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細野観光→森高千里「この街」TOUR 2019→乃木坂46 アンダーライブ→乃木坂46版ミュージカル 美少女戦士セーラームーン 2019→フラガール - dance for smile -

読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋…皆さんいかがお過ごしでしょうか?

…と、「皆さん」へ問いかけていますが先日昨年のセラミュの感想を若干編集してアップロードしたところ、地下アイドルの曲を4万円で作っているという方や、坂道のアイドル似の風俗嬢を有料記事で紹介している方等、大変素敵な方々に他SNSサービスでいう「いいね」をしていただき、生温かい気持ちになりました。

さて、前述の通り問いかけてみましたが私の場合は「セラミュの秋」…昨年9月に観て衝撃を受けた乃木坂46版ミュージカル 美少女戦士セーラームーン Team STAR公演から1年を経て、内容は昨年のものをベースに更にパワーアップしメインキャストの乃木坂メンバーも一新し2019年版として再演がありました。

その内容は私以上に私の気持ちを言語化してくださっている方の記事もございましたので(笑)後ほど軽く触れるとして、10月は色々なイベントやライブやらなんやら観に行ったので記憶が鮮明なうちに感想文をここに記そうと思います。ネタバレ注意。

私以上に私の思っていることを言語化してくださっている素晴らしすぎるセラミュ感想note↓

更に、別の方の素晴らしい乃木坂セラミュ感想ツイート↓


【10/5 細野観光】

日本というより今となっては世界的な音楽家、マエストロ細野晴臣さんの音楽活動50周年?を記念した展覧会「細野観光1969-2019」へ行ってきました。

音楽以外にも様々な分野に造詣が深くユーモア溢れる氏を形作ってきた幼い頃からの愛読書や、自作の漫画?など圧倒的な物量の展示となっており、ほとんど細野晴臣版「だいたいぜんぶ展」といえる内容でした。ポップコーンは売ってませんでした。

様々な内容の展示がありましたが、私一応自称「シンセサイザー名機・名演bot」でございまして(笑)シンセサイザーの名機・名演には目がないのですが(最近はただの乃木オタですが)、中でも釘付けとなったのはRolandの超がつく名機「TR-808」(通称:ヤオヤ)の実機(細野さんが実際に使用したものと思われる)です。一時期細野さんは808に取り憑かれずっとこのドラムマシンでビートを組んでいたようです🦖 多分これも808な気がする…細野さんが組んでるかは知りませんが(笑) 細野晴臣・忌野清志郎・坂本冬美でHIS、「日本の人」

808というとこちらもお勧めです。ジャズギタリストの川崎燎さんがジャズスタンダードのキャラバンを808とかでやっているというかなりエクスペリメンタルな怪演。

歴史的なことは詳しく知りませんが川崎燎さん、ハウス黎明期?にRyo Kawasaki & Satellites名義でハウスのレコードをいくつか作っていたようで、日本出身?の人の中でもハウスの先駆者的存在だったのか?と数年前に知り、その音楽的振り幅のすごさに驚愕した記憶があります。

ちなみにハウスといったら乃木坂46が好きなみんなはこっちです🦖(0.75倍速が推奨されるようです)

808、リアルなドラムの音とはかけ離れていて発売当初は不人気機種だったものの、ミュージシャンたちが本来の使い方とは異なるようなアプローチで使い後々評価される…というのがRolandの名機あるあるだったりするのですが…(笑)

今となっては808のワンショットなどがサンプリングされヒップホップ、トラップその他のベースミュージックでもガンガン使われてますが、やはり本物は中古価格がどんどん上がってきています。先日ヤフオク見てたらジャンクなのに30万近くで取引されてて驚きました🦖 ですが今、こんなのもあります、小さくてかわいいですよ↓

ちなみに808のサンプルとありますが、クラブミュージックはキックが命、四つ打ちエンジニアのオニババコさんの808キック、おすすめです。

細野観光は11/4までみたいなので、行ってない人は是非行ってみてください。機材関係好きな人は狂喜乱舞必至と思います。


【10/5 森高千里「この街」TOUR 2019】

ひょんなことから昭和女子大の人見記念講堂でのコンサートを観に行くことになり行ってました。午前中に細野さんの展示を見て、夜には細野さんの系譜にある(というか関連する、だろうか)森高のコンサートとはなかなか不思議な感じでした。

普段行く乃木坂46のライブと比べると客層が全く違い、見渡す限りの40代後半〜50代、60代くらいのおじいさんとかも普通にいました。2時間ぶっ通しのコンサートでほぼスタンディングだったので始まる前に念入りに屈伸をするおじさんがいるなど独特な光景でした。

森高はちょっと不思議な歌詞を書いたり、楽器も普通に演奏する(実際にライブではドラムも数曲披露してくれた)ので私にとってはアイドルというよりはミュージシャン、アーティスト的な印象が強いのですが、お客さんも30年来のファンということもありかなり音楽的な耳も成熟してるのか、アイドル森高を観に来てる感じもありつつ、純粋に曲を楽しんでる方々が多い印象でした。行き過ぎたコールもなかったし…(私の隣の若者はノリ過ぎてて軽くマサイジャンプみたいなのしてましたが)

結婚し子供もいるけどずっと続いていく「森高」と「ファンのみんな」という構図が、自分にはとても美しく感じられました。今応援しているアイドルもいつかは卒業、結婚、出産と様々な人生を歩んでいくかも知れないわけですが、それも全て受け止め、それぞれの人生を前向きに歩んでいく…どこかの某アイドルグループの運営・厄介のように「つながってる」「つながってない」ですったもんだしたりしてるのが本当クソに思えるし、図らずも森高のコンサートは、アイドルとファンの関係性について考えさせられる良い体験となりました。


【10/11 乃木坂46 アンダーライブ】

幕張メッセで乃木坂のアンダラがあり、観てきました。前日の10/10にはスティングがジャパンツアーを同じく幕張メッセでやっており、私が行った日の前日10/10に乃木坂のアンダラもあったので、名実共に1年ぶりの「シンクロニシティライブ」が実現されました。

見切れ席とは言えど、ステージの真横だったのでかなりメンバーを見やすい席でした。

個人的に印象深かったのは、私の推し(というより神)井上小百合がセンター曲の「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」をたまちゃんこと阪口珠美ちゃんがセンターでやったことでしょうか🦖 二人の間の関係性というか絡みはあまり見たことないのでちょっと不思議でしたが、普段はヘラっと明るいたまちゃんが曲に入り込んでいる様はかっこよかったし、「こうしてまた過去の曲が生まれ変わっていくんだな…」とジーンときました。

歌唱力メンである伊藤純奈はセラミュで居なかったり、琴子はお休み中だったり、4期生もいないので人数が少ない感じは正直否めなかったのですが、アンダーについても昨今グループでよく話題に上がる「継承」の急務の真っ最中って感じかなあと思いました。しかし、一度選抜を経験し、アンダーセンターも務めて、立派なスピーチをしたれんたんがまだ15歳って、本当に恐ろしいグループですね…

れんたんこと岩本蓮加ちゃんセンターの3期生のアンセム↓


【10/13,14 乃木坂46版ミュージカル 美少女戦士セーラームーン 2019】

私はどちらかというとミュージカルや舞台はそんなに好んで観なかったしというかミュージカルは音楽を軽視しているのでは?なんか急に歌い出したり踊ったりするしチケット代もやたら高いし…くらいに思っててむしろ嫌いだったし…笑、アイドルに対する姿勢もどちらかというと愛でる対象という感じだったのですが、そういった私の価値観を180度変えてしまったのが昨年のセラミュ体験、そして井上小百合の役者としての凄さでした。それ以来、あれほど毛嫌いしていた舞台やミュージカルに足を運ぶようになりましたし、プロとしてどんな仕事にも全力投球する彼女達の姿勢や他者に対する思いやり・慈しみなどに心を打たれ、アイドルは信仰の対象へ、と、よりヤバい方向に行ってしまいました。「チャクラが開いた」…とかナントカ、、海外ミュージシャンのインタビューとかで「ジミ(ヘンドリックス)を聴いてぶっ飛んだね」とか「ヤクをやるようになって世界が変わったよ」というようなサイケデリックな話をしてるのを読んだりしたことが度々あったんですが、多分彼らのそれに近いような衝撃的な体験が私にとっては2018年のTeam STARのセラミュでした。

余談ではありますが、私が完全に物事に関する感じ方?が変わってしまったトランシーな体験が他にもあり、その一つがRichie Hawtinの日本酒とテクノ?の融合という謎プロジェクト「ENTER.Sake」のパーティーでした(2016.11.5 @ageHa)。テクノってずっと同じループで面白さが今ひとつ分からないなと内心思いつつも何となく行ってみたこのENTER.Sakeで日本酒を飲みながらテクノで爆踊りした体験はかなり自分の中でも精神的に高次に行ってしまった感じがし、それ以降音楽の聴き方がひっくり返りました笑 その時、私が一番ぶち上がった曲、プレイしてるのはロラン・ガルニエですが…↓

Richieが最近力を入れているという、PC(デジタル)やモジュラー等(アナログ)の融合によるパフォーマンス?パーティー?のCLOSEの映像↓

日本酒の伝道師といえばRichie Hawtinや中田英寿だけじゃない、俺たちには乃木坂46 OGの川後陽菜がいるんだぜ

さて、セラミュですが、もともと少ない公演日数だったのが台風の影響で更に少なくなり、とにかく頑張ってきたキャストの皆さんは辛いだろうなと思いました。幸い、私の観に行った10/13夜公演、10/14昼公演は影響をあまり受けずに済みましたが、舞台は期間を通してどんどん良くなっていくものと思っているので…そんな調子狂ってもおかしくない状況でしたが、いざミュージカルが始まれば私なんかの心配は軽く吹き飛ぶ、素晴らしいあの世界が再度今年も蘇りました。少ない東京公演を目一杯やるという気持ちがキャストの皆さんにかなり乗っていて、気迫を感じました。この乃木坂版セラミュの素晴らしいところの一つが、普通の女の子がセーラー戦士に変身し戦い成長していくというセーラームーンの醍醐味であると思うのですがそれを現役のアイドルがやるというところなんですよね…彼女達自身もともと普通の女の子だったからこそアイドルに「変身」して色んなことと戦っていく姿と重なるからこそ生まれる世界観があるし、それを原作者の直子姫とその夫も絶賛してるんです…

5戦士の感想をざっとまとめます🦖

①しおちゃんムーン

嬉しかったり好きなもの/ことにデレデレしたりする姿は久保史緒里そのものであったし同時に完全に月野うさぎだったし、仲間のことを思って凛々しく力強く戦う姿は乃木坂のくぼちゃんそのままだし…と書いてる途中で思い出して涙腺が緩んでくる、ヤバいアラサー男性ここに爆誕、歌の上手さでは3ムーン中1番じゃなかろうか。

②はっさんマーキュリー

バラエティとかだと全力、舞台ではコジコジやったりと、既存のイメージがマーキュリー像とはかなりかけ離れているけど(笑)、演じることでかえって水野亜美らしさが出てくるという不思議。全然違和感ありませんでした。セラミュ終了後のブログ、はっさんはないのか↓

③早川聖来マーズ

入って1年?と経ってないし、乃木坂での舞台経験はプリンシパルしかなかったはずなのに…前評判通り早川聖来ちゃんはバケモノでした。歌も踊りも芝居もとても素晴らしく、「筋がいい」ってまさにこういう人のことなんだろうなと思いました。

④純奈ジュピター

(確か)早川聖来ちゃんがセラミュ前のSHOWROOMかなんかで言ってた(気がする)のです、「マンガのコマとコマの間の表情の作り方とか演じ方が難しい」と…(曖昧ですが) それを自身の豊富な舞台経験から、ばっちり後輩にも手本として示していたのが純奈先生でした。今年、私は純奈の出てた「GIRLS REVUE」を2回、「オリエント急行殺人事件」を1回観ましたが、マジで純奈は本物…観てて安心感がすごいし、今回キャストのみんなも純奈とはすぐに打ち解けてたみたいだし、(メンバーからの人気もすごいし、)とにかく愛される才能がすごい、井上小百合にも言えるけどそれ自体が彼女の役者としての実力でもあるんだろうと思います。スペシャルライブでニッコニコしてるジュピターのギャップも最高でした。

⑤田村真佑ヴィーナス

「リーダーとしてみんなを守れたかな?」(うろ覚え)という台詞が劇中あるんですが、彼女自身「愛野美奈子のリーダー性と自己とのギャップ」でずっと戦っていたんだろうなっていうのが端々から伝わってきたしその点昨年度版の2人より強く感じたんだけど(とはいえDVDにもなってる同シーンで中田花奈さんは直後の台詞「みんながいたからここまで来れた、ありがとう」的な台詞がありそこで感極まって泣いちゃっててそこもまたかなり泣けるポイントなんだけど)、ちゃんとその点乗り越えてらしたように思います。歌について本人もブログで触れてたけど、スペシャルライブとかはピッチも良かったし、大事なシーンで話の流れからの歌とかそういう場面については慣れとか場数踏むしか多分ないんだろうからこれから引き続き頑張ればいいと思うし、なんならオートチューンとか使えば良くないか?ヴィーナス登場時の曲だって昨年版よりピッチ下げてたんだし、今時Universal AudioではAntaresのAuto-TuneだってUADプラグイン化されててリアルタイムで使えるんですよ?ケロった田村真佑ちゃんの声、聴きたくない?私は聴きたい

なんかAuto-Tuneのこととか書いて皮肉かよ、みたいに思われると嫌なんですがそういう話では全くなくて、実践的に使えるテクノロジーが今の時代あるんだから苦手意識があり不安なまま演技をさせるよりはそういう技術を使って前もって不安要素を取り除いてあげた方が総合的に本人達のパフォーマンスの質が上がるんじゃないかという話です。盲信的に、生歌にこだわる必要があるのかという。これはセラミュに限らず、乃木の普通のライブとかでもそうです…まあ人数多いから大変かもですが…(笑)

⑥石井美絵子タキシード仮面

5戦士だけ書くとかいってみかこさんについても触れてしまう(笑)

本人もInstagram?で書いてたけど、昨年は何だかんだで地場衛/タキシード仮面の孤独を感じてたそうで、またある方のツイートでは唯一の前セラミュからの続投キャスト(乃木坂版の前は冥王せつな/セーラープルート役)で時にはアンチの批判に参ってしまっていたそうなんだけど、今年くぼちゃんと出会ってお互いの苦悩や孤独を密に共有できたようで良かったみたい(ざっくりしたまとめ)です。Wキャストだとファンは二度美味しい?かもだけど、共演者としては一人一人と関わる時間も半分になっちゃうだろうから今年はそういう面でも良かったのかも。


【10/26 フラガール - dance for smile -】

そして昨日、フラガールの夜の部を観てきました。映画が2006年?にあって当時日本アカデミー賞だとかを総なめにしていたそうなんですが、自分も何となく観たような記憶もありつつ、、

1965年の福島の炭鉱が舞台なんだけど石炭→石油の頃の時代で、石炭の採掘ではやっていけなくなってきてリストラとかも始めるようになっている中、新しい事業の柱としてハワイアンセンターでやってこうとするけど、古い炭鉱マインドの人達とのいざこざやらなんだがあって、でもそれを乗り越えていくというストーリーなのですが、 色んな立場の人に刺さるような内容が色んなところに盛り込まれており終始何処かで誰かのすすり泣きが聞こえてくる舞台でした🦖 かくいう私も序盤から終わりまでほぼずっとポロポロと涙を流していたんですが(笑)

「ぽっちゃり役の女の子といったら富田望生」ともはや日本映画界の決まりのようになってきてるんですが(これはあくまで世間一般の見方なので、後ほどこの「ぽっちゃり役の〜」というようなレッテル?ラベリング?は私個人としては否定していきます)、私がフラガールで涙が止まらなくなり始めたのは富田さん演じる小百合と、井上小百合演じる主人公紀美子とのやり取りからでした。

富田望生さん演じる小百合は元々引きこもりでクラスメイトとかに名前で呼ばれることにも動揺してしまうような子なのですが、フラダンスのレッスンを受け徐々に習得していきます。そんな中、元々のクラスメイト達もフラダンスのレッスンを受けるようになり、さゆ演じる紀美子にばかりクラスメイト達は教えを請うのですがその度に紀美子が「小百合、どうやるんだっけ?」と、元引きこもりで人と接するのが苦手な小百合がクラスメイトに打ち解けるように仕向けるシーンがあり、「ああ、乃木坂にもこういう人達いっぱいいるんだよな…」とジーンと来た頃にはもう涙が止まらない状態になっておりそこからは終始泣いてました。

フラダンスのシーンで遠くを凛々しく見つめるさゆの目は、踊りの種類こそ全く違うけど「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」の時と同じでかっこよかったし…前述の富田望生さんとのシーン、ぽっちゃりしている富田さんが上手にダンスを踊る様をコミカルに描いていて同様のシーンも他にたくさんあるんですがおっさん連中(客層は老若男女様々でした)にはただ滑稽に見えて笑いどころになってて笑い声が聞こえたんだけど、そういう前時代的なルッキズム全開な見方しかできない人以外にはちゃんと核心に迫るシーンに見えるように作られていたと思います。実話を基にした話だったと思うんですが、話しの流れや泣かせどころ?については2019年にやるにはこれはどうなのよと思うところも若干あったりもしたけど、それ以上に作品自体がやっぱりすごく良い話だなと思いました。元号が変わって令和となってもなお、今の私達にもちゃんと響いてくる、示唆に富む内容でした(ジェンダー的な話や、外見・容姿・体型いじりの問題、地方の産業のあり方、更には生き方まで)。

今回の舞台ではフラガール達の先生役の元°C-uteの矢島舞美さんが素晴らしいという発見がありました。フラガール達の前に登場時、手本としてダンスを見せるシーンがあるんですがもう登場からヤバい、おまけに歌も上手い、美しすぎる…ハロプロってやっぱりすごいんだなと思いました。曲とかも聴いてみたいと思うし、自分の推してるグループ以外の人も出てるからこそ自分の興味・関心が更に広がっていくっていうのも舞台とかのおもしろさだと思います。

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