私流・現代アートと仲良くなる方法

美術に興味を持ち始めた大学1年生の頃、私が美術と触れ合う方法は美術史の講義を受けるか本を読むかのほぼ二択でした。
美術作品を目で見て覚えてはいましたが、だいたいデジタル画面で見るか、紙に印刷されたものを見るか。この年、美術館に行ったのも記憶では一回きり。その頃に大きな興味を持っていたのは、時代で言うと印象派〜表現主義あたりまで。あまり、というか全く現代アートには興味がなかったし、何がいいのかわからなかった。

2年生から現在までは、それなりの頻度で美術館を訪れるようになりました。私がよく訪れるいくつかの美術館には、現代アートもそれなりに数多く。元々興味のある時代の企画展に行き、その流れで常設展も見ると受動喫煙的に現代アートに触れるようになりました。

私は今年度からいきなりグッと現代アートに魅力を感じるようになったのですが、実際のところは急なできごとではなく、何度も現代アートに会いに行った結果が現れただけにすぎないのではないかとも思っています。それは、一種の単純接触効果かもしれません。
他の時代の美術作品に比べて大掛かりな傾向もありますし、マチエールも、実物を目にした方がわかりやすくて面白い。存命の方も数多いので、既に亡くなった方よりも親しみを持ちやすいという人もいるかもしれません。

私の最近の楽しみ方は、「あ!この作品、〇〇さんじゃない?」などと予測を立てること。それぞれの作風が割とわかりやすい傾向にある気がするので、一度見たことのある人の作品だと、「なんか見覚えがあるな」と言った感想を持ちやすいし、そういった予測はだいたい当たります。もし予測が当たっていなくても、やはり同じ流派の人だったり、影響関係にあったり…直感はあながち間違っていないことが殆どです。

最初は「なんだかわからないな…」と思っているようなものでも、めげずに何度も会いに行けば、深い関係になれるかも。
現代アートに限らず、「どこによさがあるのか…」と思うような作品には、まず会いに行ってしまうことをおすすめします。

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