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おひげ、おなかピーになる

仔猫預かり7日目。丸っと一週間。備忘録として仔猫たちができるようになったことを書いておきたい気持ちは山々なれど、まずは体調面から。ごはんをしっかり食べるようになって、体重も増えて体力もついてきて、見てると飽きない時期。子猫を迎えたい人ってこういう時期を一緒に過ごしたいんだろうけど、元気なようでいて繊細。元気だ、ということをどう捉えるかにもよるけれど。

ごはんもうんちも落ち着いてくるかなーと思っていたのにおひげのお腹がゴロゴロいってる風情。おかしいなと思っていたら、朝ごはんの後のうんちが緩めで、お昼寝の後に下痢をした。うんち、臭いけど爽やかで嫌な感じがしない。悪くない。

うんちにもいろんな匂いがあって、それは嗅いでみないと分からないんだけど、基本的にはその判断って、たとえばこの食べ物はどうかなーいけるかなーって時の勘と似たようなものだと思う。何にとってどういいか、悪いか。情報はたくさんあった方がいいけれど、何を軸に選ぶのかが明確でないと邪魔なだけ。有益かどうかを判断するのも自分。判断の基準とは、平均値や合格点って意味じゃないってことを体感する毎日。

で、おひげの下痢ピーの話。

ここ数日でおでことおひげの行動は連動することが増していて、シンクロが面白い。ごはんとか、膝の上に乗ってくるとか、遊んでもらうとか、どちらかがやってるとじぃっと見て、もう片方も寄ってくる。あっちの水は甘く見えるのか、一人が嫌なのか。性格と行動パターンが見えるようで面白いんだけど、こんな時期もあっという間に過ぎ去る。

で、二匹はトイレも一緒に入っている。順番に続けて入る時もあるし、二匹並んで排泄、も珍しくない。日々、着々と大きくなっている二人。一匹なら狭くないトイレだけど、二匹一緒だとミチミチだ。見てると可笑しいんだけど、二人とも真面目に排泄していて、トイレの常識も覆される。

そんな二匹は、共に排泄の後はきちんと砂で埋める派。見えなくなるまできれいに隠す。うんちの場合は、終わった後に匂いを嗅いで、自分でも点検したりしている。老廃物を出しているのはシッコの方で、実はうんちは栄養も豊富。おなかの中の菌も出ているし、自分のうんちの匂いを嗅ぐのは小さい時なんかだと免疫にも影響があるのだろうか。

うんち確認は下痢ピーでも同じで、下痢でもちゃんと確認してから埋める。きれいに埋めようとしすぎてうんちが猫砂に攪拌されたり、うんちに足が乗ってる!とかいうのはちょっとつらいが、座を作って排泄、片付けまでがトイレ作業なので静観してる。

昨日は、おでこが先にトイレに入り、そばで待っていたおひげ。ふとみると、シーツになんかついてる。臭いもするなあと思ってよくみたら、あれ、うんちが落ちてる!!となった。おでこの後にトイレに入ってるから、漏れちゃったのか。おひげ、水様便アゲイン!!慌てておひげを抱き上げたら、敷いてあったシートの上にまたポタリ。臭いのは臭いけど、嫌な臭いじゃないし、この二日ほどはほんとによく食べているから、きっと消化が間に合わないんだろう、と思ったけれど、水様便はよくないので、持参した下痢止めを飲ませることにした。

おひげはミルクが嫌いだし、ミルクに溶かして強制的に飲ませるのはやりたくない。ほとんど飲まずに吐き出す可能性が高い。エサに混ぜてしれーっと食べさせたいけれど、できるかな。そういえば冷蔵庫にキスがあったなーと思い出し、茹でたものに細かく砕いた薬をまぜた。キスをほぐしていると、匂いを嗅いでおでこが寄ってきた。美味しい匂いがするんだな、と思う。おなかが弱いし、小さいし、丸顔でかわいい感じなんだけど、察するにおひげは肉食女子だ。おでこよりも肉食な感じがする。他のエサは食べられませーん、と言っていた時も、茹でた白身への食いつきはすごかったし、小さいものじゃないと食べられないわりにはベタベタしたペーストが嫌いで、ハグハグして食べるのが好き。パウチごはんを食べるようになったから、もう魚はあげてないけれど、これはどうかな。

明らかに興奮してクレクレと鳴いているおでこの分と、どうしても食べさせたいおひげの分をほぐして冷まして皿にいれる。おひげのは薬入り。おでこのはエサに混ぜた。おでこはごはんまっしぐら。おひげはどうかな?お皿を置いて、指で少し口に持っていったら、なんの躊躇もなく勢いよく食べて、お皿の上のも全部食べた。小さじ1杯分くらいかな。下痢止めも一緒におなかの中へ。うわぁ、いい子。食べてくれてありがとう。

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その後も少し、お尻からうんちが漏れていてどうかなあと思っていたけれど、本人はいたって元気。一度にたくさんは食べられないけれど、下痢でも気にせずよく食べ、よく遊び、疲れて爆睡。おでこと運動会もプロレス大会も開催して、膝の上で丸くなったり、かくれんぼしたり、走り回ったり。で、夜中にしていたうんちは硬くなっていた。

日に日に、という単位では追いつかないくらい、瞬間瞬間でどんどん成長しているチビ達を見ていると、これだけのスピードで成長するのだから、赤ちゃんが不安定なのは仕方がないなと思えてくる。小さいから、弱いから不安定なんじゃなくて、この勢いで成長をするのは猛スピードのスーパーカーを運転してるようなものに思える。体も感覚も知能も、すべてが一斉に勢いよく伸びていくってその時にしかない、特別なことだ。

もちろん、いのちの誕生と終わりはどこでも起こっていて珍しいことじゃない。でもそのひとつひとつはそれぞれで、誰にも何にも簡単じゃない。ハイウエイを突っ走る成長レースは、コースがちゃんとあってスタッフも機材も万全に揃っているけれど、確約はなくてたぶん過酷だ。ずっと安定した猛スピードでいけるはずはないし、フラフラしたり、時にはスピードを落として、もしかしたら走りながら仕様を変えることだって必要になるかも。でもそれも全部、ちゃんとなってる。

と、二匹を見ていると感じる。

おひげの下痢ピーも、その一環。だからサポート隊は慌てず騒がず、でも全力で、素早く注意深く動くこと。うんち、臭いけど嫌な臭いじゃないし、もう少ししたら体力もついて安定するはず。安心して楽しく全力の猛スピード走行を続けてください。ちゃんと見ていて、レースの邪魔にならないように、しれっとそそっとサポートするからね。

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