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ポラロイドの復権

知らない間に、ポラロイド社?から新型インスタントカメラが発表されていた。

カメラ好き、写真好きの方にとっては知らぬ人はいないであろうポラロイドカメラですが、

興味を持ち始めたばかりの方のために小話を。

人里離れた荒野でも、険しい山の頂上でも、無人島でも、単純な機構のカメラとポラロイドフィルムさえあれば、その場で写した撮像をその場でみれるというまさに文明の利器です。上野彦馬(日本人初の写真家)の時代にこれが発明されていたらもっと多くの幕府や維新志士の下っ端の様子も記録されていたかもしれません。

フィルムの頃の商業写真撮影(スチール撮影)では、フィルムに撮像を記録する前に構図やライティングのアタリを見るためにポラロイドパックをカメラに装着してポラロイドフィルムでまず試し撮りをして、問題がなければフィルム撮影を行なっていました。その場で数分待てば撮像を確認できることは、現像して定着するまでその日の撮影がうまくいっているのかヤキモキするフィルム撮影のリスクを低減してくれます。ボケっとしていて露出を間違えていたり、レンズの故障で感光するなどの致命的な失敗もそのポラロイドフィルムでの撮影、確認でリスク回避できていました。

私が知っているフィルムとデジタルの入れ替わりが進む過渡期では、撮影現場ではまだアシスタントさん達が隣でイライラしているせっかちなカメラマンを横目に、ポラフィルムを両手に挟んでフーフーと息で温めたり、二の腕に挟んで数分温めるといったことをやっていました。それでもまだ25年ほど前のことです。

ポラロイドフィルムは存在が消える風前の灯でしたがオランダのインポッシブル社による「The Impossible Project」の遂行で、1つのフィルム製造工場から改めてコツコツ活動を続け、ポラロイドという商標も得て2020年に復活するという流れを経ていますが、その後も日本でいくつかのインスタントカメラを発売しましたが販売規模は小さなままでした。

そんな、ポラロイドの新たなカメラ機種が発表されたのです。

その名も、Polaroid I-2

は?いや、おい、販売価格間違えてないか…

13万円超えてる….だと?

価格にビビりますが、
今なら、GREENファンディング(運営:株式会社ワンモア)のクラウドファンディング(主催:VISTAL VISION株式会社)でフィルムパック2個付きが33%OFFの98,075円だそうです。

Polaroid(ポラロイド)からプレミアム新世代インスタントカメラ「Polaroid I-2」日本上陸へ

欲しい!でも、でも、でも、高い…。


チェキのお話。

ややこしいですが、同じようにクイック現像可能なフジフィルムのチェキは、インスタントフィルムカメラですがポラロイド社と同じフィルムを使用しているわけではありません。フジはフジのインスタントフィルム、ポラロイドはポラロイド社のインスタントフィルム(ポラロイド社のフィルムだけがポラロイドフィルム)です。

日本ではデジタル移行過渡期に時代に争うかのように発売されましたが、今現在でも新商品が発表されている若者に人気のアイテムです。デジタル全盛期となった今でもチェキの人気が続き、インスタントフィルムカメラのわずかな流れを潰えさすことなくジャンルが残っているということはポラロイドとしても非常に助かったに違いありません。それは互助的構図といってもいいでしょう。

そのチェキはまさに今年25周年だそうで、色々なキャンペーンを行なっているようです。興味のある方はサイトを覗いてみてください。

History 歴代チェキの歩み -since 1998-

最新チェキ


ポラロイドの復権というタイトルをつけたものの、覇権を取り戻すことはまだ難しいかもしれないと今後のポラロイドのビジョンに不安を覚えつつ、
中古で程度のいい POLAROID SX-70 を探すのも悪くないなと思った、そんなお話でした。

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