「ドリルを売るには穴を売れ」を読んで気付いた事!

本レポートの抜粋
「買い手」の反対側には必ず「売り手」がいる。
マーケティングとは何かを一言で言えば、顧客に関する全ての事つまり、売る事に関する全てのことだ。
市場調査、広告制作、営業戦略などすべてが含まれる。
マーケティングとは売る事であり、マーケティングをする会社は「売る人」だ。そしてその反対には当然「買う人」、つまりお客様がいる。さらに買う人の逆には売る人がいる当たり前のことだがここがポイントだ。あなたの日常生活はほとんど毎日のように買い物をするだろう。ガムや缶コーヒー、野菜ジュース、昼の定食、夜の缶ビール、ボールペンに消しゴム、当然この本だって買い物だ。という事はその逆には売る人がいるのだ。あなたが買うときにはその逆には売る人がいる。

あなたが何かを買うときには売り手にとってのマーケティングが起きているのだ。

■書籍の紹介
ドリルを売るには穴を売れ
作者:佐藤義典

あなたは何を売っているのか?

顧客にとっての価値から考える。
ベネフィットは顧客にとっての価値です。
例えばですが、工具のドリル売っているとしたら、
あなたの商品はドリルですが、実際に顧客が求めている価値はドリルで開けられる穴が「価値」です。
この穴が「ベネフィット」になります。
お客さんはドリルを買っているのではなくて、「穴をあける道具」を買っているのです。
そして売り手はドリルではなくて、「穴をあける道具」を売っている。
これはお客さん側の視点であれば、普通の事だが、売り手になった瞬間にこの事を忘れてしまう人がとても多い。
マーケティングに特殊な理論はありません。
あなたがお客さんだった時に全て知っている物を体系化したものがマーケティングなのです。

ベネフィットは、これがマーケティングにおいて、一番大切な事です。
マーケティングの基本は顧客にとっての価値を売りその対価をもらう事が基本的なマーケティング本質です。
自分が売っている価値は何なのかを正しく捉える事がマーケティングの第一歩になります。

価値の源は人間の3大欲求

マーケティングで大事になる「顧客にとっての価値」
その価値の源は人間の3大欲求になります。
よく、マズローの欲求5段階説も有名ですが、
3つの方が覚えやすいし、区別しづらい部分もあるので本書では3つで分類しています。

1.自己欲求
・欲求の内容
他人とは無関係で自分だけで解決します。
・欲求の例
もっと成長したい・自分の思うとおりに生きたい・自分のこだわりを貫きたい・もっと充実したい・ストレス発散をしたい

2.社会欲求
・欲求の内容
他人との関係でよく思われたい。
・欲求の例
名誉欲・他人に見せびらかせたい・モテたい・家族と楽しい時間を過ごしたい。・ちやほやされたい。

3.生存欲求
・欲求内容
生き続けたい・肉体的快楽
・欲求例
生きるためにお金が欲しい・駅から近い暖かい家が欲しい・おいしいものを食べたい

顧客は欲求充足をしたいがために、商品を買います。
という事は人間の欲求の源を正しく理解する事で、
正しいマーケティングアプローチをする事ができ、商品を購入してもらいやすくなるはずです。
その為、基本的3大欲求は頭に入れてみましょう。
おすすめは、自分が何かを「したい」と思った時に、この欲求どれに分類されるのかを考える事でトレーニングする事が可能になります。


誰があなたの商品を買ってくれるのか?
~分けてから狙う 狙うために分ける~

顧客を分ける作業の事をセグメンテーションと呼び、その分けたグループをセグメントと呼びます。
そしてどのセグメントを狙うのか定め、この人たちに売ろうと決めた顧客グループをターゲットといいます。
顧客を分けなければターゲットは決められません。
セグメンテーションとターゲットは常にセットで考えるようにしましょう。
ただ、注意したいのは分ける事が目的ではありません。
ターゲットによって、「ベネフィット」が違うため分ける必要があるのです。
「ベネフィット」が皆一緒であればそもそも分ける必要はないのです。

例 腕時計
Aグループのベネフィット
正確な時間表示・ソーラー電池による電池交換がいらず

Bグループのベネフィット
美しいデザイン・スーツに合う高価なデザイン等々

上記の様に同じ時計であっても顧客にとっての価値は大きく異なるので
セグメンテーションを行い、セグメントを作り、ターゲットを決定してきましょう。

あなたの商品でなければいけない理由を作る
~3つの差別化の軸とは何か~

差別化には大きく3つの軸が存在します。
1つ目は手軽軸です。
その名前の通り、手軽に済ませたい!というベネフィットを持っている顧客がターゲットになります。
手軽という事は、安くて、早くて、便利という事になる。
手軽なだけに品質は最高の物を求めている物ではありません。
夕飯を決める気分で言えば、近くて早く出てきて、そこそこおいしいもの。ぐらいの気分になります。
ファーストフードはそれを見事に体現しています。

2つ目は商品軸です。
これもその名通り、商品がしっかりしている良い物を指します。
これも夕飯の気分で言えば、おいしい物が出てきて、雰囲気もゴージャスでサービスもしっかりしている、いい雰囲気のレストランなどになります。
高級フレンチレストランなどがこの戦略をとります。
当然ですが、早くも安くもありません。
その代わりにおいしいというのが魅力です。

3つ目は密着軸です。
顧客に密着をする事で差別化をするという物で、
よく顧客の事を理解してくれているケースがこれにあたります。
夜ご飯を選ぶイメージで言えば、いつものあそこ、の感覚ですね。
自分を理解してくれているケースが多いので、安心していく事が出来ます。

大事なのは差別化軸はどれかに絞るという事です、
この決断は大きな決断になる事が多いです。
なぜなら、これ次第で経営においても決まってしまう事が多いからです。
ファーストフードであれば薄利多売の経営をして事が決まります。
自分達の商品のコンセプトで大きく経営の考え方も変わるので、ここも注意しましょう。

どのようにして価値を届けるか?
価値を実現し、対価を頂く4P

最初にマーケティングの本質は顧客にとっての価値を売りその対価をもらう事と説明しましたが、その中でどうやって価値を届けるのかが、重要になってきます。
顧客に価値を提供し、その対価をもらうための具体的手段、価値を現実化させるための物が4Pである。
Product(プロダクト:製品)
これを通じて顧客に価値をもたらす。
Promotion(広告・販促)
製品・サービスの価値を顧客に伝える。
Place(プレイス:流通・チャネル)
実際に顧客に価値を届ける経路
Price(価格)
集金する事で会社に対価をもたらされる。

まずは製品がマーケティングの中心になります。
商品が無ければプロモーションなどのその後の事は成り立ちません。
顧客目線であれば、物を買うときにまずは製品を見るはずです
だから何を売るのかが重要なのです。
また、顧客が商品を買うのはある価値を実現する、欲求を満たすために購入するので手段であって、目的ではありません。

その次に大事なのがプロモーションです。
これは買ったことが無い人に、「よさそう」と思ってもらうために必要な事です。
価値や差別化ポイントをしっかりと伝える事を広告販促の役割です。
広告主にやってしまいがちなのは、「顧客にとっての価値」の訴求ではなく、「広告主が思う価値」を訴求にしてしまっているケースが多くあります。
これでは商品を「良さそう」とは思ってもらえず、
気にも留めてもらえないのです。

そして一番重要なのは、4Pが一貫性があるという事です。
正しく言うとマーケティングには一貫性がとても大事です。
例えばですが、吉野家がデパートの中にあって、
一杯3000円であったとしてら、食べますでしょうか?
きっと食べないと思います。
吉野家は駅から近くて、安くて早く出てくるから吉野家としてなりなっているのです。
マーケティング活動がバラバラになってしまっていると、
顧客も違和感を感じて商品を購入しようとはならないです。

まとめ


・顧客にとっての価値は何なのか。
→広告主は商品の効果などを訴求にしてしまいがち、
顧客にとっての価値を考える・リサーチする事で効果的な広告を出稿する事が出来るようになる。
→日々の中で自分が商品を購入した時に何が自分にとっての「価値」だったのか考える癖をつける。

・マーケティングはあなたの日常にも起きている
→自分が商品を購入した時は何かしらのマーケティングにはまって商品を購入しているケースがほとんど。
マーケティングは日常に起きているので意識して生活をする。



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