「世界一幸せな国」フィンランドはなぜ幸せ?
「世界一幸せな国」でおなじみのフィンランド。
そこには世界の国々と比べてどんな違いがあるのでしょう。
税金制度
みなさんご存じの通り、フィンランドを含めた欧米諸国はとても物価が高くまた税金も非常に高いです。
フィンランドの付加価値税(いわゆる消費税)は最高で24%に達します。(商品の種類ごとに消費税は変わります。)
対して日本の消費税はわずか10%。
圧倒的な差ですね。
さらにフィンランドでは所得税や住民税、社会保険料などそれぞれ日本と比べ倍程度の税金が重なってきます。
「こんな税金の高いところ住みたくない!」って思いますか?
ですがなんと国民の8割はこの高税に不満は感じないと言います。
その理由は単純に「使い道に納得できるから」だそう。
びっくりですよね。
8%から10%の消費税引き上げにいろいろ揉めてた日本がまるで馬鹿みたいです。
国民の8割が納得できるというその税金の使い道はその手厚い社会保障。
国家の予算の内、社会保障に充てられる割合はおよそ50%。
半分は国民の生活のために充てられているわけです。
例えば学費は小学校から大学までタダ。
また病院で高度医療を受けてもタダです。
子供を産んでもタダ、さらには国から「ベイビーボックス」と言われる子育て支援も受けられます。
町を歩いていてホームレスを見かけることなんてまずないでしょう。
生まれたら死ぬまで、国によってその生涯が守られているんです。
豊かな自然
フィンランドはその豊かな自然でも有名です。
国土のおよそ7割を埋め尽くす森林。
10万を超える湖。
その自然の豊かさは世界一といっても過言ではないでしょう。
実際のところ、フィンランドは世界一の森林大国としてその地位を保ち続けています。
「1本の木を伐採したら5本の木を植えよう」
という環境先進国ならではの森林法というものが美しい自然環境を保つ鍵となっているのです。
フィンランドと言えばオーロラもとても人気ですね。
冬の夜空には星空一面のオーロラを見ることができます。
フィンランドでは一年のうち200日も発生していると言われ、とても澄んだ空気の中で見るそのオーロラの美しさは世界でも屈指です。
フィンランドがここまで自然の美しい国になったのはやはりその国民性でしょう。
一人一人の意思の根底には常に「自然を大切にしよう」という考えがあり、自国の自然をこよなく愛しています。
最近自然に対する関心が高まってきましたが、フィンランドでは何十年も前から自然をまもる取り組みが行われており、自然への意識の高さというものが垣間見えますね。
独自の教育
フィンランドではその独自の教育でも多くの国の注目を集めています。
フィンランドでは前述のとおり小学校から大学院まで学費は無料です。
ですから入学試験は基本的になく、私立校などもわずかしかありません。
学校によって偏差値などの違いもなく近所の学校に通うのが一般的なようです。
お金持ちの子も、貧乏の子もいろいろな境遇の子供が同じ学校に集まり同じ授業を受けているんです。
フィンランドの学校の先生はみんな「子供の将来の幸せ」のために授業をしているといいます。
子供でいられる短い時間のなかでどうしたらその子は幸せになるのかを一番に考えているのです。
そこでフィンランドの学校では「休息」がたっぷりともうけられています。
授業日数はおよそ190日と非常に少なく、一日の授業時間も日本と比べるとはるかに少ないです。
「人との関わり」がとても重要視されており、その中でたくさんの気づきをえることで自分での成長を促しているんですね。
さらには宿題はほぼなく毎日10~20分で終わるそうです。
それでもフィンランドの子の学力はとても高く、PISA学力ランキングで常に上位を保っています。
そこには子供たちに幸せになってほしいという教育陣の思いがあります。
「学校とは幸せを見つける場所」という考え方から生まれる教育の在り方というものは世界でも率先して真似していくべきものではないでしょうか。
最後に。
フィンランドが幸せの理由は高税、豊かな自然、教育制度。
国民を大切にするフィンランドという国の文化はとても素敵ですね。
フィンランドという国は国民を愛し、国民は自国の文化と自然を愛しているのでしょう。
そんな”愛”があふれる国、フィンランド。
一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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