顔ファンって何がよくないんだろう?

顔ファン、という人が一定数存在する。
顔ファン、というフレーズは主にネガティブなニュアンスで使われる言葉だ。
では一体、顔ファンって、何が良くないんだろう?

私も芸人として活動しているが、実際「顔がかわいいから好き」と言われて傷ついたことは確かにある。
いや、どんな理由であれ、応援してくださるのは大変ありがたいのだが、
私はやっぱり「おもしろい」と言われたいから芸人をしているのであって、やっぱり「顔がかわいい」よりかは、「ネタがおもしろい」と言われた方が圧倒的に嬉しい、というのが本心。
「顔がかわいい」と言われたかったら、今頃地下アイドルとか地下俳優とか地下モデルになってるはずであって、地下芸人にはなってないのだ。
地下俳優とか地下モデルがいるのか知らんけど。
どうして「顔が好き」と言われたら、傷つくんだろう。
これは、恋愛関係とか、ファンとお客様という関係性に限らず、一般の人間関係においても言えることだと思う。
普通の恋愛関係とかにおいても、恋人に「顔がかわいいから好き」と言われたら、「この人は私の内面を見てくれてないんだ…」って傷つくと思う。
顔ファンって言われて傷つくのも、これと同じ原理なのではないか。

私が思うに、
“人間は、自分が努力して得たものじゃないものを褒められると傷つく”

これだと思う。
顔の造形は努力して手に入れるものじゃない。
元々その人が生まれ持った先天的なものだ。
もちろん、整形したり、美容サロンにめちゃくちゃ通ったりして、顔の造形を“努力して手に入れた”人も中にはいるかもしれない。
そういう人にとっては、「顔がかわいい」は最大の褒め言葉だと思う。
だけど、私は顔の造形を保つための努力はあまりしていないので、そこに関して褒められても、「え?そこ?」となってしまうのだと思う。

最近ルッキズムで見た目いじりが良くないとされているけど、ルッキズムを徹底するなら、「ブス」や「デブ」「ハゲ」などのネガティブなワードのみならず「かわいい」や「イケメン」といったポジティブなワードも規制するべきだと思う。
容姿が「カッコいい」「綺麗」という行為もルッキズムという観点から見たら、アウトなんじゃないか。
そこに関してはあまり議論がされてないのが、私は疑問である。

私は女で芸人をやっているので、「女芸人」という括りで括られることがある。
それがさもありがたいブランドかのように取り扱われるが、この扱いも気持ち悪さを感じる。
私は努力して女になったわけではない。
男か女かは自分で決定したわけじゃなくて、たまたま二分の一で生まれた時にそうなっただけだ。
生まれる前に「私は絶対に女になるんだ!女になるためだったらなんでもやる!!」と血の滲むような努力をした覚えはない。
努力して得たものではない先天的な自分の要素をそんなに崇め奉られても困ってしまう。

本当に努力して女性になっているのは、KABA.ちゃんさんだ。
私はおちんちんを切って痛い思いなんてしたことない。
真のtheWのチャンピオンはKABA.ちゃんさんであるべきなのだ。(ハァ?)
オネエの方は、女で生まれてきた私たち以上に女性になるための努力をしている。
メイクの方法や、女性らしい仕草の研究、、努力して彼女たちは私たちを遥かに凌ぐ女性らしい妖艶さを手に入れている。
本来theWは、おネエ★MANSのような番組であるべきだ。(ハァ?)
日テレは一刻も早く軌道修正して、theWをおネエ★MANSにした方がいい。(ハァ???)


おネエ★MANS…私が子どもの頃に日テレで放送されていたバラエティ番組。IKKOさんや假屋崎省吾さん、真島茂樹さんなどが出演していた。
普通番組のひな壇に1おネエなのに、この番組はひな壇に信じられない人数のおネエの方が座ってらっしゃって斬新だった。

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