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忘れられない男の話 3



そろそろこのシリーズ終わらせに行きたいんだけども。


彼からLINEが届くようになってから、ある時通話がしたい、と打診がありました。
こんなことを初恋の男から言われて断る女はそう居ないでしょう。当時、初恋の自覚は無かったけど。

私と彼の2人きりなんて中学生の頃すらこんなことなかったから、久しぶりなのも相まって本当にめちゃくちゃ緊張したなぁ。

緊張で、久々に声を聞けて嬉しかった事しか覚えてないし、本当に何話したか全く覚えてません。中学の頃の事とか、高校の話とか、進路の話とかした気がする。たぶん。


でも、こうやってよく電話する仲になったは良いものの、これと言って特に話が弾む訳でもありませんでした。
私、彼と話そうとすると本当に口下手が加速して、話そうと思っていること全部真っ白になっちゃうし、そもそも話すの苦手だし。

あと、電話かけてきといてなんなんだ、って本当にずっと思ってたけど、彼、私に「なにか面白い話をしろ」って毎回言うの。

デフォが口下手、更にしどろもどろになるくらいに好きな相手と2人きりっていうデバフがかかってんだからそんな雑なフリで面白い話が出てくるわけねぇだろ。

だから、面白くもない私と、何故かこうやって頻繁に電話したがる彼の事を本当に、心底、不思議に思っていました。

というか、今でも不思議。
なんであの時、あんなに私に構ってくれてたのか、本当に不思議。
なんならdiscordで友人たちとゲームしながらその片手間に私とLINEで通話してた。ほんと、変だと思う。アレ、何だったんだ。私に気があるとか、全くそういうんじゃ無かった癖に。

まあでも、それきっかけでそのゲーム仲間たちと一緒にカラオケ行ったり飲み会したりするようになるんだけど。

彼と本格的に仲良くなったのはゲーム仲間たちと知り合ってからです。
知らない人がいっぱいいるところに放り込まれて、人見知りの私は彼の後ろついて行くしか仕方なかった、とも言う。

でも、たのしかったな。

夜中、急に電話かかってきて「今すぐ準備しろ、カラオケへ行くぞ!」ってやって来たり、オールでカラオケして、その足でラーメン食べに行ったり、ご飯食べに行った後、運転手が飲めないからって誰かん家で二次会やって雑魚寝したり、授業サボってなんとなくで遊園地遊びに行ってみたり。

厳しいママの目を欺くの、めちゃめちゃ大変だったんだから。

でも。優等生ぶってつまんなく生きてた私に、遊び方を教えてくれたのは間違いなく彼等でした。

今振り返ったらしっかり大学生っぽいね。笑

あの頃が無かったら、私の人生随分つまんなかっただろうなぁ。


この時期が、1番彼に恋してた時期かもしれない。

まだ終わりそうにないや。ごめん。

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