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これから美容室のコマース化はどうなるのか?考えてみた。

原宿・表参道・池袋にシェアサロンを展開するSALOWIN代表の阿部です。2020年4月より、美容室の稼働率を最大化させる「SALOWIN LINKS」というサービスも開始しました。また、美容師や美容室経営者で運営するコミュニティ「supporters」も開設しましたので興味のある方はDM頂けますと幸いです。

さて、ミルボンが6/1より正式にEC販売を開始しますね。

面白いなーというか、美容業界らしいなーと思ったのは、商流にちゃんとディーラーをかましているところですね。

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これ、ディーラーの取り分必要なの?とか考えてしまうと、せっかくのEC化の流れがストップしてしまいますので、まずは、ディーラーを入れてスピード重視で形にしたのは良い点だなと思います。

さて、この流れは今後、間違いなく加速すると思いますが、美容業界のECってどんな感じで進化していくのか予想してみたいと思います。

ネット販売の足かせになってしまうディーラー

ミルボンのスタートを皮切りに、各メーカーもネット販売への対応を急ぐと思いますし、そもそも、各メーカーをまとめたECサイトが誕生すると思っています。

もう、すぐ出来そうな気がしてます。ここビジネスチャンスですからね。当社も検討していましたし。

ただ、「ディーラーを介在させますか?」問題が最大のネックになる気がしています。当然、「メーカー>EC事業者>サロン」の方が介在事業者が減る分、EC事業者もサロン側もメリットが大きいと言えます。

一方、ディーラーを介在させなければ、ディーラーからメーカーに対して強い反発があることは避けられません。

ここで問題になるのは力関係ですね。「1メーカーVS1ディーラー」であれば、メーカーの方が力関係は上でしょうが、「1メーカーVSディーラー連合軍」となるとメーカーは流石にキツイ。

特に、美容室特化のメーカーは売上比率の大半を「業務用」に依存しています。そのため、下手にディーラーと喧嘩すると商材を取り扱ってもらえない等のリスクが発生してしまいます。

なので、これに対抗するためには、「メーカー連合軍VSディーラー連合軍」となる訳ですね。

仲が悪いから成立しないと思う

実際のところ、「メーカー連合軍VSディーラー連合軍」でEC化に向けてバチバチやりますか!?と言えば、多分やらないでしょうね。

ここ、すごーくダサいなーと思うのですが、多分、連合軍を組んで一緒に戦いましょう。的な雰囲気にはならないと思います。だって、競合だからね。競合と手を組むなんて嫌ですからね。

結果論、メーカー各社はバラバラのECサイトを立ち上げてディーラーを介在させるミルボンパターンが増える気がしてます。

利便性が良い、EC事業者の方は、賛同してくれるメーカーが確保できず、取り扱い点数の少ないECサイトに成り下がると思っています。多分。。

では、ここでの被害者は誰でしょうー?

はい、サロンですね。。メーカー毎に乱立されたECサイトをはしごして商品をお客様に販売する。とか超絶めんどくさい訳です。

で、結果的に、特定のブランドだけを販売するようになるので、無在庫販売のメリットがそこまで出ない。ということになります。なぜなら、多品種少量販売を無在庫で出来たら激アツだけど、特定ブランドを無在庫で販売するだけなら、販売数を予測できれば、別に過剰在庫にもなりづらいですからね。

本当にもったいない。。

EC事業者はどうしたら良いのか?

EC事業者側は市場から弾き飛ばされるのか?何か抜け道はないのか?と言う点ですが、1つあるとすると、「業務用を抑える」ということかなと思います。

先ほどもお伝えしたように、メーカーの最大の恐怖は、ディーラー総スカんによる「業務用薬剤」の販売低下です。

ならば、業務用薬剤をネットで販売できる会社であれば、店販のEC化も進めやすいということになります。

ただ、ここでも既得権益があるんですよねー。

おそらく、ゼロスタートでディーラー業を始めても、メーカーは商品を卸してくれないと思います。。今は大半がディーラーFCによる新規開業ですからね。もしくは、金使って大量に仕入れるくらいやらないとダメでしょう。

結局、本命はAmazonじゃないかな?

こんな、小さな問題で揉め揉めしているのも、全てのプレイヤーが超絶ちっさいから。これに尽きるかもしれません。

そして、そんな規制やら無視して突破出来そうな企業と言えば、、やはり「Amazon」ですよね。絶対にやらないけど、日本中のディーラー全部買収するくらい余裕でしょうからね笑。

ただ、実際にAmazonが動く場合、自社のマーケットプレイスにディーラーを出店させる方式からスタートすると思います。

商品在庫はおそらく、Amazonの物流センターにストックされ、そこから全国の美容室へ配送がされるのではないでしょうか?

第二弾として、Amazonが直接メーカーから薬剤を仕入れて販売するか?という部分ですが、「可能性はある」と考えるのが自然かなと思います。

実際、アメリカのAmazonも同様に美容専売品の販売をしてますが、メーカーとの直取引です。日本でこの方法が採用されていないのは、波風立てる前に市場に入り込み、顧客側(サロン)を獲得する方が先決だと考えたからではないかと思います。

あと、もう1つあるとするならば、底値の調査かな。と思います。実際、ディーラーがサロンに卸している金額ってブラックボックス化されていますので、そこの金額はAmazonにも分かりません。

その状態で、スタートを切ってしまうと「Amazonは高い」的な噂が流れてしまいます。そのため、まずは、市場調査を含めてディーラーに出品させている気がするんですよね。

当然、底値が分かれば、利益計算をして、メーカーから一括で仕入れした方が良いかどうかを考えられます。そして、動くべきであれば一気にやってくる。という感じかなと思います。

総メーカー時代が到来するかも

Amazonの市場参入の最大メリットは流通網の1本化です。こうなると、メーカーもディーラーもサロンでも共通の画面を見て受発注を行うことになります。

ここ、すごいチャンスなんですよね。

要は、Amazonをハックすれば、規模関係なく材料売上を上げることが可能になる訳です。こうなった時に一番メリットを享受できるのは「メーカー」です。

品質の良い商品を作る。ということは大前提ですが、そこで作った商品をAmazonに出品すれば全国の美容室が見てくれる。しっかりハックできていれば、バンバン売れる。という状況が作れると思います。

なので、ディーラーもわざわざディーラー業をやっているよりメーカー機能を持った方が絶対にええやん。って話になります。資本力のある美容室チェーンも同様に業務用薬剤の開発をスタートさせるかもしれません。

この流れを察するメーカーは絶対にOEM製造を許可しないでしょうから、OEM専用の企業に注文が殺到します。ただ、日本にはカラー剤を作れるOEMメーカーが少ないので、ここが1つネックになるかなと思います。

長くなったので今日はここまでにしておきます。

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