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蝋梅 寒中のオアシス
先週末から2月6日(日)まで神奈川県足柄上郡松田町で行われている、寄(やどりき)ロウバイ祭りに、家族で行って参りました。
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昨年はコロナで見送られたそうで、良いお天気ということもあり初日でも中々の賑わい。
電車では小田急線新松田駅からバスで30分ほど、さらに10分程茶畑の間の急勾配を登ると、透き通る黄色の林!すごい数の蝋梅が、すでに咲き始めていました。
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元々は荒廃農地であった場所に地元中学校卒業生が植樹したのが始まり。それが今や2万本以上の日本最大級の蝋梅園となり、多くの方が訪れるようになったそうです。
蝋梅にもいくつか品種があり、普通の蝋梅(和蝋梅)の他、素心蝋梅、満月蝋梅あたりが比較的メジャーで、この蝋梅園は素心と満月が混在しているようでした。
和蝋梅は花芯がやや紫色、素心は黄色。花の色は満月蝋梅は濃い黄色、和蝋梅と素心蝋梅は薄い黄色というのがざっと見分け方とのレクチャーを、樹木医の夫から受けました。
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これだけの花があればそれはもう花の香りムンムンでしょうと思っていたのですが……
一輪一輪の香りはもちろんあのうっとりするような濃厚さではあるものの、屋外ということもあり、沢山咲いていても変に酔ってしまうこともなく(よく蝋梅に似ていると言われるジャスミンの香りはあまり濃いと悪心につながるのですが、そういったこともなく)
山の凛とした冷たい空気もあって、むしろ爽やかさすら感じる散歩となりました。
帰宅してから蝋梅の香り成分を調べてみると、シネオール、リナロール、ボルネオールが特徴。
リナロールのスズラン様はフローラルコロンには欠かせぬ良い香りの元ですが、シネオール、ボルネオールがあることでバランスが取れているのが悪酔い?しない要因の一つかなと納得しました。
自然の香りのバランスとはなんと奥深いことよ。
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園の出口では、剪定枝を販売していました。夫と合わせて2束買わせて頂いて600円ほど。この上ない嬉しいお土産です。
帰りのバスでも前に抱えてクンクン楽しんでいるうち、両隣の息子と夫も香りに誘われたのか、うとうと。
帰宅後は、枝をリビングに飾り蕾が次々咲くのを楽しみながら家事や仕事の資料整理をしていたのですが、いつもなら遅々として進まぬ面倒な作業が、まあ捗る捗る。
どう考えても香りの効果としか思えず、花精油の「高揚作用」というのを久々に実感しました。薔薇ともジャスミンともハマナスとも金木犀とも違う、独特の魅力。
冬季うつを解消するのにもぴったりですし、香りだけでなく、この透明感ある明るい黄色が、心のリフトアップをしてくれました。
精油もいいけれど、生の枝だからこそ、もたらされるエネルギーというものがあります。
先月の水尾柚子もそうですが、現地まで行って原料を手に入れる喜びは、こういったテクノロジーにはなかなか乗らない、生命エネルギーの部分にあるのです。
感染対策の上でイベントが実現していること、誘ってくれた夫にも、感謝ですね。
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新しく開いたお花を摘み、ティンクチャー作り。
実験で、アルコール濃度50、90%、また軽く塩漬けにしてから50%もトライ。どうなるか楽しみです。
また蝋梅は民間薬では咳の薬として使われてきたそうですが、花をオイルに漬け込んだものは火傷の治療に用いたとのことで、少量は椿油にも漬け込んでみました。これは蜜蝋バームにする予定です。
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おそらく枝で染めたのでしょうか。
蕾を挟んでおくと、良い香りが移ります。
ところで松田町といえば、昨年12月のアロマ&ハーブEXPOで、松田町産柚子精油を購入したばかり。こちらは町のふるさと納税の返礼品にもなっています。
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生産に関わるのは高橋久美子さんというアロマセラピストさん。この柚子も民家の庭先で生かしきれていなかったものを有効活用するところからスタートしているそうで、素晴らしい活動ですね。
松田町ではハーブガーデンなども整備されており、そちらでは1月末〜2/20までの「桜まつり」でイベントが行われるそう。高橋さんも出展されるそうです。
蝋梅の次は河津桜。春は待ったなし。都心からの遠足にもちょうどよい距離、ぜひまた訪れたい町です。
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