月曜の夜は平等ということを伝えたいし8月が始まった日記
2022年8月1日(月)
普段より一時間ほど早起きをして、スーツを着てビジネス鞄を掘り出し、どうにか電車へ飛び乗った。リモートワークになってしばらく、こういった日はごく稀になっていた
仕事であるから楽しいなんてことはないが、汗をかき、気がつけば夜になっていた。こんな時間の経ち方も在宅ではなかなか無く、久しぶりの感覚だった。最寄り駅に着いたら夜9時過ぎ、お腹も空いていたから、時折行く近所の中華屋に向かった。
なんてことのないカウンターの中華屋である。美味くもないが夕方から朝までやっているから、一人の夜や飲み足りない帰りに使わせてもらっている。だいたい定番で頼む流れもできていて、サッポロの瓶ビールと、おつまみ3点盛りから始まった。注文すると、いつもいる愛嬌のある兄ちゃんがすぐにビールを渡してくれた。
瓶ビール用のグラスもお洒落からは程遠く、お冷で出してくれるのと同じグラスだ。もしかしたらグラスというよりコップかもしれない。とにかく、そんなグラスにサッポロのビールをとくとく注ぐ。会社員は喉が渇いている。久しぶりにスーツを着ると、そういった会社員としての自意識が謎に湧いてくる。こんなやつ、とんだフェイクな甘ちゃん野郎であるが許してほしい。月曜の夜はみんな平等なのだ。
そして、おつまみ3点盛りをつまみつつ、瓶ビールを啜っていたところ、店内BGMに気がついた。
ビートルズのLet it beが流れている。
なんてことはない。世界中あらゆる飲食店で流れる大名曲であるが、どこか気になってしまった。なぜならこの名曲、現代日本においては若干、若干だけ「家着いて行ってイイですか?」のイメージが定着しているからだ。
「家着いて行ってイイですか?」は2014年に始まったテレビ東京のバラエティ番組である。夜の街角で一般人に取材を申し込み、家まで着いていくうちにその人物の人となり、人生、悩みや夢を語らせる。そんな中、一番イイところで流れるのがビートルズのLet it beである。現代に生きるその人を包み込む、しかし昔から馴染みのある優しいメロディが視聴者の涙を誘うこともある。
おこがましくも、思った。
今、かなり"ぽい"な...と。
斜め後ろからの画角のカメラを意識しつつ、人差し指と親指でグラスを傾ける。(別にいつもそうするけど)おつまみのネギとメンマをちびちび口へ運ぶ。半分くらいのビールをクッといったかと思えば、すかさず半分に切ったチャーシューへ齧り付く。...Whisper words of wisdom, let it be.
先述したように、たまにしか着ないし行かないスーツの外出でこんな気持ちになるのはおこがましいのだろうが、みんなに差はない月曜の晩。平等に行こうや。ワシが振った賽の目で終いや。って話でしたよね?!?!?!?!?え?!!?!?!とにかく擬似的「家着いて行ってイイですか?」を体感した。擬似的ってなんか虫っぽい響きで嫌だよね、口に出してみて。「ギ・ジ・テ・キ」、、、。ここまで書いて飽きたので終わります。ちなみにこの中華屋の上には契約しているジムがあるのだが、運動もせずに酒を飲んでいるこの罪悪感もたまらんち。もっちもっち。ボルシチ掃除機島田洋七。
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