見出し画像

夫の海外赴任が決まった日の、不安定なアップダウンを忘れないための記録

夫の海外赴任が決まった。

実は、少し前から話はあった。決まったと仮定して悩んだ結果、「ついて行かない」ことで気持ちは固まっていた。

しかし今日、昼に主人からのLINEを見たとき、うわずったような「ウソ…」の声とともに、いてもたってもいられなくなり、階下のローソンへ走った。酒でも呷りたい気分だったが、さすがにまずいので、10年に一度くらいしか買わないコーラを買って、飲み干した。

いつも文章を書くときは、同じ悩みを持っている人や、その情報を求めている人に届いてほしいと願っているが、今回は違う。何の結論もなく、ただ混乱を記しているだけなので、その点ご容赦願いたい。

ただ、その混乱も、ついて行くか行かないかに悩んでいると言うより、自分で自分の人生を決断できない自分に混乱している、と言った方が正確だ。

毎日のように気持ちの座標軸が変わる。特に、今日なんかは、1時間ごとに変わっている。そんな主体性のない自分に、うんざりして、最終的にはぼんやりしている。

客観的に見れば、「行かない」のが賢い選択だと思う。主人について行くとなれば、会社を辞めて、現地で配偶者ビザで暮らすことになる。それは収入がなくなり、現地でも働けず、ただ貯金が減ることを意味する。老後の医療費を考えるとただただ恐ろしい。

主人の任期は3年らしい。3年後には44歳。「何でもやります!」の20代ならまだしも、キャリアの固まった(やれることが限られている)40代半ばの人間を、雇ってくれる会社はあるだろうか。

つまり、「行く」と、貯金が減るばかりか、生涯収入を完全に失う可能性がある。しかも、私は住宅ローンを抱えている。そう、もうこれは「行かない」しかないのだ。

なのに悩んでいるのは、私自身は「行きたい」からにほかならない。赴任先は中国。私にとっては大学で専攻した特別な国で、今も頻繁に通っている。少しだが中国語も話す。

しかも今、中国の先端技術は目覚ましい進歩を遂げている。そんな勢いある国で暮らしてみたい、新しい感性を浴びたいという思いは強い。生活すると、今まで見えていなかったことが必ず見えてくる。

法律的には、配偶者ビザで渡航し、現地で職を見つけて労働ビザに切り替えることは可能だ。さらに言えば、今の会社と相談して、3年後に再び雇ってもらえないかお願いすることも不可能ではない(もちろん、了解してもらえるかどうかは分からない)。

「常識的かつ賢明な判断」と「欲望+わずかな希望」が、ひしめき合っているのが今の状態。残念ながら、もうしばらく、悩むことになると思います。