見出し画像

ホンネシリーズー現実改変スキル

スタンド能力とか超能力ってありますよね。時間を止めたり、物体を移動させたり、近距離限定で強力なパワーで敵を圧倒したり、重力を強くしたり弱くしたり。

ドラえもんのすこしふしぎなひみつ道具というものもあります。例えば、もしもボックス。もしもボックスは「もしも世界がこんな感じだったら」を言っただけで叶えてくれる、現実を改変してくれるひみつ道具です。

社会に出て働き出して10年以上経ちました。最近私はこう思います。仕事とは、現実改変です。個々人が持つ仕事の能力とは、現実改変スキルです。

  • もしも高品質でおしゃれでさまざまなデザインの服を買えるようになったら

  • もしも健康で安全で栄養のある食事をいつでも安くお腹いっぱい食べられるようになったら

  • もしも権力者の不正を見つけて社会を正すことができるメディアがあったら

仕事とは、つまらない世の中、くだらない現実を変えるためのものです。役に立つとはそういう文脈で話される表現です。

仕事を始めた当初は自分の身の回りの現実を変えてくれることを強く感じていました。なぜなら社会人の最初の頃に、生活レベルも住居も付き合う友人知人も大きく変わったからです。

だけど今は生活が安定してきて、周囲を見渡す頻度が増えました。なので、今はこう思うのです。自分を変えるというよりは現実を改変することが仕事の本質なのである、と。

教職員がこの世の中からいなくなったら、子どもたちは学ぶことができずすぐに働き始めるような世界になるかもしれません。全世代の子どもたちがさまざまな分野の学習ができる環境を維持する、そんな現実改変をしているのが教職員です。

世界のさまざまな商品や食べ物を日本で手に入ることができるようにする、そんな現実改変をしているのが、商社、卸、小売業、飲食業の人たちの仕事です。

物質世界で手に入らないモノ・サービスを色々提供して人間が別の世界で満足できるようにしてくれるのが情報ソフトウェア業界や宗教業界、アニメ漫画業界です。

何もしなければ寒かったり暑かったり不衛生な生活をするような日常を、安全安心につつがなく大人も子どもも生活できるようにするのが家事育児という現実改変の仕事です。

仕事とは現実を改変する人間の生業です。

一時期ネットミームで「働いたら負け」というのがありました。働くことを現実改変と捉えると「現実改変したら負け」になります。ダサいですね。(ちなみにこの発言の文脈を知りません。つまり発言者自体を否定するものではありません)

それこそ魔法のように現実改変することができたらかっこいいです。泣いてる子供を一瞬で笑顔にすることができる能力を持っていたら・・・。つまらない世の中が楽しくなる、そんな視点を提供してくれて世界をバラ色に変えてくれる人がいたら・・・。困っている人をすぐ助けてあげられたら・・・。

将来不幸になるかもしれない子供世代を助ける。自分を含む将来の老人世代のQOLを上げられたら、そんな仕事ができたらそれは現実改変能力に留まらず未来改変能力と言えるでしょう。

未来を変える、世界を救う。それは広い意味での「仕事」を通して実現されうるのです。世の中で働く全ての人は現実改変と未来改変に携わっている。そう考えると人生が少し楽しくなりませんか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?