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どうしようもない国のどうしようもない大人たちの哀れな子どもたち

どうしようもない国の

どうしようもない大人たちの

哀れな子どもです。

私はつい2、3年前に死にました。

そして今、死んだにも関わらずその屍が動いています。

本当にどうしようもないです。

このどうしようもない私は、今日も息をしています。

本当にどうしようもないです。

本当にどうしようもないので

どうしようもない私が1度目に死んだあの日のことを少し話します。

あの日私は、どうしようもない国の

どうしようもない大人たちにより

帰らぬ人となりました。

どうしようもない国の

どうしようもない大人たちは

毎日のように私に罵声を浴びせました。

どうしようもない国の

どうしようもない大人たちは

毎日のように私に理不尽なことを命令しました。

そして、どうしようもない国の

どうしようもない大人たちの

どうしようもない子どもたちが

毎日のように私の顔面を殴りつけました。

そうして今のどうしようもない私が生まれました。

本当にどうしようもないです。

嗚呼、こんなことを話すのでさえ

本当にどうしようもないです。


どうしようもないので

助ける必要はありません。

どうしようもないので

話しかける必要はありません。

どうしようもないので

仲良くなる必要もありません。

どうしようもないので

愛す必要もありません。

どうしようもないので

生かす必要もありません。


だって、私はどうしようもない国の

どうしようもない大人たちの

哀れな子どもなのですから。


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