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『観光マーケティング入門』第4章 ポジショニング―選ばれる「強み」と「差別化」―

『観光マーケティング入門』第4章 ポジショニング―選ばれる「強み」と「差別化」―

1.ポジショニングと差別化

(1)ポジショニングの定義と戦略

 市場調査が終わり、ターゲットのニーズの特徴がつかめたら、次に行うのがポジショニングである。ビジネスは基本的にはどんな事業でも競争相手がいる。自社商品の強みや独自性を顧客に認めてもらうことで、競合製品に対して優位に立つ必要がある。ポジショニングとは、ターゲット顧客の頭の中に、競争環境において自社商品の独自の地位を考えて、差別化を図るための調査分析のことである。それは、いかにして自社が比較優位に立てるのか考えることである。

 新たな商品を開発する際に、あなたはどんな市場に参入するだろうか。市場は、市場規模は大きいが競争相手が多く大企業が参入している市場(レッドオーシャン)と、市場は小さい未開拓領域だが競争相手が少ない市場(ブルーオーシャン)の2つに大別される。前者は、獲物がいることはわかっているがライバルも多く血で血を争う赤い海。後者は、獲物は少ないけれどもまだ気づいているライバルは少なくい未開拓の青い海。どちらを選ぶかは、自社商品のポジショニングを決定する上で重要な意思決定になる。ポジショニングを決定する難しい選択をするための判断材料を整理する分析方法として、3C分析、SWOT分析、ファイブ・フォーブス分析の3つがある。これらのフレームワークを使った分析は、自らの事業環境を客観的に分析する特徴がある。従って、社内会議や上司を説得する際に有効なツールとなるだろう。

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