最強のバスケ。THE FIRST SLAM DUNK
最強の山王を破った湘北高校のメンバー。彼らは最強を超えた最強となりました。という導入はどうでもいいですが。
批評ではなく読書感想文のような”視聴”感想文を書こうと思い、今Macの前に向かっています。
視聴感想文
何より心を打たれたのは宮城リョータです。沖縄で父と兄を亡くした宮城。彼の心の中はどのようになっていたのでしょうか。少年とは夢と希望と生きる力に溢れた生き物です。当然悲しみに暮れるばかりではなかったでしょう。映画の中で描かれていなかった喜びや笑顔はたくさんあったでしょう。しかし、悲しい出来事が少年の心に影を落とし、辛い出来事に心を壊されバイク事故で危うく命を失いかけました。彼が助かったのは僥倖でした。たまたま生き延びました。
誰が悪いということもなく、残酷な人生の現実と向き合った家族。人の悪さは描かれていません。そこは少年ジャンプだからでしょう。ただひたすらに生命の厳しさと向き合っていました。宮城の家族は。
明るい沖縄と海と空、そして湘南。この映画は、清涼で厳しい。
一方で映画の中で描かれた試合はとても活き活きとした世界です。動的でした。当たり前ですが。
宮城は、やはり、少年から青年に成長する中で生命のエネルギーを遺憾無く発揮し高校バスケの最高峰の試合で全力を尽くす場面に出会うことができました。
そういう意味ではバスケに出会えたことが彼の幸運でした。全力を尽くせるバスケットボールに。そしてその仲間に。
出会いという意味ではマネージャーの彩子さんとの出会いは描かれていませんでした。どうやって出会ったのでしょう。少し気になります。
主人公と主人公の戦い
宮城リョータがこの映画の主人公です。一方で作品の主人公は桜木花道です。
主人公の宮城が活躍する場面をもっと見たい。あるいは苦戦する場面をもっと見たいと願っていましたが、桜木花道が意外性ナンバーワンキャラクターの本領を発揮し、試合の最後の最後まで活躍していました。
宮城の視点で花道を見てみたらどうだったでしょうか。一年後輩でたったの四ヶ月で急成長した赤髪の不良。きっと宮城からしたら、直接パスを回す相手ではないですが、急に思わぬ活躍あるいは失敗を見せる桜木は気になる面白いやつ。と捉えていたのかもしれません。
細かく気になったこと
母親
母親がいつも暗いことが気になりました。ケーキを買ってお祝いするところから、また、団地とはいえ学校にも通えているところから、どん底家族ではないのだと思いますが、明るい場面がないなあと思いました。
と書いている中で思い出しました。暗闇の部屋でビデオを見て宮城が何か言った時に笑っていました。(なんて言ってましたっけ?)すれ違いで、宮城は兄のソータ(漢字はなくてカタカナなんですよね)を観ていると勘違いして「俺が生きててごめん」的なことを言っていましたが。
宮城がなぜそう思ったのか。そんなことを思わなくてもいいのに。映画の中で描かれていませんでしたが劣等感でだけそう悲嘆にくれていたのでしょうか。何か事件・事故があったのかもしれません。
沖縄弁
そういえば沖縄弁があまり話されていなかったような
ファースト
初見の場面がいくつかありました。
宮城がゴリを旦那と呼んで練習中パスが失敗していた場面
三井と宮城の場面
山王戦前の彩ちゃんとの会話
もしかしたら私が忘れていただけかもしれません。試合は知っている場面を楽しむ。その他場面はほぼ初見。それの繰り返しで二重の意味で楽しめたのかもしれません。
最後に
もう少し考察したり反芻したいのですが、時間が来てしまいました。
母親との距離感
父親・兄不在の中で成長することになった宮城
映画の読後(?)感
自分の青春時代に見ていた漫画スラムダンクといま見た映画スラムダンクの関係
あたりとかもう少し文章化してみたいものの、時間が来たので、終わります。
一つ言えるのは2時間があっという間でした。観てよかったです。
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