで世に出ていることをあまり快く思ってないらしい。
テレビの出演オファーがあった際、お母さんには断固拒否され、土下座してなんとかお父さんには出演してもらったそうだが、渋々、という感じだったそうだ。
そのような下ネタ芸人の本音を受けて、久保田さんと井口さんは、下ネタというジャンルに限らず、芸人は“全てを手に入れるのは無理だ”と言っていた。
実際自分たちもお笑いに全フリしている、と。
おもろい二人が言うから説得力がある。
(井口さんは独身で、久保田さんは結婚したが離婚している。)
そう、おもろい芸人は、お笑いに全フリしているのだ。
久保田さんも、家族のグループラインから退会させられた、と自らの家族とのエピソードを話していた。
千鳥の大悟さんも奥さんに出演オファーが来た際それを話すと「お前がダンナってバレてなんか得があるんか?」と言われた、と言っていた。
ランジャタイのお二人も家族に隠されている、と言っていた。
国崎さんは、ランジャタイがテレビに出ていると親はテレビを即座に消すと、家族から快く思われていないことをエピソードとしてよく話している。
お笑いに全フリしている芸人は、みんな、“全てを手に入れていない”
家族を大事にしようとすればお笑いはどうしても弱くなる。
お笑いを強化しようとすれば家族を傷つけることになる。
この葛藤を抱えながら全ての芸人はお笑いをやっている。
家族を傷つけたい人間なんてこの世にいない。
みんな血を流しながら、心の中で泣きながら、人を笑わせているのだ。
なんて愛おしい存在なんだろう、芸人ってのは。
ワタクシ何が言いたかったかというと、TVerで『耳の穴かっぽじって聞け!』のチャンネル登録みんなしてね。
(回し者かよ!)
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